« 【読書】田山花袋の『温泉めぐり』を読む | トップページ | 【登山】クロユリ満開の白山で美しい御来光を拝む »

2007/08/16

【温泉】石川県白山温泉永井旅館(★★★★)(付:『高野聖』と天生峠)

 2007年8月の夏休み、ぽん太とにゃん子は白山登山にでかけました。まず、登山口近くにある永井旅館に宿泊です。公式ホームページはどこでしょう? 永井旅館が作っているホームページがふたつ見つかりましたが、それぞれリンクをたどると、永井旅館の案内が含まれています。
 ・白山に登る 〜白山の紹介・永井旅館
 ・白山の山懐に抱かれて
 ちなみにこちらが白山温泉のYahoo!地図です。
 しかし石川県というのは、東京から近くて遠いというか、直線距離ではたいしたことないのに、車で行くとやたらと時間がかかります。カーナビが示した経路は高速を遠回りするもので、上信越道から北陸道を通る経路と、中央道から名阪に入り米原JCTから北陸道を北上する経路の二つでした。だがぽん太は、「こんなん、一般道を使ってまっすぐ突っ切った方が早いやろ」と、安房トンネルを抜け、高山、古川を通って白川郷に至り、白山スーパー林道を経て白山温泉に向かうことにしました。これが大失敗で、特に古川と白川郷を結ぶ国道360号線が、天生峠(あもうとうげ)越えの狭いウネウネ道で、運転にさんざん神経を使ったあげく、結局トータル7時間かかりました。これなら高速を回った方がよっぽど気が楽でした。

 ところで天生峠(あもうとうげ)といえば、泉鏡花の『高野聖』で、旅の僧が妖女の棲む魔境に迷い込むのが、この天生峠越えの道です。ちなみにこちらが天生峠のYahoo!地図です。また『高野聖』は青空文庫で無料で読むことが可能です。ちなみに新字新仮名バージョンは、こちらから閲覧・ダウンロードできます
 さて、『高野聖』には「天生峠」という地名が2カ所に出てきます。最初は6節で、「さあ、これからが名代の天生峠と心得たから、こっちもその気になって、何しろ暑いので、喘ぎながらまず草鞋の紐を緊直した」。次いで7節には「世の譬にも天生峠は蒼空に雨が降るという、人の話にも神代から杣が手を入れぬ森があると聞いたのに、今までは余り樹がなさ過ぎた」と書かれています。
 しかし、この小説の冒頭では「飛騨から信州へ越える深山の間道」と書かれているのですが、実際の天生峠は飛騨と信州の境ではありません。ですから『高野聖』の舞台となっているのは、現実の天生峠ではなく、泉鏡花が「天生峠」という名前に、飛騨から信州にかけての風土・雰囲気を結びつけて創作した虚構の峠と考えるべきでしょう。

 さて、みちくさはこれくらいにして、白山温泉の永井旅館に話しを戻しましょう。

白山温泉永井旅館 ようやくたどり着いた永井旅館は、山小屋風の落ち着いた和風旅館でした。新館もあるようですが、古い建物が好きなぽん太とにゃん子は、いつものように旧館の部屋を指定。
白山温泉永井旅館 旧館の部屋は鍵もなく、パイプの二段ベッドがおかれた部屋もあって、主に登山客向けの安い部屋として使われているようですが、ぽん太たちの泊まった一番奥の部屋は、柱に漆が塗ってあったりして、なかなか心地よい部屋でした。
白山温泉永井旅館 お風呂は男女別の内湯で、それぞれ大小二つの浴槽があります。
白山温泉永井旅館 源泉が二つあり、その年の源泉の状況に応じて使い方を決めているそうですが、今年は小さい浴槽が2号源泉の掛け流し、大きい浴槽は1号源泉の循環加熱と書かれていました。どちらも無色透明、2号源泉には鉄錆色の湯の花が舞っていましたが、泉質の表示を見ると1号源泉のほうに「黄褐色沈殿」と書いてあり、ちとよくわかりません。
白山温泉永井旅館 食事も地元の食材を使った素朴な郷土料理で、「どっちの料理ショー」にも出たという堅豆腐や、ナメコの酢の物が美味しかったです。
 翌日の登山に向けて、十分に英気を養うことができました。白山の登山口近くにある素朴な宿です(2007年8月宿泊)。

|

« 【読書】田山花袋の『温泉めぐり』を読む | トップページ | 【登山】クロユリ満開の白山で美しい御来光を拝む »

旅・宿・温泉」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【温泉】石川県白山温泉永井旅館(★★★★)(付:『高野聖』と天生峠):

« 【読書】田山花袋の『温泉めぐり』を読む | トップページ | 【登山】クロユリ満開の白山で美しい御来光を拝む »