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2009/04/24

【バレエ】やっぱりノイマイヤーはすごいの・東京バレエ団「エチュード」「月に寄せる七つの俳句」「タムタム」

 日曜の午後の上野はたいへんな人出でした。みなさんが美術館に行くのやら、動物園に行くのやら、ぽん太はとんと知らねども、ぽん太もバレエで大満足でした。こちらがこの公演のNBSのサイトです。「エチュード」の動画もあり〼。
 今回のお目当ては、ダンスマガジン恒例のベストテン入りしたフォーゲルの踊りと、『人魚姫』で感動したノイマイヤーの振り付けです。
 「エチュード」は、チェルニーのエチュードにのせて、ダンサーたちのバーレッスンから始まるという趣向でした。フォーゲルは、昨年のシュツットガルト・バレエ団の公演は見逃したものの、以前にポリーナと『白鳥』を踊ったのを観たことがあります。マリインスキーのサラファーノフを観るのは、たぶん初めてだと思います。フォーゲルはダイナミックなジャンプや細かい足技、安定感や美しいポーズなどが見事でした。サラファーノフは、軽やかなジャンプや、連続スピンで魅せてくれました。吉岡美佳も柔らかで優しい感じがよかったです。ただ作品自体は、バレエに詳しい人が観ると、難しい技が入っていたり、技の正確さやアンサンブルがすばらしかったりするのかもしれませんが、バレエ初心者のぽん太には、ちょっと退屈でした。
 作品としてすばらしかったのは、なんといってもノイマイヤーの「月に寄せる七つの俳句」。幕開きの下手の舟に人、上手に夜空のダンサーたちという配置が、すでに幻想的です。空に大きな満月が照らし出されると、全体が水彩の童画のような美しさです。月を詠んだ七つの俳句にインスピレーションを得たダンスは、単純でも幾何学的でもなく、複雑さが心地よく、ポエジーやドラマがあります。アルヴォ・ペルト(とバッハ)の音楽も質が高いです。久々に観た上野水香はやはり独特の魅力があります。後藤晴雄の存在感もいい。長瀬直義もかっこいいですね。また先日『中国の不思議な役人』で娼婦を踊った宮本祐宜についつい目が行ってしまいました。悲しかったのは、朗読された俳句をひとつも知らなかったこと。上記のNBSのサイトに掲載されているので、コピペしておきます。

I. 赤い月 是は誰がのぢゃ 子供たち (一茶)
II. 人に似て 月夜のかがし あはれなり (子規)
III. 四五人に 月落ちかかる をどり哉 (蕪村)
IV. 寒月や 石塔の影 松の影 (子規)
V. 春もやや けしきととのふ 月と梅 (芭蕉)
VI. 小言いふ 相手もあらば 今日の月 (一茶)
VII. 我をつれて 我影かへる 月見かな (素堂)
VIII. 鐘消えて 春の香は撞く 夕べ哉 (芭蕉)
 最後の句は月と関係ない気がしますが……。
 「タムタム」は、舞台上で演奏されるパーカッションのリズムに乗せたアフリカンな楽しいダンス。ソロの木村和夫は柔軟性があって魅力的な踊りでした。


<東京バレエ団創立45周年記念公演IV>
「エチュード」「月に寄せる七つの俳句」「タムタム」
2009年04月19日・東京文化会館

「エチュード」
振付:ハラルド・ランダー
音楽:カール・チェルニー/クヌドーゲ・リーサゲル

エトワール:吉岡美佳、フリーデマン・フォーゲル、レオニード・サラファーノフ
指揮:井田勝大
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

「月に寄せる七つの俳句」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:アルヴォ・ペルト/ヨハン・セバスチャン・バッハ

月:長瀬直義
月を見る人:上野水香-後藤晴雄
西村真由美、乾友子、佐伯知香、高木綾、奈良春夏、田中結子、松下裕次、横内国弘、宮本祐宜、梅澤紘貴、柄本弾
夜空:高村順子、森志織、福田ゆかり、村上美香、吉川留衣、岸本夏未、阪井麻美、高橋竜太、氷室友、小笠原亮、谷口真幸、安田峻介、岡崎隼也、八木進
※音楽は特別録音によるテープを使用します。

「タムタム」
振付:フェリックス・ブラスカ
音楽:ジャン=ピエール・ドゥルエ/ピエール・チェリザ

ソロ:木村和夫
パ・ド・ドゥ:渡辺理恵-宮本祐宜

パーカッション:シルヴィオ・ガルダ
トムトム:アティソー・ロコ

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