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2006年8月の11件の記事

2006/08/28

【温泉】青木鉱泉は禅寺のように心が澄みわたる(★★★★)

P8100223 北岳・間ノ岳・塩見岳の縦走を終えたぽん太は、芦安温泉に停めてあった車を回収し、再び時速80キロで高速で走って青木鉱泉に向かいました。青木鉱泉公式ホームページはこちらです。
P8100217 あとで公式ホームページの地図を見たところ、2003年に韮崎インター近くから新たに舗装道路が開通したようです。こちらのホームページに林道の地図と、ツーリングレポートが出ています。しかし、そんな新しい道ができたとはまったく知らないぽん太とにゃん子は、昔ながらの北からの道を通っていきました。しかし、すれ違いも困難な未舗装の林道が延々と続くこの道は、けっしてお勧めできるものではありません。
P8100221 ぽん太は以前に青木鉱泉から鳳凰三山に登ったことがあります。調べてみると、平成7年のことでした。この頃はまだ新しい道もなく、今回と同じ林道からアプローチしたのですが、小一時間走った末にようやく森のなかに現れた青木鉱泉が、まるで隠れ里のように感じられたのを覚えています。そのときは宿泊はせず、下山後にお風呂をお借りしただけでした。
P8100218 建物は昭和25年に建て替えられた比較的新しいものですが、母屋は、明治3年築の元の建物の木材を使って復元したもので、障子や丸窓がとても美しいです。実際に宿泊したのは隣りの山荘風の建物でしたが、P8100220こちらも一見簡素な造りながら、プロポーションに建築家の美意識が感じられます。もちろんテレビはありません。
 食堂のテーブルも一見普通のそば屋風ですが、よく見ると修道院の食堂のような素朴さがあります。
P8090213 お風呂は鉄平関を敷き詰めたこじんまりとしたもの。緑礬泉のお湯は無色透明ながら、鉄の味がします。なぜか泉質の表示が見つかりませんでした。
P8090394 食事も簡素ですが、地元の食材を生かしたおいしい料理で、志野焼などの食器も味わいがあります。おでんもおいしかったですが、暑い夏なので、地元の食材の天ぷらのほうがよかったかな?
 山深い森に囲まれ、独特の静けさと美意識に貫かれた秘湯です。ぽん太は禅宗の永平寺を思い出しました。温泉で飲んで騒ぎたい人には不向きですが、日常から離れて自然のなかで心を遊ばせたい方にはお勧めです。お湯にもうひとつ特色があれば……で4点です(2006年8月宿泊)。

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2006/08/27

統合失調症だと生命保険に入れないの?

 「統合失調症は生命保険に入れないと言われました」と、診察室のAさんは苦笑しました。
 Aさんは40代前半の統合失調症の患者さんです。10年ほど前に発病し、家族に付き添われて初めてクリニックに来たときには、考え込んだような硬い表情で、話しかけても答えるのに時間がかかり、しかも返答の多くは質問にかみ合っていませんでした。いろいろと尋ね方を変えながらしんぼう強く聞いていくと、どうやら幻聴やもある様子で、他人の言動が奇妙で意味ありげに感じられ、漠然とした不安や恐怖に付きまとわれているようでした。来院の約半年前、単身生活をしていたAさんは突然会社を辞めました。当初家族は、職場で何かあったのだろうぐらいに思っていたそうですが、次第に意味不明のメールや電話がくるようになり、Aさんの異変に気づいたそうです。
 幸いに薬がよく効いて半年ほどで病状は改善し、しばらくは意欲がでない状態が続きましたが、約2年ほどして自力で仕事をみつけ、その後は現在にいたるまで、薬を服用しながらも仕事を続け、まったく普通の生活しています。そんなAさんが生命保険に入ろうとしたら、統合失調症であることを理由に断られたというのです。

 統合失調症だと生命保険や医療保険などには入れないのでしょうか? また統合失調症以外の精神疾患の場合はどうなのでしょうか?
 ぽん太のこれまでの経験では、何人かの統合失調症の患者さんが生命保険の加入を断られたと聞いたことがあります。うつ病の患者さんも、生命保険の加入を断れたケースを知っています。また住宅ローンを組もうとしたら、前提条件である保険の加入を断られ、仕方なく保険はいらないけど利率が悪いローンを使わざるをえなかった方もいます。一方、パニック障害や、ストレスによる軽度の不安や抑うつで抗不安薬や睡眠薬を服用している程度の場合、保険に加入できたケースを経験しています。

 生命保険や医療保険に加入するときは、過去にかかった病気や現在治療中の病気を告知しなければなりません。精神疾患にかかっていると告知すると、ほとんどのばあい、文書で医療機関に病状の問い合わせがあります。「医療機関に問い合わせてもいい」という患者さんのサイン入りの書類が同封されてくるのですが、必ずぽん太は、もう一度患者さんに直接了承を得たうえで、返事を書くようにしています。というのは、書類に嘘を書くことはできないことは言うまでもありませんが、事項によっては書き方にある程度の幅があることもあるからです。この医者の診断書と、患者さんの告知をもとに、保険会社が生命保険加入を認めるかどうかを判断をするという手順になっています。
 患者さんが生命保険に入ろうとした場合、精神疾患を理由に門前払いされなければ、ほぼ100%医師に問い合わせがあると考えられます。しかしぽん太のこれまでの経験では、問い合わせがあったのはわずか数人か十数人ほどですから、多くのケースでは門前払いされていたと推定されますが、その実態はぽん太は把握できていません。そしてぽん太が診断書を書いた場合は、大雑把に言うと、統合失調症はだめ、うつ病はほとんどだめ、神経症圏はかなり大丈夫、という結果だったように思います。

 しかし考えてみると、たとえば統合失調症は一般の人に比べて、保険加入を断るほど死亡率が高いのか疑問があります。またうつ病でも、症状が消失して何年もたっており、再発予防のために少量の抗うつ剤や睡眠薬を使っている程度の場合、保険加入を拒否する必要があるのでしょうか?  リスクを科学的に検討したうえで加入を拒否するのなら仕方がない面もありますが、精神疾患というだけで門前払いしているのだとしたら、それは一種の差別だとぽん太は思うのです。
 町医者で情報が乏しいぽん太は、精神疾患と生命保険加入に関する研究論文や文献を知りません。またググってみても、はっきりとした情報はみつかりません。
 そこでぽん太は、某保険会社に電話して、統合失調症のばあい生命保険に入れるかどうか聞いてみました。その答えは、「統合失調症だからといって入れないということはないが、現在の状態についてありのままに告知していただき、その全体を見て判断する」というものでした。なるほど、優等生的で見事な答えですが、「実際に」生命保険会社がどのように判断するかは、わからないままです。

 精神疾患と生命保険加入の問題はとても大切な問題だと思うので、研究者のかたはぜひデータを出していただき、問題があれば学会などを通じて生命保険会社に要望して欲しいとぽん太は思うのです。あるいは何か情報をご存知でしたら、ぜひ教えて下さい。

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2006/08/24

【登山】北岳・間ノ岳・塩見岳を縦走

P8060077 今年の夏休みは、南アルプスを縦走してきました。いろな花が咲いていて、ちょっと台風の影響も出ましたが、まあ天気にも恵まれて、山を満喫することができました。今年は登山の十分なトレーニングができなかったので、ゆとりのある行程にしました。また車2台で行って、降り口に車を1台停めておき、縦走を試みました。ただにゃん子の車が軽だったので、高速道路をえんえんと時速80キロで走るのが怖くもあり、しんどかったです。

【山名】北岳(3192.4m)、間ノ岳(3189.3m)、塩見岳(3052m)
【山域】南アルプス
【日程】2006年8月6日〜8月9日
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】(8/6)快晴、(8/7)快晴、(8/8)晴れのち雨、(8/9)雨のち晴れ
【コース】(8/6)広河原(6:30)…白根御池小屋…(草スベリ)…肩ノ小屋(泊)
(8/7)肩ノ小屋(5:52)…北岳(6:52)…間ノ岳(10:54)…熊ノ平小屋(13:58)(泊)
(8/8)熊ノ平小屋(4:29)…塩見岳(10:43)…塩見小屋(12:11)(泊)
(8/9)塩見小屋(5:16)…三伏峠…鳥倉林道登山口(11:27)
【見た花】(8/6)ソバナ、キンレイカ(初)、コバノイチヤクソウ、ミヤマハナシノブ(初)、クガイソウ、エゾシオガマ、ハクサンフウロ、タカネグンナイフウロ、ミヤマアカバナ(初)、センジュガンピ、シナノキンバイ、マルバダケブキ、ミヤマコウゾリナ、イワオウギ、ミソガワソウ、シモツケソウ、イブキトラノオ、クルマユリ、コバノコゴメグサ、ネバリノギラン、ヨツバシオガマ、テガタチドリ、ハクサンイチゲ、サンリンソウ(初)、ミヤマクワガタ(初)、タカネヤハズハハコ、アオノツガザクラ、イワツメクサ、タカネツメクサ、タカネヒゴタイ、コメバツガザクラ、シコタンソウ、チシマギキョウ、ハハコヨモギ、タカネシオガマ、ミヤマミミナグサ、イワベンケイ、
 (8/7)チョウノスケソウ、オヤマノエンドウ、タカネマンテマ(初)、タカネナナカマド、ミヤマキンバイ、クロクモソウ(初)、ミヤマオダマキ、シコタンハコベ、ミネウスユキソウ、キンロバイ、タカネイブキボウフウ(初)、タカネコウリンカ(初)、ムカゴユキノシタ(初)、ミヤマウイキョウ、イブキジャコウソウ、白いチシマギキョウ(初)、ミヤママンネングサ、レンゲイワヤナギ(初)、ミヤマホツツジ、トウヤクリンドウ
 (8/8)タカネビランジ、ウサギギク、メタカラコウ
 (8/9)トモエシオガマ、キソチドリ、コイチョウラン(初)、シャクジョウソウ、シオガマギク(初)

P8060082P8060105P8060108P8070131
ミヤマハナシノブサンリンソウミヤマクワガタタカネマンテマ
P8070150P8090375P8090201P8090209
チシマギキョウコイチョウランシャクジョウソウソバナ
【マイカー登山情報】今年の広河原へのアプローチは、芦安温泉の無料駐車場に車を停め、バスで広河原へ入る。奈良田温泉からの県道南アルプス公園線のバスは、道路の崩落のため運行中止。状況は変化するので、事前に情報の確認が必要。
 また塩見岳には、鳥倉林道の登山口が整備されていて、マイカーも50台くらい停められますし、バスも入っています。
【参考リンク】
南アルプスNET:南アルプス市の山岳情報のページ。登山情報、バスの時刻表、山小屋情報、花の情報などが充実。
大鹿村登山情報:大鹿村役場が運営する登山情報。塩見岳の登山情報、バスの時刻表、山小屋情報に詳しい。
【その他の注意】塩見小屋は予約制です。ご注意ください。

 8月6日、ぽん太とにゃん子は桃の木温泉桃栄館を早朝に立ち、芦安温泉の無料駐車場に車を停め、バスで広河原に向かいました。このバスによる輸送は賛否両論あると思いますが、以前に南アルプス林道で、車のすれ違いのケンカを仲裁させられたことがあるぽん太は、大歓迎です。願わくば、バスを自然に優しい低公害車にしてほしいと思います。
 さて、こちらの案内図を見ながらお読みください。初日は肩ノ小屋までのゆとりの行程です。広河原から肩ノ小屋に向かうルートは二つあります。ひとつは大樺沢に沿って登り、大樺沢二俣から右に曲がって小太郎尾根に出るルートです。ふたつめは広河原を出たらすぐ右に道をとり、白根御池小屋から「草スベリ」と呼ばれる急坂を登り、最初のルートと合流するルートです。前者のほうが行程が1時間ほど短いですが、昨夜の旅館で草スベリの花がすばらしいとの情報を得ていたので、後者のルートを選択しました。
 白根御池小屋についた頃、ヘリコプターが盛んに旋回していて、山小屋の荷揚げかと思っていたら、どうやら事故らしいとのこと。あとで知ったところでは、転落による死亡事故だったそうです。ご冥福をお祈りします。山の危険はどこにでも潜んでいるので、注意しなくてはいけません。
P8060112 ガスがかかってくるなか、小太郎尾根を肩ノ小屋に向かいます。
 肩ノ小屋は大きな小屋ですが、海の日などは大混雑し、一枚の布団で4人寝たなどの話しを聞きます。こんかいはお盆前の平日だったので、ゆったりと寝ることができました。

P8070138 8月7日、まず北岳を目指して登って行きます。ブロッケン現象が見られました。ブロッケン現象は、ガスのなかに自分の影が映り、まわりに虹のような光の輪が見える現象です。光の輪は写真に写りませんでした。6時52分。日本で2番目に高い北岳山頂に到達。人が多かったです。
P8070154 北岳から間ノ岳への稜線は、人も減って、天気もよく、とても気持ちよかったです。10時54分、間ノ岳山頂。農鳥岳に続く縦走路から別れて、熊ノ平小屋に向かいます。樹林帯のなかの小さな小屋でした。夜の天気予報では、台風が近づいているとのこと。夜中に、ときおり激しい雨が窓を打ち付けました。

P8080168 8月8日、とりあえず雨は降っていませんが、天候悪化の可能性があるので、夜明け前に早立ちです。尾根に出たところでちょうど御来光を迎えました。美しい朝焼けが間ノ岳を浮かび上がらせました。明るくなるにつれて、中央アルプス、乗鞍岳、北アルプスが浮かび上がって来ます。槍が小さく見えました。
 しかし、その後次第にガスがかかってきて、途中から雨が降り出し、ライチョウ君も出現。視界が開けないまま10時43分に塩見岳山頂に到着。早々に立ち去って、塩見小屋に向かいました。
 塩見小屋は定員30名の小さな山小屋で、現在は予約制になっているので注意が必要です。ぽん太は約10年前にもこの小屋に泊まって塩見岳に登ったことがありますが、ちっとも変わっていませんでした。変わったのはトイレのシステムだけで、ビニールの簡易携帯トイレを使うシステムになっていました。一般は1枚200円。宿泊者は、男性は1枚、女性は3枚支給され、追加購入は1枚100円です。男性の小は無料のトイレがあります。山のトイレは大きな問題になっていますが、この程度の値段で採算が合うのなら、設備も簡単だし清潔だし、たいへん結構なことだと思います。
 10年ぶりに塩見小屋に泊まってみると、屋根も低くて小さな小屋ですが、梁もしっかりしていて歪みがありません。今後もずっと使い続けてほしいと思いました。

P8090189 8月9日、台風は日本のやや南側の海上を東に抜けて行き、心配した台風の直撃は避けることができました。だんだんと天気もよくなり、塩見岳が顔を見せ、ぽん太とにゃん子を見送ってくれました。ありがとう。楽しかったよ。また来るからね。

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2006/08/22

障害年金・障害者手帳・自立支援医療費の手続きの関係

 32条の頃は、手帳の診断書で一緒に32条の更新ができたし、障害年金の証書のコピーで手帳と32条を更新できたけど、自立支援法ではどうなったの?
 2006年4月1日に施行された自立支援法の制度では、障害年金・障害者手帳・自立支援医療費の手続きの関係がどうなったのか、ググっても見つからないので、ぽん太は関係機関に問い合わせてみました。その結果を情報提供しようと思うのですが、けっこう複雑です。少しでもわかりやすくするために、Q&A形式にしてみました。
 たぶんこれであっていると思いますが、間違っていたらごめんなさい。間違いに気がついたら訂正します。必ず下記の窓口で確認して手続きを行って下さい。

自立支援医療に関する問い合わせ先(東京都)
・中部総合精神保健福祉センター、広報援助課医療審査係
  03-3302-7871
・東京都福祉保健局障害者施策推進部、精神保健福祉課計画担当
  03-5320-4466
・住所地の区市町村の担当窓口(障害者福祉課など)
  23区窓口一覧多摩・島しょ地区窓口一覧

Q:32条のときは、手帳と32条を両方持っている場合、有効期限が同じ日になるように自動的に調整されました。自立支援法ではどうですか?
A:有効期限が同一になるようには調整されません。ですから、手帳の有効期限と、自立支援医療費の有効期限が別々になる場合があるので、更新に注意する必要があります。なお付け加えておくと、自立支援医療費の有効期間は1年間、精神障害者手帳の有効期間は2年間です。

Q:32条のときは、手帳と32条を同時に申請(あるいは更新)するときは、手帳の診断書だけ提出すればよかったですが、自立支援医法の場合はどうですか?
A:手帳と自立支援医療費を同時申請する場合は、以前と同様に、手帳の診断書だけで手続きができます。ただ更新の場合、全員が同時申請できるわけではありません。手帳や自立支援医療費の更新はそれぞれ有効期限の3ヶ月前からできますが、両者の有効期限が近くて、運良く同時申請できる場合に限ります。
 例えば手帳が12月末で切れて、自立支援医療費が11月末で切れる場合、10月か11月に手続きをすれば、同時申請ができるわけです。ところが、手帳が12月末で切れて、自立支援医療費が6月末で切れる人は、永遠に同時申請はできません。

Q:ええっ!それでは私も同時申請ができません。例えば手帳を更新するときに自立支援医療費も更新して、有効期限を合わせることはできないんですか?
A:できないそうです。余分に診断書料がかかって不公平ですけどね。

Q:障害年金をもらっている場合、32条の頃は、手帳と32条の同時申請では障害年金の年金証書のコピーを添えればよく、診断書は不要でした。自立支援医療費ではどうですか?
A:障害年金を持っている場合、年金証書のコピーで手帳を申請することはできるそうです。ただし自立支援医療費の申請はできませんので、診断書を提出する必要があります。

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2006/08/20

温泉の適応症と禁忌症

 読売新聞に、温泉ーどこまで効くの? 科学的実証例、少なく」「という記事が載っていました(平成18年8月15日、東京朝刊)。温泉には、適応症や禁忌症が掲示されていますが、実は科学的な根拠ははっきりしておらず、専門家からも見直すべきだという声があがっているそうです。
 ぽん太は、精神科医とはいえ医者の端くれであり、かつ温泉ファンだったのですが、温泉の適応症や禁忌症について考えたことはありませんでした。というのもぽん太が温泉に行くのは息抜きや楽しみのためであって、何かの病気を治そうと思って行ったことはないからです。でも一方で、真剣に病気を治すために温泉療養を行っている人たちがいるのも事実です。
 記事によると、適応症や禁忌症は各都道府県知事が決めることになっていて、その判断記事は1982年の環境庁自然保護局長通知だそうで、ぐぐってみると『温泉法第十三条の運用について』と題されたもののようですが、原文は見つかりません(記事の最後に、適応症と禁忌症の泉質による一覧表がついています)。しかしこうした効能には科学的なエビデンス(根拠)が乏しいそうで、言い伝えに従って決められたケースも多いそうです。さらに効果が温泉成分だけによるとは限らず、「リウマチに効くというある温泉地では、かつて地元の人たちは温泉療養とともに、神社詣でをして、長い石段を上り下りしていた。それが自然にリウマチのリハビリにもなっていたのだ」という考え方もあるようです。
 考えてみると、健康食品などで治療効果をうたうのは薬事法で厳しく制限されており、コカコーラの体巡茶のコマーシャルで、「広末涼子、浄化計画」というコピーが「広末涼子、気分浄々」に変えさせられたのも、記憶に新しいところです。ところが温泉では、どうどうと適応症として○○病に効くと書いてあるわけですから、確かにアンバランスな気がします。「温泉療養」をうたっているところでは、基準を厳しくする必要があるかもしれません。

 でも、ぽん太が思うに、温泉に入ってのんびりすれば、気分もくつろいで体調もよくなるのは紛れもない事実。これにエビデンスだのなんだの言う必要もないのにな〜。まま、固いことを言わずに温泉に入って酒でも飲みまひょ。

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2006/08/19

【温泉】桃の木温泉桃栄館(★★★)

P8050076 北岳から塩見岳への縦走の前日、ぽん太とにゃん子は桃の木温泉桃栄館(とうえいかん)に泊まりました。北岳の登山口は広河原ですが、今年は南アルプス林道がマイカー規制されているので、芦安温泉の駐車場に車を停めてバスで広河原に入ることになります。桃の木温泉は、芦安温泉からちょっと奥に入ったところにあり、桃栄館と別館山和荘の二軒からなっていますが、どちらも同じ経営のようです。別館山和荘のほうは、日本秘湯を守る会に所属する温泉旅館ですが、桃栄館は登山客などを対象にした民宿形式の宿です。今回ぽん太とにゃん子は、朝食も食べずに早朝出発しなければならなかったので、桃栄館を選択しました。 
P8050072 建物や内装は簡素で、部屋に鍵もありませんが、これから山小屋に泊まろうというぽん太とにゃん子には、まったく問題はありません。仲居さんも元気で素朴な応対です。浴室もタイルばりで素っ気ないですが、十二分な量のお湯が掛け流されているのが、ポイントが高いです。無色透明、アルカリ性の美人の湯は、とてもやわらかで癒されます。食事も豪華ではありませんが、鮎の塩焼きや蕎麦もついて、十分おいしかったです。食堂で、山から降りてきた親父たちが、日焼けした顔で騒いでいて、ぽん太とにゃん子も登山意欲をかき立てられました。
 登山に適する簡素な宿ですが、湯量豊富な源泉掛け流しがすばらしく、値段を考えるとコストパフォーマンスが高いです(2006年8月宿泊)。

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2006/08/18

【明智町】日本大正村はちとキツい

P8050071 日本大正村は、大正時代の建物が点在する、レトロで昔懐かしい観光地です。現在の住所では岐阜県恵那市明智町で、中央道恵那インターから車で30分ほど東に行ったところにあります。
 明智町は、江戸時代には宿場町として発展し、明治・大正期には養蚕・製糸産業で栄えたそうです。そのため当時の西洋文化の影響を受けた建物が多く建てられ、現在でも残っているのだそうです。それらの建物を観光資源とすべく、昭和59年に「日本大正村」が作られました。初代村長は高峰三枝子、現在は2代の司葉子だそうです。
P8050069 しかし残念ながら、普通の田舎の町のなかにレトロな建物が点在するだけで、とても暑い日だったせいもあり、ぽん太の感想は「こんなもんかね」という感じでした。もうちょっと街全体を整備するとか、若い女性があつまりそうなおしゃれな喫茶店やお土産屋を作るとか、大正時代に関するイベントをやるとかしないと、どうにも中途半端です。
P8050070 郡上八幡の記事に引き続き、ここでも古い病院の建物を掲載しておきます。大正時代の歯科医院だそうです。

 明智というと明智光秀を思い出しますが、実際ここには「光秀公産湯の井戸」や「光秀公学問所跡」、光秀の母の墓である「於牧の方の墓所」などがあります。をを、それではなんで大河ドラマの「功名が辻」で町おこしをしなかったのかとぽん太は思ったのですが、どうやら明智光秀が明智町出身だという伝説には疑問符がつくようで、町としても大々的にアピールすることができなかったのでしょう。

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2006/08/17

【郡上八幡】郡上踊り、蕎麦の平甚(★★)、民宿治郎右衛門(★★★★)

P8040060 8月上旬、ぽん太とにゃん子は郡上八幡に行って来ました。郡上八幡は岐阜の谷間にある小さな城下町ですが、現在でもあちこちに風情のある古い街並が残っています。郡上八幡とえいば、何といっても郡上踊りです。郡上踊りは、7月中旬から9月上旬まで32夜にわたって踊られ、特に8月のお盆の時期に行われる徹夜踊りは圧巻です。
 郡上踊りは、踊っているのを見て楽しむのではなく、観光客も地元の人と一緒に踊るのが基本です。会場に据えられた踊り屋台を中心に、輪になって踊ります。特別な衣装も必要ありませんが、下駄を鳴らして踊る踊りが多いので、下駄がある方が楽しいです。民宿などで無料で貸してくれます。とはいえやはり浴衣で踊りたくなるのが人情。ぽん太とにゃん子は、次は浴衣で来たいと思います。
 踊りは全部で10種類ありますが、上手な人の踊りをまねしているうちに覚えることができます。不安な方は、昼の間に郡上八幡博覧館に行き、踊りの実演を見ておきましょう。ぽん太が踊った日は、なぜか「春駒」が多くて疲れました。
 で、二ヶ月近くも踊り続けるなんて、てっきり近年になって観光収入のために期間が延びたのだろうとぽん太は思ったのですが、実は400年以上の歴史があり、江戸時代の藩主が奨励したのだそうです。ただ、ぐぐってみても、いつごろどのぐらいの日数踊られていたのかとか、踊りを奨励した理由についてはわかりませんでした。「士農工商の融和をはかるため」という説もありますが、だとしたら反対に日頃はそうとう過酷な政治を行っていたとか、なにか裏がありそうですが、よくわかりません。
P8040034 腹ごしらえに平甚(ひらじん)という蕎麦屋に入りました。吉田川のほとりにある趣きある木造の建物です。いいそば粉を使った「極上ざる」というのがおいしくておすすめと聞いて、頼んでみました。確かに上品な味で香りもよかったのですが、最初から蕎麦がブツブツと短く切れていて、食べても腰がありませんでした。郡上踊りで混雑していて、たまたまこのときの茹で方が悪かったのかもしれませんが、1600円という値段を考えると、ぽん太の評価は2点です。
P8050067 宿泊は民宿治郎右衛門です。この時期民宿はどこもいっぱいのようですが、ここは市内からちょっと遠いため、ゆったりと泊まれました。築100年というたてものは風格があり、料理もとてもおいしくてこの値段。奥さんも親切です。踊りの下駄も貸してもらえます。
P8040059 さて、郡上八幡のもうひとつの名物と言えば、「食品サンプル」です。そう、あのレストランの入り口などに並んでいる本物そっくりの見本ですね。なんでも食品サンプルでは日本のシェアの過半数を占めるイワサキ・ビーアイの創業者が郡上八幡出身者で、郡上八幡は食品サンプルの発祥の地とされているのだそうです。さんぷる工房では本物そっくりのさまざまな食品サンプルを販売しており、工房を見学したり、天ぷら作りなどの体験をすることもできます。
P8050068 郡上八幡は、大河ドラマでやっている山内一豊の妻千代の出身地でもあり、一豊と千代の銅像があります。もっとも千代の出身地に関しては近江という説もあり、また名前も「まつ」とも言われているそうです。
P8040057 ぽん太も医者の端くれなので、最後に郡上八幡樂藝館の写真を載せておきます。というのも案内板によると、現在は資料館や展示場として使われているこの建物は、もとは明治37年に医師林吉蔵によって建てられた「林病院」という病院だったそうです。

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2006/08/14

【療養の宿】釜沼温泉大喜泉(★★★)

P8040042 秘湯好きのぽん太とにゃん子は、2006年8月、木曽御嶽山の近くにある秘湯の一軒宿、釜沼温泉大喜泉(だいきせん)に泊まってきました。公式ホームページはないようなので、例えばこちらの木曽町観光協会のページを参照して下さい。
 「温泉療養」をうたっているのがこの宿の特色で、お湯はアトピー性皮膚炎や糖尿病に効果があり、食事も地元の食材を使った薬膳料理です。
P8030034 建物は木造平屋建てでひなびた雰囲気ですが、平成16年に改装したとのことで、内部はきれいで居心地がいいです。男女別の浴場は、木曽らしく木でできていて美しく、正面の折りたたみ式のガラス戸を開けると半露天となり、美しい木曽の森を眺めながら入浴できます。大きめの加熱した湯船と、小さめの源泉の湯船、さらに小さな源泉のかけ湯があります。冷たい源泉と加熱した湯に交互に入るのがここのスタイルです。
 やや褐色でうす濁りのお湯は、含二酸化炭素ーカルシウム・マグネシウムー炭酸水素塩冷鉱泉です。pH5.9で、肌を刺激せずに適度な殺菌力があるそうです。泉温が低いので加熱はしていますが、加水なしの源泉掛け流しです。
P8030009 食事は宿のご主人の手になる薬膳料理で、地元の食材がふんだんに使われ、品数も多く、とてもおいしかったです。
 夕食後にロビーで、温泉療養の仕方や、食事にどのように気を使えばいいかなど、ご主人がいろいろとアドバイスして下さいます。
 真剣に療養しているひとたちが多いので、温泉で飲んで騒ぎたいという人には不向きですが、「温泉療養」の雰囲気を味わって、体を内と外から整えたい方にはおすすめです(2006年8月宿泊)。

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2006/08/12

【入院3週間待ち】認知症の老人が入院できません

 今年の4月頃、70歳前後の男性のAさんが、娘さんにつれられて当院を受診しました。Aさんは娘さんと二人暮らしでした。何年か前から記憶力が低下して、認知症の症状が現れていましたが、最近になって頻繁に興奮するようになったので、精神科を受診することにしたというのです。
 診察室ではとてもおちついて紳士然とした応対をしていたAさんですが、家では些細なことで怒りだして騒いだり、娘さんが「物を盗った」と大声で責め立てたりし、さらに夜昼かまわず何時間も騒ぐので、娘さんもほとほと疲れ切っている状態でした。
 とりあえず少量の抗精神病薬などでAさんの興奮を鎮めようとしたのですが、うまくいきません。その間に娘さんはどんどん参って来ます。強い薬でとりあえず鎮静をかける方法もあるのですが、ひとつ大きな問題がありました。というのはAさんは糖尿病を患っていて、娘さんが毎日自宅でインシュリンを注射している状態だったのです。鎮静をかけて食事がとれなくなったりしたら、血糖値が下がりすぎて低血糖発作を起こす可能性があります。食事の量に応じてインシュリンの量を調整するなどという芸当は素人の娘さんにはできません。これはもう外来では無理で、入院して血糖値等をモニターしながら、精神科の薬を調整するしかありません。ということで入院先を探すことになりました。
 さて、ぽん太が開業している東京都では、9カ所の老人性認知症専門病棟が整備されています。そのうち近いところに電話してみたのですが、現在ベッドに空きがなく、入院予約も何人かいるので、3週間ぐらいしないと入院できないとのこと。絶句です。その次に近い病院に電話してみると、そこも3週間待ちでした。ゴールデンウィーク前という事情もあるのでしょうけれど、とても3週間外来で引っ張れる状態ではありません。
 東京都の9カ所の老人性認知症専門病棟の一覧表は、こちらの中部総合精神保健センターのページの一番下に出ていて、「ベッド空き待ち人数」と「入院までのおおよその日数」も書かれています。本日の情報を見てみると、お盆休みの最中のためかだいぶ待ち日数が長いようで、早くて10日、長くて30日、平均すると20.4日となっています。
 さて、3週間も待てないので、そのまた次に近いところに電話してみると、こんどは入院を拒否されました。体が弱ったお年寄りが多い病棟で、興奮が激しいAさんを引き受けるのは無理だというのです。
 では、老人性認知症専門病棟ではなく、一般の精神病棟に入院させればいいではないかと思う方もいるかもしれませんが、一般の精神病棟では、認知症のために身の回りのことが自分でできないAさんを、なかなか引き受けてはくれません。また、いわゆる「精神病院」は内科的な管理ができないところが多いので、そういうところには、糖尿病でインシュリン注射を行っているAさんはやはり入院できません。
 極めつけはそのまた次に近い某病院。病棟は空いているが、一度娘さんが病院に来て、主治医と会ってほしいとの返事。場所がちょっと遠く、疲れ切っている娘さんでしたが、入院できるという言葉に望みをかけて、重い体を引きずって某病院を訪れました。ところが、娘さんの話しによれば、その医者は娘さんに対して、「入院すると認知症が悪化し、へたすると寝たきりになる。入院などさせない方がいい」と言ったというのです。それだったら最初から入院を断ればいいじゃないですか。それに「認知症が悪化し」「寝たきりになる」とは、この医者は自分の病棟でいったいどんな医療を行っているのでしょうか。娘さんはすっかり医療不信に陥り、落胆してしまいました。ケアマネージャーさんが自宅を訪問してみたら、Aさんと娘さんが昼間から枕を並べて寝ていたそうです。
 結局しかたなく、3週間待ちのところ2カ所に予約をかけ、強めの向精神薬で鎮静し、インシュリンの量を減らして様子をみることにしましたが、約1週間後に高血糖発作を起こして救急車で総合病院に運ばれました。しかし搬送先の救急病棟から、同じ病院の精神科病棟に入院できたのは、なんとも皮肉な結末というか、不幸中の幸いでした。
 日本では入院が必要になってもすぐには入院できないんだ、ということを頭に入れておく必要があります。しかも現在の医療改革は、さらに医療の予算を削って医療の質を下げようとしているのです。

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2006/08/01

佐野ラーメン岡崎麺/佐野厄除大師

P7200086 甲子温泉大黒屋で一泊したぽん太とにゃん子は、雨のため登山もできず、那須高原で地酒などの買い物をして、帰途についたのであった。
P7200026 で、昼食のため、佐野でラーメンを食べることにしました。佐野に行くのは生まれて初めてです。年齢とともに胃が弱って来ているぽん太とにゃん子は、こってりしたラーメンは苦手だし、具が山のように載っているのも食指が動かず、ガイドブックで写真をみて一番シンプルだった岡崎麺に行くことにしました。とはいえ十年前のガイドブック。小泉改革で経済が激動するなか、現在はつぶれているのか、あるいは大発展してチェエーン店になんているのか、ぽん太には想像がつきません。
P7200024 カーナビに従って行くと、住宅街の細い道に入って行きます。ほんまかいな、と思っているうちに、店に着きました。こじんまりとした昔ながらの建物が、期待を深めます。佐野ラーメンははいません。スープは醤油味であっさりしていますが、薄い麺がスープをたっぷり含むので、旨味は十分です。皮が厚めのもちもちの餃子もおいしかったです。

P7200030 岡崎麺のついで(?)に佐野厄除大師に寄りました。関東の三大師と言われ、初詣でも有名ですが、行ってみたら意外とこじんまりしているのに驚きました。
 で、関東の三大師とはどこかという疑問が生じます。佐野厄除大師の公式ホームページには、「関東の三大師」と書いてありますが、その三大師がどこなのかは書いてありません。ぐぐってみると、川崎大師、西新井大師、佐野厄除大師のようですが、川崎大師、観福寺(千葉)、佐野厄除大師と書いてあるところもありました。
 ところで「大師」ってなんだ?goo辞書(三省堂「大辞林第二版」)によると、
だいし 1 【大師】
[一](1)〔大導師の意〕仏・菩薩を敬っていう語。(2)徳の高い僧を敬っていう語。(3)朝廷から徳の高い僧に与えられる号。多く死後に諡(おくりな)として贈られる。日本では、最澄に「伝教大師」の称号を贈ったのが最初。(4)仏・菩薩や高僧をまつってあるところ。大師様。
[二]弘法大師(空海)のこと。
となっています。佐野厄除大師の公式ホームページによると、佐野厄除大師では、第18代天台座主となった元三慈恵大師(御本地・如意輪観音)をご本尊とするようです。goo辞書の[一](2)か(3)の意味と思われます。
 大師というと、ぽん太はまず川崎大師を思い浮かべます。川崎大師の公式ホームページを見ると、こちらはご本尊が「厄除弘法大師」のようです。ところがこちらのホームページには、「関東三大大師」という言葉はありません。
 さらに西新井大師のホームページを見ると、弘法大師に縁があるようで、ご本尊は十一面観音のようです。こちらも「関東三大大師」という言葉はありません。
 ということで、「関東三大師」というのは、佐野厄除大師がひとりで主張しているようです。
P7200028 佐野厄除大師には田中正造の墓がありました。田中正造といえば、ぽん太は足尾鉱毒事件ぐらいしか知りません。
 足尾銅山といえば、前からぽん太は気になることがあります。足尾駅の西側に、ダムでせき止められた湖のようなものが見えますが、地図には何も描かれていないのです。国土地理院の地図を見ると(一番右側の真ん中あたり)、「足尾湿原」となっています。ところが「足尾湿原」というフレーズでぐぐてみると、ほとんどヒットしないのです。いったいここは何なのでしょう。なにかヤバイものがあるのでしょうか?そのうちみちくさしてみる予定です。

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