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2006/09/01

【自立支援医療費】上限管理票の交換日記は煩雑すぎ

 2006年4月1日に自立支援医療費制度が施行されてから、5ヶ月がたちました。しかし医療の現場では、煩雑な事務処理に慣れてくるるどころか、あいかわらず混乱が続いております。
 その最たる例が上限管理票です。東京都の上限管理票がどういうものかは、こちらのpdfファイルの3ページ目をご覧下さい。自立支援医療費制度では、患者さんの所得に応じて、医療費の自己負担に月ごとの上限額が設定されました。例えば上限が2500円に設定された患者さんは、窓口で医療費の1割を支払っていき、その額を足し算していき、その月の支払額の合計が2500円になったら打ち止めとなり、それ以上は支払わなくていいのです。
 ところが医療費の自己負担は、診療所(病院)と薬局の2カ所、人によってはさらにデイケアを加えた3カ所で発生します。複数の場所で支払った医療費の合計が、上限を超えたかどうかを確認する必要があります。そこでお役人さんが考えたのが、患者さんに上限管理票という紙を持たせ、医療費の自己負担が発生するたびにその額を記入して足し算していき、上限額に達したところで打ち止めとするという方法です。
 つまり、患者さんを郵便配達にして、診療所と薬局(とデイケア)で「交換日記」をするわけです。このIT化の時代に、コンピューターで処理できない方式を考えだすというお役人さんの頭脳には、つくづく感服いたします。当然のごとく、患者さんが上限票を忘れたり、なくしたりすることもあるわけです。「忘れたりなくしたりした患者さんが悪いんだから、こっちは知りませんよ」と1割を請求し、上限管理票への記入もしないという方法もありますが、クリニックとしては、なるべく患者さんの不利にならないかたちで処理しようとしますので、さかのぼって記載したり、あとから返金したりと、事務処理が大変です。
 だいいちこの書類、でかすぎます。健康保険証が最近やっとカードサイズになってきたというのに、上限管理票は従来の保険証の倍のサイズの書類なのです。
 さらに複雑なのが、東京都の国保受給者証を受けている場合です。この場合患者さんの窓口負担はゼロですが、東京都の補助額を決定するために、上限管理票の交換日記はしなければなりません。患者さんにしてみれば、自己負担をしていないのに自己負担額が書かれるので納得できない場合が多く、まずそれを説明するのが大変でしたし、最近は患者さん自身に関係ないので書類を忘れがちになってきます。東京都の事務処理の手伝いを精神障害者にさせるのは止めてほしいと思います。
 この制度で医療費をどれだけ節約できるのか知りませんが、その事務処理のためにかかったコストに見合っているのでしょうか。お役人さんには、コストとか手間という概念がないのかもしれません。
 ということでこの方式は早く廃止してほしいのです。例えば多少整合性に欠けますが、医療機関、薬局、デイケアでそれぞれ上限額を決めるなどして、交換日記は止めることによって、事務手続きは非常に楽になりますし、患者さんもいちいちばかでかい書類を持って来る必要がなくなるはずです。

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