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2009/01/07

【精神障害者福祉】社会と接点がない患者さんが全国で50万人

 社会と接点を持たずに暮らしている精神障害者が大勢いるというニュースが、昨年末に流れてました。
 共同通信社の「50万人が社会と接点なく 全国の精神科通院患者」という題名の記事(47NEWSの記事へのリンクはこちら)によると、 日本精神神経科診療所協会 の調査の結果、全国の精神科通院患者約270万人のうち、半年以上、就労・就学やデイケアへの通所などの社会との関わりがなかった患者が、推計で約50万人にのぼることが明らかになったのだそうです。
 全国で50万という数字が適切かどうかはわかりませんが、ぽん太の実感としても、就労や就学はもちろん、作業所やデイケアにもつながっていない患者さんは、たくさんいると思われます。
 不安感が強くて家にほとんど閉じこもっていたり、あるいはコンビニに行くのもやっとという患者さんがたくさんいます。また対人関係が苦手で、作業所やデイケアなどの集団の中に入って行くことができないこともあります。あるいはまた疲れやすかったり、気力がなかったりして、週に何度も通所するのか困難な場合もあります。こうした患者さんたちは、2週に1度、あるいは月に1度の通院以外は、家族以外とほとんど接点をもたずに暮らしているわけです。
 ぽん太も多摩のタヌキ市の障害者計画の作成に、委員としてかかわったりもしているのですが、そこでは様々な福祉施策が講じられているものの、こういった患者さんには手が届いておりません。
 施設への通所が困難な患者さんに対してはホームヘルプサービスがありますが、これは料理や掃除・洗濯といった身の回りの援助が目的であり、ちょっと趣旨が違います。

 ぽん太は、次のような仕組みがあったらいいのにな……と思います。
 家にこもっている患者さんを、2週に1度でも、月1度でも誰かが訪ねて来てくれます。慣れるに連れて、少しずつ会話もできるようになるでしょう。だんだんとなじみになったら、一緒にちょっと外に連れ出してくれます。
 こうるすことで、患者さんと社会との小さな接点ができるのではないでしょうか。それは患者さんにとってプラスとなるだけではありません。患者さんとご家族がつねに向き合っていると、お互いにいろいろと感情的になる場合が多いのですが、ここに第三者が入ってくることで、関係にゆとりが出てくることが期待されます。
 また、ある施設を訪れると、一対一で話しを聞いてくれたり、少人数でお茶でも飲みながら話しができたりするといいと思います。思考障害が強い患者さんだと、質問を聞いてから答えるまで数十秒かかったりすることもあります。こういう患者さんは集団では会話に入れませんが、一対一だったら話しをすることができます。また一度に大勢と話しをすると混乱してしまうひともいます。また刺激に敏感な患者さんでも、静かで少人数だったら、不安にならないかもしれません。

 こういった仕組みは、現在の制度には入っておりません。かといって、ぽん太が自ら実践する元気がないのも情けない話しですが……。せめてブログに書いて、誰かが賛同してこのような試みを行ってくれるのを願うばかりです。

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精神医療・福祉」カテゴリの記事

コメント

精神障害者さん、コメントありがとうございました。
社会福祉協議会の支援を受けて、かえって具合が悪くなってしまったとのこと、大変でしたね。うまく協力関係が築けて、希望を持って毎日が送れるようになりますよう、願っております。

投稿: ぽん太 | 2010/02/15 11:58

宮城県社会福祉協議会より支援を受けることになったのだが暴言や支援放棄、幹部からは嘘までつかれ虐待を受け病気が支援を受ける前よりひどくなりました。

投稿: 精神障害者 | 2010/02/14 06:41

ようこさん、コメントありがとうございます。
ご紹介いただいた本は、残念ながらぽん太は読んだことがありません。しかし以前には、そしていまでも一部の医療機関では、精神障害者に対して非人道的な扱いがされていたのは事実でしょう。しかし全体として言えば現在では、1970年前後に比べて、精神障害者の人権保護はおおきく前進しているのも確かだと思います。けれども、「拘束」や「暴力」といったはっきり見えるものではなく、もっと目に見えない形の人権侵害が問題になってきているように、ぽん太は思います。

投稿: ぽん太 | 2009/05/11 16:40

横レス失礼します。
私は身内に長年、うつ病を患っている人がいるものですから、精神科医療に深い関心を持っています。
その立場から、知り合いの精神科医が、1970年代前後の精神科医療の実態を書いた本を出しましたので、この本をぜひ、みなさまにお読みになっていただきたくご紹介したいと思います。
『凍てつく閉鎖病棟―青年精神科医の見たその現実』(定塚 甫著・社会批評社発行・1600円)
http://www.alpha-net.ne.jp/users2/shakai/top/shakai.htm
という本ですが、ここでは、電気ショックばかりか、看護師による暴力も日常的に行われていて、まさに「閉鎖病棟」であったようです。しかし、この本でも書かれていますが、こういう内容は、すでに過去のものになったとはいえないということでしょう。
精神障害者の人権は、現在の日本の中で本当に守られているのでしょうか。この本は、こういう問題を改めて問い直しているのではないか、と思います。

投稿: ようこ | 2009/05/03 16:22

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