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2008/05/20

【歌舞伎】福助のお岩は鬼気迫る熱演「東海道四谷怪談」(2008年5月新橋演舞場)

 暖かい日差しのなか、ぽん太とにゃん子は新橋演舞場に行ってきました。ゴールデンウィーク後のクリニックの混雑も一段落して、ようやくゆったりした気分です。
 演目は「東海道四谷怪談」。歌舞伎初心者のぽん太は、2年前にシアターコクーンで見て以来2回目です。そのときは串田和美演出、舞台上に特設プールをしつらえた南番で、純粋な歌舞伎ヴァージョンは今回が初めてです。
 なんといっても二幕目の福助のお岩が最高でした。産後の病に苦しみながら、可愛い我が子を慈しみ、伊右衛門の冷たい態度に傷つきながらも、仇を討ってやるという言葉を信じ続けています。とっても不憫です。1825年(文政8年)初演、鶴屋南北の手になる狂言ですが、お岩が伊右衛門にいたぶられている様子は現代のDV(ドメスティック・バイオレンス)を思わせ、身につまされます。というよりも最近の犯罪は、「相手が誰でもよかった」とか「人を殺してみたかった」とかいうようなものが多いので、「四谷怪談」のような欲や情に基づく世界を見ると、「やっぱり犯罪はこうじゃなくちゃ」と気持ちが落ち着く自分が怖いです。
 お岩が自分の変わり果てた顔に驚く場面、宅悦に真相を聞かされて驚きから恨みへと変わって行くところ、お歯黒をしたり髪を梳いたりする動作を通してだんだんと猟奇的な姿へ変貌するところなど、双眼鏡から目が離せませんでした。髪を梳くところでカツラが取れないというハプニングもありましたが、まさか祟りではないでしょうね。
 伊右衛門は、コクーンの橋之助では根はいいひとみたいな印象でしたが、吉右衛門は根っからの悪人の貫禄。いつもながらのうまさは初役とは思えませんでした。
 歌六の宅悦も妖しげでよく、段四郎の直助のカラリとしたアウトローも素敵でした。
 最初から最後まで一睡もせずに鑑賞。終わったらどっと疲れました。

於岩稲荷田宮神社 先日、四谷の荒木町に飲みに行ったついでに、お岩さんゆかりの神社、於岩稲荷田宮神社に行ってきました。場所はこちらです。解説の書かれたコピーが置いてありましたが、内容はこちらのサイトに転記されています。
於岩稲荷田宮神社 それによれば、お岩と伊右衛門は人もうらやむいい夫婦で、働き者のお岩にあやかろうとお岩稲荷は信仰を集めていました。のちに鶴屋南北はお岩の人気を利用して、さらに当時のさまざまな事件を盛込んで、「東海道四谷怪談」を創ったのだそうです。

新橋演舞場 五月大歌舞伎 平成20年5月 夜の部
通し狂言 東海道四谷怪談(とうかいどうよつやかいだん)
 序 幕 第一場 浅草観音額堂の場
     第二場 按摩宅悦内の場
     第三場 浅草田圃地蔵前の場
     第四場 同 裏田圃の場
 二幕目 第一場 伊右衛門浪宅の場
     第二場 伊藤喜兵衛内の場
     第三場 元の浪宅の場
 三幕目     砂村隠亡堀の場
 大 詰 第一場 蛇山庵室の場
     第二場 仇討の場
          民谷伊右衛門  吉右衛門
    お岩・小仏小平・女房お花  福 助
           佐藤与茂七  染五郎
           奥田庄三郎  錦之助
            四谷左門  桂 三
           伊藤喜兵衛  由次郎
           お岩妹お袖  芝 雀
            按摩宅悦  歌 六
           直助権兵衛  段四郎

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