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2008/01/06

絶景また絶景の快適な旅【青蔵鉄道で行く冬のチベット(1)】

 あけましておめでとうございます、ってもう遅いか……。ぽん太とにゃん子は正月休みに、青蔵鉄道に乗ってチベットに行ってきました。真冬に、標高3600メートルのラサに行くのは無謀と思われるかもしれませんが、ラサは思ったほど寒くありませんでした。また、夏のラサは観光客が押し寄せますが冬は少なく、いれかわりに、農閑期のため多くのチベット人が巡礼に訪れ、独特の雰囲気がありました。
 とても楽しい旅でしたが、お世話になった旅行会社の名前は伏せておきます。というのは、チベットについて語れば、当然彼らの信仰について語ることになりますが、そこには中国政府の方針と反する部分があるので、旅行会社の名前からチベットの旅行代理店が判明して、現地ガイドさんたちが不利益を被ることを恐れるからです。
 青蔵鉄道は、青海省の西寧とチベット自治区のラサを結ぶ鉄道で、2年前の2006年7月1日に全線開通したばかりです。興味のある方は、たとえばこちらのwikipediaの「青蔵鉄道」の項目をご覧下さい。海抜4000メートル以上の凍土地帯を走り、最高地点は海抜5072メートルと、もちろん鉄道としては世界最高です。車窓からは雪を抱いた山々などの珍しい風景や、野生の動物たちを見ることができます。
西寧駅 西寧の駅を列車が出るのは、夜の20時28分でしたが、実際には20〜30分遅れました。駅の待合室は、食料の入った大きな袋を担いだ巡礼のチベット人で溢れかえっており、観光客はわれわれくらいで、まわりから好奇の目で見られていました。
青蔵鉄道の客車 これが客車です。新しくて美しいです。高山病対策のため、飛行機のように与圧されていると言われていますが、いや、与圧はされていないが気密性になっていて、酸素が供給される仕組みになっているという説もあります。ただ、窓の一部は開くようになっていて、中国人(漢民族)が窓を開けたりしていました。彼らは禁止されているタバコをこっそり吸ったりしていて、こまったものです。また高山病対策としては、ベッドの枕元に酸素吸入用のプラグがついていて、乗務員に言えば、鼻から吸うためのチューブ(鼻孔カニューレ)をくれます。
 ディーゼル機関車の写真も撮りたかったのですが、ぽん太が乗った車両は14号車で、とても先頭まで写真を撮りに行く時間はありませんでした。
硬臥車内(青蔵鉄道) ぽん太たちが乗ったのは「硬臥」で、いわゆる2等寝台です。3段ベッドが向かい合わせになっております。下段は腰掛けることができますが、中段・上段は天井が低くて、座り込むこともできません。車内は暖房されていてとても暖かいですが、空気が乾燥しています。下段は暖房が暑くて寝苦しく、反対に上段は換気の風で寒いようで、温度調節ができる服をもってくるといいでしょう。料金は下段が一番高く、上にいくほど安くなります。寝具は清潔で快適です。
硬臥の通路(青蔵鉄道) 通路の部分です。硬臥では、廊下とコンパートメントのあいだに扉もカーテンもありません。眺めはいいですが、通る人から中は丸見えです。飲料用の熱湯を無料でいつでも汲めるようになっており、持参のお茶やコーヒーを飲むことができます。トイレは車両の両端に着いており、硬臥では中国式、いわゆる1等寝台の軟臥では、片方が様式になっています。といれも一応清潔な造りで、こまめに掃除もしていますが、中国人の使い方が悪いのですぐ汚れます。夜は10時すぎに消灯になります。青海湖の近くを走って行くのですが、夜なのでまったく見えませんでした。
 翌朝の7時過ぎにゴルムドの駅(標高2828m)に到着します。ここで、アメリカのジェネラル・エレクトリック社製の高地用の機関車に交代します。見に行きたかったのですが、真っ暗で何も見えそうもないので止めました。「7時過ぎで真っ暗ですって?」 いいつっこみです。中国はあんなに大きい国なのに、国のなかに時差がなく、北京でちょうどいいように時差を設定しているため、西に行くほど時間がずれてくるのです。ラサでは日の出は朝の9時頃でした。
 ところで、ゼネラル・エレクトリック社製の機関車は、日本も初期に輸入したので鉄道ファンにはおなじみですね。国鉄ED11(→西武鉄道E61)国鉄ED14(→近江鉄道ED14)上田丸子電鉄A1→同EB4110,4111御池炭坑15t電気機関車国鉄DD12ディーゼル機関車などが思いつきます。
朝食のお弁当(青蔵鉄道) 朝ご飯は車内販売のお弁当です。豪華ではありませんが、油っこくなくて、とてもおいしかったです。
青蔵鉄道から見る雪山 列車はどんどん標高を上げて行き、ここらでは4000メートルくらいです。夜が明け始め、オレンジ色の朝日が差した雪山が見えます。山の標高は6000メートルくらいです。
コンロン山脈 喘ぐように坂を登る列車は、コンロン山峠を越えるとようやくスピードを上げて走り出します。振り返ると、コンロン山脈の峰々が気高い姿を見せてくれます。このあたりはココシリ自然保護区で、ところどころ野生の鹿や馬を見ることができます。
風火山 赤茶けた山は風火山、周囲は永久凍土です。この近くの風火山トンネルは、世界一標高が高いそうです(4905m)。
トト河 すっかり凍てついたこの河はトト河といい、長江の源流といわれているそうです。
青蔵鉄道の食堂車青蔵鉄道の食堂車のメニュー 昼食は食堂車でいただきました。座席数はあまり多くありませんが、快適です。料理もできたてでとても美味しいです。食堂車より先頭側の車両は、寝台ではなく座席の車両になっており、ちょっと訪問してみたらチベット人がぎっしり乗っていましたが、とても写真を撮れる雰囲気ではありませんでした。
鉄道世界最高地点 何のへんてつもない風景ですが、鉄道の標高世界最高地点、5072メートルです。日本だったら看板かなにか建てると思うのですが、まったく表示はありません。ちなみに日本の鉄道最高地点は、小海線の清里〜野辺山間の1375メートルです。
世界最高駅 そしてこちらが、世界最高鉄道駅のタングラ駅(5068メートル)です。ちなみに日本の最高駅は野辺山駅の1345.67メートルです。
ツォナ湖 この凍り付いた広い湖はツォナ湖で、チベット人にとっては聖なる湖だそうです。このあたりから草地が見られるようになり、放牧されている羊の群れや、民家などが見られるようになってきます。
ナクチュ駅 ナクチュ駅では2〜3分ですがホームに降り立ちました。標高4513メートルですから、走って息を切らしたりしないようにご用心。これまで20時間以上せまい車内にいたので、手足を延ばして新鮮な空気を吸い、とてもリフレッシュできました。
ラサ駅に到着ラサ駅 午後10時過ぎ、ようやくラサに到着です。広くて立派な駅です。みなさまご苦労様でした。

 約26時間と長い列車の旅でしたが、見たこともないような景色を楽しめ、世界最高地点も体験できます。アメニティも快適でした。鉄道ファンだけでなく一般の方々にもぜひお勧めしたい観光ルートです。

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