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2009/05/15

【クラシック】さるやんごとなきお方がヴィオラを!・俊友会管弦楽団「第九」

 知人が出るので、俊友会管弦楽団の演奏会に行って来ました。この管弦楽団は、指揮者の堤俊作が指導した各地の学生オーケストラなどの出身者を集めて結成したアマチュアオーケストラだそうです。こちらが公式サイトです。
 会場の池袋の東京芸術劇場に向かう途中の小道に、やけにパトカーや白バイがいたのが、あとから思い出されました。
 最初の曲はベルリオーズ(1803-1869年)の序曲「海賊」。初めて聴く曲でした。「海賊」というとバイロンの『海賊』(1814年)を思い出しますが、演奏会のプログラムによれば、もとは序曲「ニースの塔」というタイトルで1845年に作られた曲を、のちに改作したものだそうです。初めて聴いた曲なので、曲の善し悪し、演奏のうまい下手は、ぽん太にはよくわかりませんでした。
 休憩を挟んでいよいよ「第九」です。楽団員が舞台に出てくると、なぜか盛んな拍手が……。よくみると、さるやんごとなきお方がヴィオラを持って登場です。
 ぽん太は、さるやんごとなきお方とは4度目の出会いです。山ですれ違ったときの話は、 以前の記事に書きました。その他、コンサートを聴きに来られていたことが一回、それから道路を車で走っていたら、反対車線を車で通っていかれたことがあります。むむむ、偶然にしては多すぎる、ひょっとしてぽん太は天皇家にゆかりの人物なのだろうか……などという妄想を発展させることは、ぽん太はありません。
 パンフレットをみると、さるやんごとなきお方は俊友会管弦楽団の「名誉団員」だそうで、堤俊作が学習院大学の管弦楽団を指導したのがご縁となったそうです。ちなみに上にリンクした俊友会の公式サイトに、ニュースの動画がアップしてあるようなので、ご覧になりたい方はど〜ぞ。
 さて、今回の第九はかなりテンポが速かったです。 以前に聴いたハインリヒ・シフの指揮ほどではありませんが。最近は速いのが流行なんでしょうか。
 パンフレットによれば、今回の解釈は、新しいブライトコプフの原典版の楽譜を使って、ベートーヴェンの意図を忠実に演奏するもので、それは「ワインガルトナーの呪縛」からの解放と言えるのだそうです。
 なんのこっちゃ。クラシックに暗いぽん太にはちっともわからんぞ。困ったときのグーグルでぐぐってみると、 ブライトコプフは歴史あるドイツの楽譜出版社で、ベートーヴェンの楽譜をリアルタイムで出版していたこともあるそうです。もともと第九はブライトコプフ版による演奏が主流だったのが、1996年に ベーレンライター出版社が批判的改訂を加えた版を出し、ベートーヴェンの交響曲の演奏に問題を投げかけたようです。「新しいブライトコプフ版」というのは、さらに新しい版をブライトコプフ社が出したもののようです。旧ブライトコプフ版とベーレンライター版の違いに関しては、こちらの藤本一子「 《第9交響曲》の楽譜とベーレンライター版が提起する問題」が詳しいです。また、新ブライトコプフ版との異同に関しては、こちらのサイト( Beethoven 第9交響曲の新校訂版(新ブライトコプフ版 vs ベーレンライター版))が参考になります。ぽん太のような素人には、楽譜の細かい違いは理解できませんので、全体としての思想の違いを誰かが解説してくれるとありがたいのですが。
 ワインガルトナーは、20世紀前半に活躍した指揮者で、録音を聴いたことがあるかどうかぽん太は覚えていませんが、名前だけは知っております。第九のいわゆるワインガルトナー版というのは、ベートーヴェンの時代の楽器の制約にとらわれず、一部を1オクターブを上げたりしたものらしいですが、スタイルとしては精神性を重視した、デモーニッシュなものだったようです。今回の堤俊作の指揮は、ベートーヴェンの時代の古典的な演奏に近づけようとしたものだと思うのですが、フルトヴェングラーを聴き込んだぽん太の耳にはやけにあっさりと聴こえ、こうした演奏の「聴き所」がまだよくわかりません。


俊友会管弦楽団 第43回定期演奏会
2009年5月10日/東京芸術劇場

出 演: 指揮/堤 俊作
     ソプラノ/野田ヒロ
     メゾソプラノ/向野由美子
     テノール/水口 聡
     バス/東原貞彦
     俊友会管弦楽団 府中アカデミー合唱団ほか
曲 目: ベルリオーズ/序曲「海賊」
     ベートーヴェン/交響曲 第9番「合唱付き」

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