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2008/02/22

【バレエ】マラーホフの存在感に圧倒される(マラーホフの贈り物:Bプロ)

 春の訪れを思わせる暖かい日。バレエ初心者のぽん太とにゃん子は、初めてマラーホフを観に行ってきました。ぽん太の風邪はだいぶよくなり、今日は眠らずに観れそうです。
 ベルリン国立バレエ団の芸術監督にしてプリンシパルのマラーホフ(こちらがマラーホフのオフィシャルサイトです)は、昨年9月に来日する予定で、ぽん太たちも「ニジンスキー・プロ」のチケットを買って楽しみにしていたのですが、残念ながら膝の手術のため降板。おかげでシャルル・ジュドの牧神やローラン・イレールのペトルーシュカが観れたのはよかったですが……。
 さてこんかいは、同じくベルリン国立バレエ団のポリーナ・セミオノワを伴って、満を持しての来日です。ぽん太とにゃん子も満を持して観に行きました。
 まずはマラーホフとセミオノワの「牧神の午後」。今回はジェローム・ロビンズの振付けです。ニジンスキー版と違ってバレエ的な要素もあり、池田満寿夫の『エーゲ海に捧ぐ』のような官能的でけだるい雰囲気がよかったです。ニジンスキー版をどのように踊るかも観たくなりました(今回は予定があいませんでした)。マラーホフは、「バレエ・インペリアル」では、すごく軽く踊っているのに(怪我が治りきっていないせいか?)、とても魅力的でした。ポリーナ・セミオノワは、昨年の4月にフリーデマン・フォーゲルと「白鳥」を踊った時は、若さピチピチという感じで、3回転をふんだんに盛り込んだクランフェッテや長いバランスなど、身体能力の高さを見せてくれましたが、今回は大人っぽい雰囲気が加わり、ゆっくりした動作がとても美しかったです。
 「グラン・パ・クラシック」は、ベルリン国立バレエ団のサレンコと、ナショナル・バレエ・オブ・カナダのコンヴァリーナのペア。丁寧に正確に踊っている印象を受けましたが、一転して「ドン・キホーテ」では、思い切りの良いジャンプや回転を見せてくれました。
 ボリショイ・バレエ団のアレクサンドロワとフィーリンのペアは、「ハムレット」では深刻で苦悩に満ちた内面性を表現し、一方「シンデレラ」ではやわらかく優雅なでした。
 「黒鳥のパ・ド・ドゥ」はドヴォロヴェンコとベロツェルコフスキーのABTペア。ドヴォロヴェンコは鼻っ柱の強いお嬢さんという感じで、黒鳥の妖艶で蠱惑的(こわくてき)な魅力にはちと欠けていました。グランフェッテも、スピードは速かったですが、全部シングルではちょっと拍手がしにくい。ぽん太は、むしろ「アポロ」の力強いダンスの方が気に入りました。
 シメはマラーホフのソロで「ラ・ヴィータ・ヌォーヴァ」の世界初演。雰囲気たっぷりのコンテンポラリー・ダンスで、マラーホフの存在感が光り、まさにすばらしい「贈り物」でした。

<マラーホフの贈り物>
プログラムB
2008年2月21日(木)19時開演 
会場:東京国際フォーラム ホールC
第1部
「牧神の午後」
  振付:ジェローム・ロビンズ
  音楽:クロード・ドビュッシー
  ポリーナ・セミオノワ  ウラジーミル・マラーホフ
「グラン・パ・クラシック」
  振付:ヴィクトール・グゾフスキー
  音楽:ダニエル・オーベール
  ヤーナ・サレンコ  ズデネク・コンヴァリーナ
「ハムレット」
  振付:ボリス・エイフマン
  音楽:ルードヴィヒ・V.ベートーヴェン
  マリーヤ・アレクサンドロワ  セルゲイ・フィーリン
「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
  振付:マリウス・プティパ
  音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
  イリーナ・ドヴォロヴェンコ  マクシム・ベロツェルコフスキー
第2部
「バレエ・インペリアル」
  振付:ジョージ・バランシン
  音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
  ポリーナ・セミオノワ  ウラジーミル・マラーホフ
  奈良春夏、中島周、横内国弘、ほか東京バレエ団
第3部
「シンデレラ」
  振付:ユーリー・ポソホフ
  音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
  マリーヤ・アレクサンドロワ
  セルゲイ・フィーリン
「アポロ」
  振付:ジョージ・バランシン
  音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
  イリーナ・ドヴォロヴェンコ  マクシム・ベロツェルコフスキー
「ドン・キホーテ」
  振付:マリウス・プティパ
  音楽:レオン・ミンクス
  ヤーナ・サレンコ  ズデネク・コンヴァリーナ
「ラ・ヴィータ・ヌォーヴァ」 (世界初演)
  振付:ロナルド・ザコヴィッチ
  音楽:クラウス・ノミ/ロン・ジョンソン
  ウラジーミル・マラーホフ

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