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2005/03/08

拒食症のひとは低カリウム血症にも注意

 拒食症では血液中のカリウムが低下してきて、脱力や麻痺を来すことがあるので要注意です。お腹が減って力が入らないのかと思っていると、たいへんなことになりますよ。

 拒食症では食物からのカリウムの摂取も不足がちですし、嘔吐を繰り返したり、体重を減らそうと下剤を使うことでも、消化管からカリウムが失われます。また利尿剤も腎臓から尿へのカリウム排泄を増加させ、低カリウム血症の原因となるものがあります。食欲がなくて内科で点滴を受けるばあいも、カリウムの入っていない点滴を繰り返し行うと、カリウムが低下してくることがあります。
 血清カリウム値は通常では3.5mEq/lから5.0mEq/lであり、3.5mEq/l以下だと低カリウム血症とされ、2mEq/lだと重症です。カリウムが低下すると次第に力が入らなくなり、だんだんと全身の筋肉が麻痺してきます。呼吸をするための筋肉が麻痺して息ができなくなったり、心臓の筋肉がやられることもあります。また、筋肉細胞が崩壊していくことさえあります。手足のしびれが出ることもあります。また吐き気や便秘なども起きるので、ますます食欲が低下して悪循環になることもあります。腎臓に障害が現れると、のどが渇いて尿が多くなったりします。また、無気力になったり眠りがちになったりもしてきます。
 血液検査をすれば低カリウム血症はすぐ診断がつくのですが、頭の片隅に低カリウム血症の可能性を置いておかないと、うっかり見逃すことがあります。ぽん太も以前に、拒食症の患者さんが「動けな〜い」と待合室で寝転んでいるのを見て、「な〜に甘えとるんじゃ〜」などと思っていたら、実はいつ心臓が止まってもおかしくないほどの低カリウム血症だったことがあります。
 治療はカリウム剤を飲むことで改善しますが、重症では点滴や入院が必要となります。

 ちなみに血清カリウム値が5.0mEq/lを超えると高カリウム血症と呼ばれますが、この場合は心臓に対する影響が重大で、不整脈から心停止にいたることもあります。また、筋肉の麻痺や脱力もみられます。

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精神医療・福祉」カテゴリの記事

コメント

先生、お忙しいのにお返事頂いて申し訳ございません。
治さなくてはいけないと思っていても変に固執しています。
仕事も休職していますので、早く復帰しないと。。。と焦るのですが行動が伴いません。ほんとにどうにかしたいです。

投稿: み | 2012/02/10 08:49

「み」さん、コメントありがとうございます。
拒食症で治療中とのこと。大変ですね。あわてず焦らず、一歩いっぽ進んでみて下さい。早く楽しんで食事ができるようになるといいですね。
それから、病気と闘いながらも、毎日の生活を楽しめるようになることも、大切かもしれません。
お大事になさってください。

投稿: ぽん太 | 2012/02/08 17:12

私は拒食症で昨年2ヶ月内科に入院していて何とか30キロになったので退院しましたが、またストレスが重なり、28キロに戻りました。自分では食べて体重を増やさないと死んでしまうと思っていてもまだたべるのを制御している自分がいます。精神医療センターに通っています。入院を勧められていますが、家の事情で入院できず、先生からは「食べるしかない」と言われます。体重が増えることはいいことなのに怖い自分もいます。どうしていいかわからないのです。

投稿: み | 2012/02/02 08:23

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