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2008/10/10

【歌舞伎】芝翫・菊五郎・小吉(2008年10月歌舞伎座昼の部)

 歌舞伎座十月の昼の部の目玉は、芝翫の「藤娘」でしょうか? 菊五郎や菊之助を観るのも久しぶりな気がします。
 「重の井」は初めて観る演目。家橘演ずる本田弥三左衛門は、着物から刀まで全身真っ赤のいでたちで、なかなかキャラが立っています。通称「赤じじい」と呼ばれているそうな。一方の調姫(しらべひめ)は「いやじゃ、いやじゃ」というセリフが多いので「いやじゃ姫」と呼ばれているそうです。そういえば「ぶって姫」などという方もおりましたな……。その「ぶって姫」じゃなくて「いやじゃ姫」を演じていたのはかわいらしい女の子。まだ月の前半なのにちょっと声がかすれていましたが、千穐楽まで声がもつかしら? 衣装が重いのか、なかなか立ち上がれなくて照れ笑いしていたのもかわいらしかったです。なんと亀蔵のご長女とのこと。
 もう一人の子役の三吉と、福助演ずる重の井との親子の情のやりとりが、この芝居の眼目。三吉がとってもよかったです。演じていたのは坂東小吉くんで、二代目坂東吉弥のお孫さんとのこと。あらら、今年の八月の納涼歌舞伎の『つばくろは帰る』で見ていたはず。三津五郎演ずる大工を慕っていた子供か……。福助の重の井も見事でした。悲しみに沈む三吉を近習がゲンコで叩いて、強いてお祝いの馬子唄を歌わせようとする場面で、三吉が歌いだすの客席がシーンとなって待っている時、携帯を鳴らした人がいたのは残念(しかも2回)。全体に今日は着メロが多かったです。みなさん、気をつけましょう。
 『奴道成寺』は申し訳ありませんが、昼食後だったので半睡。松緑のいなせな元気良さはあいかわらずですが、ちょっと柔らかさがなかったような……って、半分眠ってたので御免なさい!
 「魚屋宗五郎」は、悪が滅び酔っぱらいが栄えるという、ぽん太とにゃん子には嬉しくもあり、身につまされるお話。菊五郎の気っ風の良さはあいかわらず。玉三郎、権十郎、團蔵とのかけあいは、いまひとつ息があっていないような。菊之助、少し太ってませんか?
 そして『藤娘』。舞台に近い席で観ていたせいか、一生懸命頑張っているのがよく見えてしまい、ゆったりと楽しむことはできませんでした。あどけいない娘に見せようという媚びは感じられず、傘寿(80歳)の芝翫がありのままを出しているような、不思議な舞踊で、迫力がありました。

歌舞伎座
歌舞伎座百二十年・芸術祭十月大歌舞伎
平成20年10月、昼の部
一、恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)
  重の井
           乳人重の井    福 助
           自然薯三吉    小 吉
              調姫  片岡 葵
         本田弥三左衛門    家 橘
二、奴道成寺(やっこどうじょうじ)
    白拍子花子実は狂言師左近    松 緑
              所化    松 也
               同  尾上右 近
三、新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)
           魚屋宗五郎    菊五郎
           女房おはま    玉三郎
          磯部主計之助    松 緑
           召使おなぎ    菊之助
            娘おしげ    松 也
            小奴三吉    権十郎
        菊茶屋女房おみつ    萬次郎
            父太兵衛    團 蔵
          浦戸十左衛門    左團次
四、ご贔屓を傘に戴く
  藤娘(ふじむすめ)
             藤の精    芝 翫

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