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2007年7月の14件の記事

2007/07/31

【温泉】兎口温泉植木屋旅館の庚申の湯(★★★★★)

 まだ地震がおきる前でしたが、ぽん太とにゃん子は、新潟の兎口温泉(うさぎぐちおんせん)植木屋旅館に泊まってきました。幸いこちらは地震による影響はなかったそうです。被災者の方には心からお見舞い申し上げます。
 兎口温泉といってもどこかわからないと思いますが、松之山温泉の近くです。松之山温泉といってもどこかわからないと思いますが、Yahoo!地図のこのあたりです。関越道からも上信越道からも北陸道からもちょっと離れた、ポテンヒットのようなところにある秘境です。
 こちらが植木屋旅館の公式ホームページです。手作りの味満載のホームページです。

兎口温泉植木屋旅館庚申の湯 山里のなかにある一軒宿です。外観は鄙びた雰囲気が漂っております。
兎口温泉植木屋旅館庚申の湯 宿の玄関です。「一千万年前の海の化石温泉」と書かれた恐竜の看板がラブリーです。その意味ですが、ここのお湯は1000万年前の海水が地殻変動によって地下3000メートルに閉じ込められたものが、圧力によって亀裂から湧き出てきたものだそうで、ジオ・プレッシャー型温泉というそうです。
兎口温泉植木屋旅館庚申の湯 温泉の入口です。昭和レトロ風の雰囲気が漂います。
兎口温泉植木屋旅館庚申の湯 脱衣所の流しまわりは、水色のタイルがいい味を出しています。
兎口温泉植木屋旅館庚申の湯 脱衣所から湯殿に入るガラス戸です。感激で涙が出そうです。
兎口温泉植木屋旅館庚申の湯 明治39年から守られているという浴槽です。最高です。奥の浴槽が庚申の湯の源泉。手前の浴槽は、庚申の湯の源泉を近くの町営温泉翠の湯の源泉と合わせたものだそうです。奥の源泉ですが、泉温が33度と低く、長く入っていることができます。源泉は無色透明ですが、湯船のお湯は茶褐色の薄にごりです。なめると塩っぱくて鉄っぽい味がしますが、成分表を見ると鉄はあまり含まれていません。塩素イオンとナトリウムイオンが多いのは予想がつきますが、アンモニアイオン、バリウムイオン、ストロンチウムイオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、メタホウ酸など、普通の温泉にはあまり含まれない成分が多いのが特色のようです。男湯と女湯の境の水面下にタンクのようなものがあり、触ると暖かく、どうやら独特の加温装置のようです。手前の浴槽は、少し熱めで油臭がします。
兎口温泉植木屋旅館庚申の湯 夕食は、山菜の時期は終わって、宿の裏手の畑でとれた新鮮な夏野菜をいただきました。素朴な山里の料理ですが、とてもおいしかったです。
兎口温泉植木屋旅館庚申の湯 宿の窓から外を見ると、鯉の棲む池の向こうに美しい森が広がります。春にはこの森にアカショウビンが巣をかけたそうです。ぽん太が一度見てみたいと思っている鳥です。夜になると、ホタルがちらほら明滅していました。
兎口温泉植木屋旅館庚申の湯 朝食です。こちらも素朴なおかずですが、野菜がおいしく、またご飯がとてもおいしかったです。
 昭和三十年代風のレトロな雰囲気、明治時代から続く湯船、独特の泉質、美味しい食事。鄙びた秘湯が好きなぽん太の評価は満点です。

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2007/07/29

ニセコの有島武郎記念館、軽井沢浄月庵

 ぽん太とにゃん子が行ってきたニセコには、有島武郎記念館があります。こちらが有島武郎記念館の公式ホームページです。ぽん太は15年くらい前に見学したことがあるので、今回は省略しました。なぜ有島武郎がニセコと関係あるかというと、父が所収していた広大なの農場を引き継ぎ、やがて農場解放を実践した地だからです。ちなみにこのYahoo!地図にあるように、現在でも「有島」という地名が残っています。
 ぽん太は有島武郎は、「好き」というほどではありませんが、興味を持っている人物のひとりです。有島は、学習院中等科に通うボンボンでありながら、約束された将来を投げ打って農業を志し、単身北海道に渡って札幌農学校に入学しました。ところがあとから父親が北海道にやってきて広大な農場を手に入れ、結局、大地主の有島様のお坊ちゃまという立場になってしまったという有島の苦悩は、思うに余りあります。またキリスト教に入信するも、信仰を徹底することができず、ついには棄教するにいたります。アメリカ留学中には、精神病院で2ヶ月間看護師をしたこともあり、精神科医のぽん太との接点もあります。農民のために、父から受け継いだ農場の解放を行いますが、最後は人妻と軽井沢の別荘で心中します。
 理想と自己との間で一生苦しみ抜いた有島の強さと弱さに、ぽん太は感動いたします。
 有島武郎の心中に際して、内村鑑三が「キリスト教を捨てた人間があのような見苦しい死に方をするのは当然だ」みたいなことを新聞で書いていたのを、15年前くらい前に有島武郎記念館に行ったときにぽん太は見て、内村鑑三の偏狭さに驚いた記憶があるのですが、ぽん太は最近自分の記憶を信じておりませんので、違っていたらごめんなさい。
 で、東京に戻って、久々に『カインの末裔』を読んでみました。この短編の舞台はニセコです。実際に訪れて地名や気候風土に実感が湧くことと、最近旧約聖書の『創世記』を生まれて初めて読んで、カインの出典も知ったことで、とてもおもしろく読めました。
 で、さらに、有島武郎が心中したのは軽井沢のどこだろう、という疑問が湧いてきました。「軽井沢 浄月庵」でググってみると、その建物が移築されて現在も残っていることがわかりました。この軽井沢タリアセンというところにあるそうです。こんど行ってみたいと思います。もともとこの別荘は旧軽井沢の三笠にあったそうです。

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2007/07/27

【赤ウニ】積丹の新生の生ウニ丼はまいう〜(★★★★★)【白ウニ】

新生@積丹 羊蹄山登山で疲れた足を、ニセコ昆布温泉の鯉川旅館ですっかり癒したぽん太とにゃん子は、積丹半島を巡ってから千歳空港に行くことにした。神威岬、神々しゅうございました。  で、昼食ですが、倶知安の居酒屋「浜っ子」の店主に教えてもらった「新生」に入りました。こちらが新生の公式ホームページです。何でもオーナーが漁師さんで、自ら一本釣りした本マグロを、冷凍ではなく生で食べさせてくれるので有名なんだそうです。
新生の生ウニ丼 ということでマグロにかなり食指が動いたのですが、積丹では6月から8月がウニ漁の季節と聞き、赤ウニ白ウニの生ウニ丼にしました。赤ウニはバフンウニ、白ウニはムラサキウニで、赤ウニのほうが味も濃厚で値段も高いのだそうです。新鮮で甘かったです。
新生の海鮮丼 にゃん子は海鮮丼を頼みました。マグロを一切れ食べさせてもらいましたが、とても美味しかったです。次に来たときにはトロ鉄火丼を食べてみたいです。

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2007/07/25

【温泉】ニセコ昆布温泉の鯉川温泉旅館はレトロな風呂と手の込んだ夕食が最高(★★★★★)

 羊蹄山で花を満喫したぽん太とにゃん子は、ニセコ昆布温泉鯉川温泉旅館に宿泊です。羊蹄山の東側には、スキー場とオーストラリア人で有名なニセコが山塊をなしています。その南側山麓には有名な温泉がいくつもありますが、ニセコ昆布温泉はそのひとつです。

ニセコ昆布温泉鯉川温泉旅館 こちらが鯉川温泉旅館のホームページです。車道から少し入ったところにあり、宿の前には大きな池もあって、静かな雰囲気です。宿の外観は、こざっぱりとしております。
鯉川温泉旅館 この宿の特色は、レトロ感溢れる内風呂です。正面の壁にあるタイルのモザイクがいい味を出しています。
鯉川温泉旅館 浴槽は二つに分かれていて、奥は熱く、手前はややぬるめになっています。源泉の泉温は65.8度ですから、けっこう熱いです。お湯は茶褐色に濁っていて、鉄錆色のオリが舞います。鉄味があり、塩っぱくて薄甘く、いい味しています。昆布だしに味が似ているから「昆布温泉」という名がついたのかと思って従業員に聞いてみたところ、アイヌ語から来ているとか、アイヌ人が昔コンブを干していたとか、いろいろな説があり、はっきりとはわからないのだそうです。
鯉川温泉旅館 お湯の注ぎ口です。錆色の析出物が歴史を感じさせます。湧出量は毎分185リットル(!)と豊富で、もちろん源泉掛け流しです。
鯉川温泉旅館 こちらは新しく造られた露天風呂。こちらは少し加水しているそうです。滝を見ながらの露天は気持ちよいですが、内風呂にはかないません。
鯉川温泉旅館 夕食は二の膳でいただく部屋食です。ちょっと目には地味で少なく見えますが、普通の料理に見えて、魚のウニソースがけなど、実は手が込んでいます。とても美味しく、お腹いっぱいになりました。酒好きの中高年のぽん太とにゃん子にとっては、最高のごちそうでした。
 レトロな浴室と濃厚なお湯、おいしいお料理が高得点で、全体評価は5点満点です(2007年7月宿泊)。

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2007/07/23

【登山】羊蹄山は花!花!花!

 倶知安の繁華街を攻略したぽん太とにゃん子は、翌朝、羊蹄山の攻略にかかりました。羊蹄山は行程が長いので、5時半起床。眠い目をこすりながら登山口を目指しますが、あいにく空には雲がたれ込めていて、羊蹄山の山頂は雲のなかです。

後方羊蹄山【山名】羊蹄山(後方羊蹄山)(1898m)
【山域】北海道
【日程】2007年7月4日
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】曇り
【コース】(倶知安コース)半月湖羊蹄山登山口(6:33)…北山…羊蹄山山頂(12:04)……羊蹄山避難小屋…登山口(16:18)
【マイカー登山情報】半月湖キャンプ場に駐車場あり。
【地図】羊蹄山(山と高原地図web):登山地図の昭文社がお届けする登山情報。地図もあります。
【見た花】クモキリソウ、スミレの一種、オオダイコンソウ、ノウゴウイチゴ、タニギキョウ、ベニバナイチヤクソウ、チシマフウロ、ハクサンチドリ、ハイオトギリ(イワオトギリ?)、ウコンウツギ、オダサムタンポポシラネアオイ、エンレイソウ、エゾノイワハタザオ、サンカヨウ、クロツリバナ、イワブクロ、オオカサモチ、イワベンケイ、サマニヨモギ、ミヤマオダマキ、ミヤマキンバイ、キバナシャクナゲ、ナナカマド(ウラジロナナカマド?)、エゾノツガザクラ、シロバナノチシマフウロキクバクワガタ、コケモモ、ゴゼンタチバナ、メアカンキンバイ、イワウメ、マルバシモツケ、チシマキンレイカ、イワヒゲ、ミヤマカラマツ、クロウスゴ、エゾゼンテイカ

タニギキョウ 羊蹄山の標高は1898メートルと高くはありませんが、登山口の標高が約350メートルと低いので時間がかかるうえ、登り始めが暑いです。おまけに早朝でまだ体が眠っているので、ペースがあがりません。登山道はフジツボ型の羊蹄山をほぼ直登しているので、はじめはなだらかなのですが、だんだんと急登になります。やがて雲のなかに突入し、視界も悪くなります。写真はタニギキョウです。地味でちっちゃな花ですが、めしべにうまくピントが合ったので載せておきます。
オダサムタンポポ ところが山頂に近づくと真っ青な空が見えはじめ、やがて雲の上に出て快晴となりました。見下ろすと遥かな雲海です。写真ですが、ただのタンポポとバカにするなかれ。ちまたで見かけるタンポポのほとんどは、外国から入ってきた帰化植物のセイヨウタンポポで、在来のニホンタンポポとは顎の形が異なることは、以前の記事(【登山】妙義山さくらの里、石門巡り、2006/04/29)で述べましたので、興味があったら参照して下さい。ちなみに、ぽん太のクリニックがある某駅前に咲いていたタンポポが、顎を見たらニホンタンポポだったので驚いたことがあります。で、高山に咲くタンポポは、ミヤマタンポポ、タカネタンポポ、クモマタンポポ、オダサムタンポポなどがあるようですが、羊蹄山に咲いていること、別の写真で根生葉が不規則に羽状に裂けているのが確認できることから、オダサムタンポポとしました。
シラネアオイ大群落 羊蹄山の山頂付近の高山植物帯は、天然記念物に指定されていますが、すばらしい限りです。シラネアオイもあちこちに大群落を作っていました。本州ならば一輪咲いていれば涙を流すというシロモノです。
エゾノイワハタザオエゾノイワハタザオの葉 ハタザオのなかまですが、根生葉がヘラのような形で縁に鋸歯があるので、エゾノイワハタザオと考えられます。
シロバナノチシマフウロ チシマフウロのうち、北海道の中央高地に咲く花の色が薄いものをトカチフウロと呼びます。この花は完全に真っ白ですから、シロバナノチシマフウロです。ぽん太は生まれて初めて見ました。こんかいの花の写真のなかのピカイチです。
キクバクワガタ 稜線に咲いていたクワガタです。葉の縁の切れ込みが深いので、キクバクワタガと思われます。
ゴゼンタチバナ どこからどう見てもゴゼンタチバナです。しかし、花びらも葉っぱも薄くてヨレヨレしている感じがします。しかも、普通ゴゼンタチバナは樹林帯に咲く花ですが、これは羊蹄山の稜線の吹きさらしの砂礫地に群落を作っています。ん〜ん、ナゾです。ぽん太ならタカネゴゼンタチバナとかエゾノゴゼンタチバナなどと名付けたいところですが、図鑑には何も見つかりませんでした。
チシマキンレイカ 最後にチシマキンレイカです。本州で見かけるハクサンオミナエシに似ていますが、ハクサンオミナエシの葉が手のひらのような紅葉のような形なのに対し、チシマケンレイカの葉は細長く、羽根状に裂けています。
後方羊蹄山 花に見とれながらの登山。下山したのは4時過ぎになっていました。かれこれ10時間近くの行程だったことになり、膝はガクガクです。車で宿に車で向かう途中、振り返るといつの間にか雲がはれて、羊蹄山が顔を出していました。

【参考文献】
・豊国秀夫編『日本の高山植物 (山渓カラー名鑑)』山と渓谷社、1988年。
・谷口弘一他編『 続・北海道の植物ー野の花・山の花』北海道新聞社、1999年。

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2007/07/21

【居酒屋】倶知安の繁華街を堪能(ゆうじ、浜っ子)

 雌阿寒岳を制覇したぽん太とにゃん子は、次なる目標の羊蹄山を目指し、登山口近くの町、倶知安(くっちゃん)に向かった。明日は早朝に宿をたつので、温泉ではなくビジネスホテルに宿泊である。ぽん太とにゃん子は温泉に泊まるのが大好きだが、実は地方都市のビジネスホテルに泊まって、地元の居酒屋で飲むのもまた好きなのである。うまくいくと観光客向けではなく地元の人が集う店で、安くて美味しい地元の肴を味わい、マスターやほかのお客さんと会話を楽しむことができる。
 泊まったのはビジネスホテル・ナンコウで、駅前にあり、新しくてきれいで値段も安かったです。フロントのおじさん(ひょっておしてオーナーか?)にどこかいい居酒屋がないか聞いたら2軒紹介してくれましたが、どうやらおじさんの行きつけの店のような気がします。

居酒屋ゆうじ/倶知安 さて、まず「居酒屋ゆうじ」です。カウンターの小さな店ですが、店主も奥さんも気さくで、ツブガイなどの新鮮な刺身をいただきました。羊蹄山とニセコの間にある倶知安は山の中というイメージがありますが、実は近くに岩内という漁港があります。この店のお勧めは手作りコロッケで、とてもおいしゅうございました。
浜っ子/倶知安 せっかくの旅先で一軒ではもったいないと思うぽん太とにゃん子は、必ずハシゴをすることにしています。次は「浜っ子」に流れていきました。こちらは少し大きな店で、メニューもいろいろあります。倶知安の地酒「二世古」は、古酒のような焼酎のような不思議な味の日本酒でした。この日はなぜか客がおらず、ぽん太とにゃん子の貸切で、これまた気さくな店主が地元倶知安の話しをしてくれたり、積丹半島の美味しい店の情報を教えてくれたりました。
 倶知安の夜はとても美味しくて楽しかったです。
 さて、明日はいよいよ羊蹄山登山。しかし天気は下り坂である。どうなるのか?乞うご期待!

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2007/07/19

【温泉】オンネトー温泉景福は初体験の温泉力(★★★)

オンネトー温泉景福 雌阿寒岳から汗だくになって下りてきたぽん太とにゃん子は(【登山】雌阿寒岳山頂の火山地形は圧倒的迫力、2007/07/17)、登山口から徒歩3分のオンネトー温泉の民宿景福に宿をとりました。下山してそのまま温泉に入ってビールが飲めるというのは、最高の贅沢です。公式ホームページはこちらです。建物はごく普通ですが、ここはとにかく温泉力がものすごい。
内湯/オンネトー温泉景福 まずは内湯です。木造の素朴で豪放な浴室には、岩風呂風の浴槽があり、無色透明の澄んだお湯が満ちています。岩のあいだに砂利が敷いてあり、その間からお湯が湧き出ています。源泉掛け流しは言うまでもなし。無色透明ではありますが、なめると苦く、油のような揮発性の臭いがして、目から涙がこぼれてきます。この臭い、ぽん太は知っています。雌阿寒岳の山頂で嗅いだ噴煙の臭いです。まさに雌阿寒岳の恵みの湯という感じです。  泉質は含硫黄ーマグネシウム・カルシウム・ナトリウムー硫酸塩・塩化物泉(硫化水素型)とのことで、成分表示を見ると、pHこそ5.6と弱酸性ですが、全体にイオンが濃く、カリウムイオン75.7mg/kgは非常に多く、カルシウムイオン365.2mg/kg、塩素イオン602.4mg/kg、硫酸イオン1583mg/kgなどが目立ちます。非解離成分ではメタケイ酸216.3mg/kgが多く、溶存ガス成分では遊離硫化水素34.9mg/kgが目を引きます。これが独特の油臭の原因でしょうか。しかし硫化水素は、卵が腐ったような臭いのはずです。ぽん太はこれまで何カ所かの温泉で油臭を体験していますが、その原因物質はよくわかりません。温泉の成分分析に定められていない成分なのかもしれません。
露天風呂/オンネトー温泉景福 こちらは露天風呂です。半混浴ですが、しきりがしっかりしているので、女性も安心です。あれれ、こちらは白濁しています。なんでも源泉は同じですが、湯を張って時間がたつと、白濁してくるのだそうです。毎朝湯船を掃除してお湯を入れ替えているのだそうですが、はじめは無色透明なのに、午後になると濁ってくるそうです。雌阿寒岳の麓のアカエゾマツ林を見ながらの露天は最高です。
夕食/オンネトー温泉景福 ただ、ぽん太とにゃん子が残念だったのはお食事。宿泊料から考えると十分満足できるのですが、せっかく北海道に来たので地元の美味しい食材を堪能したいぽん太とにゃん子には、ちょっと物足りなかったです。温泉も大切だけど美味しい食事も堪能したいという方は、日帰り入浴のみにした方がいいかもしれません。
夕焼け/オンネトー温泉景福 宿の部屋から見た夕焼けです。嗚呼、北海道はええべな〜。  北海道の温泉には食事も期待したいぽん太の個人的な評価は3点ですが、値段からするととってもリーゾナブルな宿です(2007年7月宿泊)。

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2007/07/17

【登山】雌阿寒岳山頂の火山地形は圧倒的迫力

雌阿寒岳遠望 雌阿寒岳といえば、ぽん太とにゃん子が昨年チャレンジしたものの、登山口まで来て初めて登山禁止になっていることを知り、あえなく敗退した山である(【登山?】雌阿寒岳敗退してオンネトー湖散策、2006/07/19)。今年は十分下調べをして登山禁止が解除されていることを確認し、再チャレンジしてきました。

雌阿寒岳 by Google Earth【山名】雌阿寒岳(1499m)
【山域】北海道
【日程】2007年7月2日
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】快晴
【コース】雌阿寒温泉(11:00)…雌阿寒岳山頂(13:30)…雌阿寒温泉(15:53)
【マイカー登山情報】雌阿寒温泉登山口付近に、広い駐車場がある。
【地図】・山と高原地図web:山好きにはおなじみの地図の昭文社のページ。登山地図と基本情報が見れます。
【参考リンク】・足寄町役場HP:このなかに雌阿寒岳の登山情報があります。
【見た花】ゴゼンタチバナ、マイヅルソウ、イソツツジ、コケモモ、ハイマツメアカンフスマ、イワブクロ、マルバシモツケ、レンゲイワヤナギ、コマクサ、メアカンキンバイ、ギンリョウソウ

アカエゾマツ 以前の記事(【居酒屋】釧路の喰会(くうかい)は珍しい食材がいただける気楽な店(★★★★★)、2007/07/09)で書いたように、釧路の和商市場で北海道の海の幸を堪能したぽん太とにゃん子は、重い腹を抱えて車で雌阿寒岳に向かいました。天気は快晴。登り始めはエゾアカマツの美林がお出迎えです。
ハイマツ雄花 3合目を過ぎるとハイマツ帯になり、白煙を上げる火山性の山頂付近が見えてきます。ハイマツの雄花がきれいなピンク色をしていました。風が吹くと花粉が舞い上がり、くしゃみが出てきて、ハイマツ花粉症になりそうでした。
メアカンフスマ さらに登ると火山礫帯となります。写真はメアカンフスマです。この写真は一輪だけですが、あちこちに群落を作っています。
メアカンキンバイ メアカンキンバイです。キンバイの仲間のなかでも、葉が肉厚で独特なのと、花弁の間の顎が目立つのが特徴です。
雌阿寒岳赤沼 稜線に近づくと、噴煙の音と臭いが襲いかかってきます。険しい火口壁、いく筋も立ち上る噴煙。赤沼と呼ばれる火口湖はまるでフツフツと沸き立っているように見えますが、水底からガスが出ているのか、水面を吹き上げられた火山灰が叩いているのか、ぽん太にはわかりません。昨年ぽん太とにゃん子の登頂を阻んだ噴火口は、現役ならではの圧倒的な迫力があります。
阿寒富士と青沼 山頂を行き過ぎて少しだけ下ると、もうひとつの火口湖、青沼が見えます。宝石あるいは眼球のようで、とても神秘的です。雌阿寒温泉からの往復コースのひとは、見逃さないようにお気をつけ下さい。向こう側に見えるのは阿寒富士。眺めていると登ってみたくなりますが、時間がないので今回はあきらめざるをえません。
阿寒湖と雄阿寒岳 山頂から北西を見ると、別の噴火口をの向こうに、阿寒湖と雄阿寒岳が見えました。
雌阿寒岳登山口の注連縄 下山して気づいたのですが、雌阿寒岳の登山口には注連縄(しめなわ)がありました。何らかの山岳信仰を意味していると思うのですが、ちょっとググってみてもわかりませんでした。またの機会にみちくさしたいです。

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2007/07/11

【珍客】鷹がわが家に襲来!【万来】

鷹の子供!? 朝、ぽん太が巣穴で寝ぼけ眼で新聞を読んでいると、にゃん子が突然「鳥、鳥……」と取り乱した声。ベランダに見たこともない鳥が……。トンビ、いや鷹か?
 見たところ鷹の子供のような気がします。足にリードが巻かれているところを見ると、どこからか逃げ出してきたのか。人には慣れているようで、窓を開けて写真を撮っても逃げません。反対に、窓ガラスの外で羽ばたいて、家の中に入りたがっている様子。
 家のなかに住み着かれても困るので、入れないようにしていたら、しばらくしてどこかに飛び去って行きました。

 近くで飼われていた鷹が逃げ出したのでしょうか。足のリードで飛びにくそうでした。子供なので、カラスにでもやられやしないかと、ぽん太とにゃん子は心配になりました。

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2007/07/09

【居酒屋】釧路の喰会(くうかい)は珍しい食材がいただける気楽な店(★★★★★)

喰会(くうかい)@釧路 釧路空港からレンタカーを駆って、ぽん太とにゃん子が釧路市内のビジネスホテルに着いた時には、もう夜の8時を回っていました。おいしい肴と酒を求めてさっそく繁華街に繰り出したのですが、日曜の夜ということで、雑誌に出ているような店はどこもしまっていました。そこで、行き当たりばったり、雰囲気が良さそうな店に入ってみることにしました。喰会(くうかい)というお店です。公式ホームページはなさそうですが、例えばこちらのページを参照して下さい。住所は、釧路市栄町4-1、電話番号は1504-24-9870です。
クジラの筋の煮込み とりあえず生ビール。お通しは牛筋です、と思って食べていたら店主が「なんだかわかる?」。ナンとクジラの筋なんだそうです。ぽん太とにゃん子は生まれて初めてです。
甲えび(かぶとえび) こちらは「甲えび」(かぶとえび)です。名前の通りちょっといかつい面構えですが、濃厚で、頭の中身はまるでカニミソのようです。これももちろん初めていただきました。
生ホッケ刺身 生ホッケの刺身です。ホッケの開きは北海道では定番ですが、刺身でいただくのはこれまた初めてです。
銀ダラかま焼き 銀ダラのかま焼きです。これまたかま焼きで食べるのは初めてです。
 店主と会話をしながらの初めて尽くしの肴はとてもおいしかったです。定番の北海道の食材は言うまでもなし。偶然入った店ですが、大当たりでした。
和商市場の勝手丼 翌朝は、有名な和商市場で勝手丼をいただきました。和商市場の公式ホームページはこちらです。勝手丼とは、ご飯の上に好きな食材をトッピングしていただくシステムです。いつもながら美味しゅうございました。

 釧路の食を満喫したぽん太とにゃん子は、雌阿寒岳登山へと向かいました。

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2007/07/07

【蕎麦】有名な長坂の「翁」に行ってきました(★★★★★)

 八ヶ岳登山の帰り、ぽん太とにゃん子は長坂に抜け、あまりに有名な蕎麦屋「翁」に久々に行ってきました。こちらが公式ホームページです。場所としてはちょっと不便で行きづらいところにありますが、美しい林に囲まれた落ち着いた雰囲気のお店です。ぽん太が以前の記事(清春芸術村は社会に背を向けたスノッブな空間だ2006/09/02)で批判した清春芸術村の近くにあります。

ざる/長坂 翁 メニューは「ざる」と「田舎」の二種類。写真は「ざる」で、色白の細い蕎麦です。そば粉の香りが口に広がります。ツユは辛めで濃いめのしっかりした味です。
田舎/長坂 翁 こちらが「田舎」です。太めで、コシというか弾力があります。ぽん太の好みは「ざる」かな?

 長坂の翁は、高橋邦弘氏が開店した店ですが、いまはお弟子さんの大橋誠氏が店主とのことです。高橋邦弘氏は現在、広島に店を持ちながら、全国行脚を行っているそうです。
 ところでぽん太が気にあるのは、ホームページ載っている大橋誠店主のテレマークスキーの写真です。経歴を見ると、1993年12月、スキースクール勤務となっています。蕎麦打ちだけでなく、テレマークスキーの腕もなかなかのようです(2007年6月)。

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2007/07/05

【登山】梅雨の八ヶ岳にツクモグサを見に行く

 梅雨は、気候的には登山に不向きですが、夏山では見られない花を楽しめる時期でもあります。ぽん太とにゃん子は、八ヶ岳の横岳付近にこの時期咲くツクモグサを見に行ってきました。

【山名】横岳(2829m)、硫黄岳(2760m)
【山域】八ヶ岳
【日程】2007年6月20日〜22日
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】(6/20)曇り、(6/21)曇りのち雨、(6/22)風雨
【コース】(6/20)本沢入口(13:35)…本沢温泉(15:49)(泊)
(6/21)本沢温泉(7:26)…夏沢峠…硫黄岳…横岳(11:13)…根石山荘(13:50)(泊)
(6/22)根石山荘(6:55)…夏沢峠…本沢入口(9:40)
【見た花】(本沢入口〜本沢温泉)ベニバナイチヤクソウ大群落、ミヤマニガイチゴ、レンゲツツジ、サラサドウダン、ツバメオモト、コミヤマカタバミ、キバナコマノツメ、ハタザオの一種、オサバグサ
(八ヶ岳稜線)コイワカガミ、コメバツガザクラ、キバナシャクナゲ、イワウメ、ハクサンイチゲ、ツクモグサ、オヤマノエンドウ、チョウノスケソウ
【マイカー登山情報】本沢入口に行くには、稲子湯に向かって車を走らせ、稲子湯手前の看板がある角を左折する。道は舗装されており、本沢入口に広い駐車スペース有り。クロカンタイプの4WDなら、林道に入って行くことも可能だが、道はダートで狭い。途中一カ所と、ゲート前とに、数台ずつの駐車スペースがある
【地図】・Yahoo!地図
硫黄岳山荘のホームページのなかの八ヶ岳登山地図
【参考リンク】・本沢温泉のホームページ
根石山荘のホームページ

 ぽん太とにゃん子が本沢温泉に泊まるのは、これが2回目です。前回は稲子湯からアプローチしたので、今回は本沢入口から行くことにしました。2時間の林道歩きは退屈で嫌いですが、途中の花が目を楽しませてくれました。

ベニバナイチヤクソウ・八ヶ岳 登山口近くにベニバナイチヤクソウの大群落があり、見事でした。またレンゲツツジも満開で、オレンジ色の花がきれいでした。本沢温泉は、梅雨時の平日ですいていて、野天風呂もゆっくり楽しめました。本沢温泉に関しては、詳しくは以前の記事(【秘湯】八ヶ岳の本沢温泉は2時間歩かないと行けません(★★★★))(2007/07/03)をご覧下さい。
 翌朝、雨こそ降っていないものの、稜線には厚い雲がかかっていました。夏沢峠を目指して登っていくと、途中からガスの中に入り、稜線に出ると風が吹き荒れています。稜線を南に辿って横岳を目指します。硫黄岳周辺はキバナシャクナゲが満開でした。
チョウノスケソウ・八ヶ岳 チョウノスケソウです。この花も八ヶ岳では梅雨時が見頃です。
 ところでぽん太とにゃん子は、硫黄岳付近の登山道の両側にコマクサが増えたな〜と思いました。一昨年来たときは、こんなにコマクサはなかったと思います。登山道にロープが張られたのは数年前だったお思いますが、コマクサも2〜3歳という感じの小さいものが多かったので、保護の効果がでているのでしょうか?
ツクモグサ・八ヶ岳 横岳山頂の手前にいよいよツクモグサが咲いていました。こんにちは、ツクモくん。
ツクモグサ・八ヶ岳 天気が悪いため開いていませんでした。ツクモ君は、天気によって開いたり閉じたりします。花びらに着いた水滴がきれいでした。
 横岳山頂で食事をとっているうちに、雨が降り出しました。ぽん太とにゃん子は来た道を引き返し、根石山荘に泊まりました。
根石山荘最近はこぎれいな山小屋が増えていますが、根石山荘は昔ながらの山小屋の雰囲気を保っています。風が強いので屋根の上に石がいっぱい乗っています。この「屋根石」から「ねいし」と呼ばれるようになった、というのは真っ赤な嘘です。立て替えの話しもあったのですが、リピーターのファンが、建て替えに反対しているのだそうです。夕食後、小屋番と会話を楽しむという、昔ながらの山小屋の雰囲気を楽しみたい人にはお勧めです。
 3日目は、天気がよければ天狗岳にでも登ってから帰ろうかと思っていたのですが、天気は悪化傾向。寝てるあいだにも風音がますます強まります。翌朝、斜めに立てるほどの強風で、雨は降っていないものの、ガスが飛ぶように流れて行きます。樹林帯に逃げ込み、夏沢峠経由で早々に下山することにしました。

稲子湯 稲子湯(いなごゆ)で汗を流して帰りました。ぽん太はおそらく十年以上前に泊まったことがあり、また一昨年に日帰り入浴し、今回は3回目です。内湯だけのシンプルな施設ですが、お湯は薄い褐色で少し鉄っぽく、また軽い硫黄臭があります。ちょっと扱ったので水で埋めようと思ったら、そちらが源泉でした。泉温は7.6度とのこと。こちらは無色透明で、飲んでみると炭酸のショワショワ感があり、硫黄の香りがします。pH4.9の酸性。成分的には溶存ガス成分の遊離二酸化炭素が1094mg/kgと多いようです。循環加熱はしていますが、加水無しの源泉掛け流しだそうです。源泉の湧出量は毎分44リットルとすごいですが、何ぶん7.6度ですから、ぬるくならない程度に源泉を入れながら入ると気持ちがいいです。

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2007/07/03

【秘湯】八ヶ岳の本沢温泉は2時間歩かないと行けません(★★★★)

本沢温泉 6月吉日、ぽん太とにゃん子は八ヶ岳の東麓にある本沢温泉に行ってきました。ここは、標高2150mの日本最高所の露天風呂があるので有名です。本沢温泉の公式ホームページはこちらです。また、Yahoo!地図はこちらです。
本沢温泉 八ヶ岳の登山地図は例えばこちらをごらんください。本沢温泉に行く道は、本沢入り口から行くルート(歩行時間2時間)と、稲子湯からしらびそ小屋を経由して行くルート(歩行時間3時間20分)があります。以前に稲子湯からのルートは歩いたことがあるので、今回は最短距離の本沢入り口からのルートを選択しました。車はここ(Yahoo!地図)にけっこう広い駐車場があります。稲子湯の手前の分岐を左折して行きますが、道路はすべて舗装されています。クロカンタイプの4WDなら林道(未舗装で狭いです)を入って行くことも可能で、30分ぐらい歩いたところと、ゲート前とに、それぞれ数台停めるスペースがあります。
ベニバナイチヤクソウ ぽん太は林道歩きは単調で嫌いなのですが、レンゲツツジや、ベニバナイチヤクソウの群落が目を楽しませてくれました。
本沢温泉の個室 さて、本沢温泉にはこのような個室もありますが、今夜はすいているということだったので、大部屋に泊まりました。
本沢温泉の大部屋 こちらが大部屋です。上下二段の蚕棚方式です。山小屋に泊まったことがない普通の温泉ファンの方は、個室を選択することをお勧めします。また、夜の8時で発電機が止まります。「ランプの宿」と称する秘湯は多いものの、山小屋であるここはランプすらなく、真っ暗闇となりますから、ヘッドライトないし懐中電灯は必携です。また、浴衣などは当然ありません。
野天雲上の湯 さて、温泉ですが、まずはお目当ての日本最高所の露天風呂、野天「雲上の湯」です。宿から5分ほど歩いた川縁にあります。硫黄の香りがプンプンする白濁したお湯で、もちろん源泉掛け流し。4人入ったらいっぱいになる浴槽で、登山道から丸見えです。背景に見える絶壁は、八ヶ岳の硫黄岳の噴火口の壁です。泉質は、酸性含硫黄カルシウム、マグネシウム、硫酸塩温泉で、pH3.0、泉温は45度です。
内湯苔桃の湯 内湯「苔桃の湯」は露天よりも柔らかいお湯ですが、表面に浮いた湯の華が特徴です。こちらも源泉掛け流しで、泉質はナトリウム、カルシウム、硫酸塩、炭酸水素塩温泉で、pH6.9、泉温は55度です。どちらも石けんやシャンプーは使用できません。
本沢温泉夕食 夕食は、岩魚や山菜の天ぷらなどが付き、山小屋にしてはたいへん豪華ですが、普通の温泉ファンには物足りないと思います。
本沢温泉朝食 朝食は、山小屋としても簡素な部類に入ります。これからの登山で体力を使うので、ご飯を目一杯食べました。
 2度目の宿泊の本沢温泉でした。基本的に山小屋なので、旅館のつもつもりで泊まりに行くとえらい目にあいます。しかし日本最高所の露天風呂の野趣溢れる雰囲気が高得点で、ぽん太の採点は4点です。くれぐれも一般の温泉ファンの方は、山小屋であることを認識した上で、個室の指定、懐中電灯の用意、ジャージなどの寝間着の準備を忘れずに(2007年6月宿泊)。

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2007/07/01

【廃墟】福島県の大滝宿と万世大路の歴史

 国道13号を米沢から福島方面に向かっていたぽん太とにゃん子でしたが、ちょっと自宅に戻るには時間が早すぎたので、以前から気になっていたところによってみました。
 山形県から福島県に入って、東栗子トンネルを越えると、ぽん太の車のカーナビには「∴大滝宿」という史跡の記号が現れるのです。いつもは気になりながらも通過していたのですが、今回はじめてみちくさしてみました。Yahoo!地図はこちらです。倍率をあげると小さい道が見えると思います。

水の里大瀧 で、国道を米沢方向から来ると左手前方向に曲がるのですが、そこには怪しげな(失礼!)「水の里 大瀧」があります。櫓なども造られております。
水の里大瀧 地下からくみ上げた名水が飲めるようになっています。とても美味しかったです。
水の里大瀧 水汲み場の看板です。「水」という字のところにある赤い手形がいい味を出しています。
大滝宿 めげずにさらに道を進んでいてくと、これまた怪しげな(失礼!)喫茶店があります。向かいには手打ち蕎麦の店もあります。
大滝宿 めげずにさらに道を進んでいくと、道の分岐点に「大瀧示現不動尊」という看板があります。分岐を進むと滝があるようですが、怖くていけません。
大滝宿 めげずにさらに道を進んでいくと、これまた怪しげな(失礼!)建物があります。なまこ壁の土蔵のような建物ですが、派手な看板が掲げられており、芝居小屋の雰囲気です。
大滝宿 めげずにさらに道を進んでいくと、青いトタン屋根の集落が現れます。誰も住んでいない崩れかけた廃墟です。
大滝宿 写真の真ん中にある石碑には、「明治天皇大瀧小休所」と書かれています。
 この先は道がますます細くなり、誰かの車が停車していたので、折り返して戻りました。

 さて、大滝宿とはいったいどういうところだったのか、気になってきます。ググてみると、いろいろと情報が出てきました。以下の記述はネット上の情報によるものであり、一次資料にはあたっておりませんから、信憑性は十分担保されていないことをお断りしておきます。参考にしたサイトは、最後にまとめてリンクしてあります。

 江戸時代に福島と米沢を結ぶ道は「板谷街道」あるいは「米沢街道」と呼ばれていたそうです。参勤交代にも使われる主要道路でしたが、板谷峠越えは大変な難所だったそうです。そこでYahoo!地図で板谷峠を探してみるとここにありました。板谷駅から、峠駅や姥湯温泉に行く道の途中になります。ぽん太は、以前の記事(JR峠駅はヤバイです??付録:中野不動尊(2005/11/05))に書いたように、峠駅と姥湯温泉に行ったことがありますので、板谷峠はすでに通ったことがあったのです。しかし現在この道はどんずまりになっており、米沢へ行くには、板谷峠手前で右折して細い道を進んで行きます。ぽん太はこの道も、ずっと以前に笠松鉱泉に泊まったときに通ったことがあります。もちろんこの道が昔の板谷街道であるかどうかは定かでありません。
 さて、江戸時代には栄えた板谷街道でしたが、明治時代になって近代化が進むにつれ、難路のうえ馬車が通れないことが問題となってきました。そこで福島と米沢を結ぶ新たな道路が建設されることになりました。それが明治14年に開通した万世大路(ばんせいたいろ)です。その建設基地として造られたのが大滝宿(大瀧宿)で、明治10〜12年頃に山林が払い下げられ、山麓の農民が入植しました。道路の開通後は、難所の栗子峠を控えた宿場として栄えました。ということは大滝宿は、江戸時代からの宿場ではなく、明治時代になって新たに造られた宿場なんですね。万世大路の建設は、当時としては異例な大規模工事で、開通式には明治天皇も参加したそうです。大滝宿に「明治天皇大瀧小休所」という碑があったのは、それと関係があるのでしょう。 
 福島県と山形県を結ぶ栗子山隧道は、当時としては日本最長の隧道でした。栗子山隧道の位置は、現在の国道13号線よりも北側で、Yahoo!地図のこのあたりになります。倍率を上げてみると、福島県側と山形県側に細い道があるのがわかると思います。
 ところが時代の流れは次第に鉄道輸送へと傾き、明治32年に奥羽本線が開通すると、万世大路の利用者は徐々に減ってきました。大滝宿も宿場としては存続できなくなり、炭焼きなどを収入源とする山村となりました。
 大正時代になると自動車が普及し始めました。万世大路も車道化改修工事が行われ、昭和12年に終了しました。このとき栗子山隧道は拡幅されたり、山形県側の入り口が変更されたりし、名前も栗子隧道に改められました。
 戦後になって万世大路は国道13号に指定されましたが、増加する交通量に対応するために新たな改修が行われ、昭和41年に東栗子トンネルと西栗子トンネルを含む現在の栗子道路が開通し、昭和45年には全線の付け替えが完了しました。
 なお、栗子隧道は昭和47年に落盤が起こり、閉鎖されました。
 今回ググってみて、閉鎖になった旧道を辿ってネットに公開しているひとたちが大勢いるのを知って、びっくりしました。こういう趣味があったんですネ。下の参考リンクの「万世大路〜国道13号線旧道諸説ーdark的道部屋」のページから、「栗子峠福島側」と「栗子峠山形側」のリンクを辿ると、栗子隧道を含む廃道となった旧万世大路の現在の様子がわかります。
 さて、大滝宿に戻りますが、高度経済成長の流れに取り残され、昭和54年に廃村となり、102年の歴史に幕を閉じました。その後この村を観光地化する計画ができ、茶店や見世物小屋が造られ、一時はにぎわいをみせたものの、再び寂れてしまったそうです。おそらくぽん太とにゃん子がみた芝居小屋などの廃屋は、昔からある歴史的な建造物ではなく、この時期に観光用に新しく造られたものだったのでしょう。どうりで毒々しく怪し気な雰囲気が漂っていたわけです。

【参考リンク】
万世大路〜国道13号線旧道諸説ーdark的道部屋:基本的な情報と、実際に旧道を訪れたレポートがある。栗子隧道の報告は圧巻!
萬世大路ーWikipedia:ご存知Wikipedia。
万世大路、大滝宿ーわらびが丘へおいでよ:大滝宿の碑文の要約あり。
峠の宿場町、盛衰100年ーYOMIURI ONLINE:現在大滝で茶店などを経営している人たちについての記事。
万世大路ーCHAN-TO:国土交通省技術調査課のサイトで、栗子隧道の山形側入り口を描いた当時の絵がある。

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