美ヶ原温泉には道祖神がいっぱいあった
美ヶ原温泉には道祖神がたくさんありました。ホテル翔峰のホームページのなかのこちらの地図には5つの道祖神が載っていますが、ほかにもいくつかあります。
で、道祖神ってなんだ?川口謙二編著『日本の神様読み解き事典』(柏書房、1999年)によると、道祖神とは集落のはずれや道の辻に立つ石神ですが、その形象はさまざまだそうです。江戸時代の中期以降に、大名の城を造り終わった石工が、村々を回りながら思い思いの構想で造ったと考えられるそうです。道祖神は性の守り神で、そのまんま「セイの神」と呼ぶ地方もあるようです。またある地方では「サイの神」と呼び、この場合は、悪心の侵入を防いだり、性や出産の神様でもある塞の神(さいのかみ)とも関連しているようです。
道の辻にある石神というと、庚申塚というのもあります(写真を見たい方はこちら)。これは庚申待ちとか庚申講という風習から来たもので、60日に一回の庚申の日に人々が集まって一晩あかすのだそうです。庚申待ちは、平安時代から鎌倉時代までは貴族の間でだけ行われていたそうですが、だんだんと庶民に浸透し、江戸時代には全国的に広まったそうです。また室町時代末期から、庚申待ちの供養塔を建てることが流行し始めたそうです。庚申の本体が何なのかは、はっきりとわからないようです。
道の辻にある石神というと、石敢當というものもあります。沖縄でよく見かけますが、石敢當という字を刻んだ石板が、四つ角や行き止まりに立っていたり、塀に埋め込まれていたりします(写真を見たい方はこちらをどうぞ)。読み方は正しくは「いしがんどう」なんだそうですが、沖縄では「いしがんとう」と読むのが普通で、また「せきかんとう」という読み方もあるようです。沖縄から南九州に多いそうですが、北限は山形県鶴岡市にあるそうです。敢当とは「向かうところ敵なし」という意味だそうで、悪魔・悪疫を払うためのものですが、起源は中国にあるそうです。
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