【歌舞伎】「三人笑」の芸に感動(2008年6月歌舞伎座昼の部)
歌舞伎座昼の部を観て参りました。歌舞伎初心者のぽん太は、『新薄雪物語』は初めて観る演目ですが、とても感動いたしました。
序幕はどこかで観たような。先月に観た『白波五人男』の序幕が、この『新薄雪物語』のパロディでした。歌舞伎らしく華やかで豪華な舞台です。
この狂言の見所は、なんといっても最後の「三人笑」。三人がそれぞれ笑うだけのシーンで、これだけの時間(計ってないけど10分近くか)を持たせ、観客を引きつけるのは、芸そのものです。特に芝翫の名演技に思わず涙がこぼれました。久々にいいものを観たという感じで、ぽん太とにゃん子は大満足でした。
不満があるのが幸四郎。陰腹を切って、痛そうな苦しそうな表情をしたら、すべてが台無しです。ここは痛みを押し殺し、決意を秘めた表情をして欲しいところ。
本日は女子高生とおぼしき団体が観に来てましたが、一幕目の華やかな舞台と男女のやりとり、染五郎の立ち回りなどは楽しんでいただけたと思うのですが、三幕目の「三人笑」の演技や、子供を思う親の気持ちは、どれほと伝わったでしょうか。ぜひ、歌舞伎ファンになってほしいです。歌舞伎教室というとよく『勧進帳』をやりますが、あれは松羽目物の渋い演目で、問答なども何を言っているのかわからず、ぽん太はちっとも初心者向きとは思いません。『新薄雪物語』のような、お姫様も出て、立ち回りもあり、美しい舞台の方がいいと思うのですが。
また「三人笑」では、「虎渓の三笑とも名高き、唐土の大笑い」という義太夫が入りますが、中国の故事「虎渓三笑」に関しては、以前の記事で書いたことがあります。
芝雀、錦之助かわいらしく、富十郎は堂々たる風格。
最後は福助と染五郎の所作ごと。染五郎、よかったです。もうひとつ色気と愛嬌が出て来たら最高です。
平成20年6月歌舞伎座、昼の部
一、新薄雪物語(しんうすゆきものがたり)
序 幕 新清水花見の場
二幕目 幸崎邸詮議の場
三幕目 園部邸広間の場
同 奥書院合腹の場
梅の方 芝 翫
園部兵衛 幸四郎
薄雪姫 芝 雀
腰元籬 福 助
園部左衛門 錦之助
奴妻平 染五郎
腰元呉羽 高麗蔵
花山艶之丞 由次郎
役僧雲念 錦 吾
渋川藤馬 桂 三
来国行 家 橘
奴袖平 友右衛門
刎川兵蔵 歌 昇
団九郎 段四郎
松ヶ枝 魁 春
秋月大学 彦三郎
幸崎伊賀守 吉右衛門
葛城民部/秋月大膳 富十郎
二、俄獅子(にわかじし)
芸者 福 助
鳶頭 染五郎
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