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2005/01/22

親なきあとの子の財産は?/成年後見制度

 精神障害者の子を持つご両親にとって、自分たちが亡きあと子供はどうなるのか、というのは切実な問題です。なかでも、子どものためになにがしかの財産を残してやれそうだが、それを子どもがちゃんと管理できるのか、という不安があると思います。近頃はいろいろな詐欺も流行っていますから、せっかく苦労して残した財産をだまし取られてしまうかもしれません。土地や家を残しても、税金などの必要な手続きができるのか? あるいはお金に困ったときに売却して生活費にあてたりするなどの判断はできるのか? さまざまな福祉サービスを受けるための申請をできるだろうか?
 こうした問題を解決する方法のひとつが、「成年後見制度」です。
 現在精神障害の分野では、まだ成年後見制度はあまり利用されておらず、むしろ痴呆老人など高齢者の利用が多いようです。しかしぽん太は、精神障害に対しても、この制度は今後ますます大切になっていくと考えています。
 愛するお子さんのために財産を残すことができたら、もうひといき、成年後見制度の申請もしておきましょう。後見制度はご本人の判断能力に応じていくつかの種類がありますが、たとえば「保佐」に該当するばあいは「保佐人」が任命されます。そして保佐人が、どのように財産を使うとお子さんが幸せに暮らせるかを考えて、もちろんお子さんご本人とも相談しながら、財産を管理し、必要な申請や手続きを行ってくれるのです。お子さんが保佐人の許可なく勝手に財産を処分することはできませんし、詐欺商法などでお金をだまし取られそうになったとしても、保佐人が契約を取り消すことができます。また、さまざまな福祉サービスの利用の手続きなども、必要があれば保佐人にやってもらうことができるのです。
 こうしてこれまでご両親が一生懸命援助をしてきたお子さんが、親なきあとも、保佐人が財産を管理してくれて、生活面ではホームヘルプサービスなどを利用し、作業所などの社会資源を利用しながら、社会のなかで暮らしていくことができるのです。
 ただ問題もあって、まず後見人や保佐人には報酬を払わなくてはいけません。「定価」はないようで、どの程度の援助をお願いするかによって値段も違うようですが、だいたい月2〜3万にはなるようです。それから、信頼して任せられる後見人や保佐人が見つかるかどうかという問題もあります。後見人には資格はありませんが、実際上は弁護士、司法書士、社会福祉士などがなるばあいが多いようです。裁判所で探してもらうこともできますが、できれば精神障害に関する経験が豊富で、地域の事情に詳しいひとにお願いしたいものです。
 成年後見制度の窓口は自治体によって異なるので、地元の社会福祉協議会や役所などで、まず相談してみることになります。
 この制度は、みんなで育てていかなくてはなりません。ぽん太もこの制度をもっと勉強し、今後もときどきここで書いてみたいと思っています。

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