« 【オペラ】ロッシーニの溢れる才能と古典的様式美・新国立劇場『チェネレントラ』 | トップページ | 【歌舞伎】金太郎くん初舞台・2009年6月歌舞伎座夜の部(付:花畑牧場カフェ) »

2009/06/12

【登山】那須三本槍岳(付:会津中街道・三斗小屋宿跡・三斗小屋温泉大黒屋)

 三本槍岳に登らないといけない事情があったので行って来ました。前回はロープウェイ利用でしたが、今回は東側からアプローチしてみました。以前から訪れてみたかった三斗小屋宿跡を訪ね、また初めて三斗小屋温泉に泊まることができました。ハイカーの少ない静かな山旅を楽しむことができ、那須にもこんなところがあるのかと驚かされました。
【山名】三本槍岳(1916.9m)、朝日岳(1896m)
【山域】那須岳
【日程】2009年6月2日〜3日
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】(6/2)快晴(6/3)曇り
【コース】(6/2)沼原池駐車場(14:10)…三斗小屋宿跡…三斗小屋温泉大黒屋(16:20)(泊)
(6/3)三斗小屋温泉大黒屋(7:39)…熊見曽根…三本槍岳(10:10)…朝日岳(11:38)…牛ヶ首…ウバヶ平…沼原池駐車場(14:57)
ルート図と標高グラフ
【見た花】ハルリンドウ、ミツバツチグリ、オオタチツボスミレ、ササバギンラン、オオバキスミレ、ショウジョウバカマ、ハクサンシャクナゲ、イワカガミ、サンカヨウ、ツクバネソウ、ミネザクラ、トウゴクミツバツツジ、チゴユリ、クロウスゴ、ツマトリソウなど
【マイカー登山情報】沼原池に広い駐車場あり。そこまでの道は、一部ダートがありますが、ほぼ舗装されております。
P6030100 今回の出発点の沼原池(ぬまっぱらいけ)です。深山湖とのあいだで揚水発電を行っており、夜間のあまった電力で深山湖の水を沼原池に揚げ、昼間は沼原池から深山湖に水を落とすことで発電を行っているそうです。
P6020005 歩き始めるとすぐ沼原湿原に出ます。まだ花は咲き初めでしたが、ハルリンドウが満開でした。
P6020010 湿原を抜けると、美しい原生林が広がります。とても気持ちいいです。
P6020011 道沿いには石仏が点在しています。というのもこの道は、かつて会津中街道と呼ばれた歴史ある道なのです。東北を南北につなぐ街道としては、五街道のひとつの奥州街道が有名で、那須付近では国道294号線にあたり、大田原市から芦野、寄居を通って福島県の白河市に至ります。(ルート図)。もうひとつの主要街道が会津西街道で、これは会津若松市と日光市今市を結ぶ山間の道で、現在ではほぼ国道121号線にあたります(ルート図)。
P6020013 ところが、参勤交代などでも栄えたこの街道は、1683年(天和3年)の日光大地震によって男鹿川が堰き止められて五十里湖(いかりこ)ができたために湖の底に沈み、通行不能となります。ちなみに現在でいえば湯西川温泉のあたりで、五十里湖はダム湖となっております。さて、通行不能となった会津西街道の代替路として、1695年(元禄8年)に那須岳西側の大峠を越える、会津中街道が整備されました。ルート図はこちらをご覧ください(福島県野際〜大峠湯川〜乙女の滝乙女の滝〜木綿畑)。しかしこの道は、標高1500メートル以上の大峠を越えねばならず、雪で閉ざされる期間も多いうえ、那須特有の強風にも苦しめられ、しばしば通行禁止となりました。そのため、会津西街道が整備されるに従って、この道は次第に使われなくなったそうです。
P6020020 さて、歩みをすすめると、やがて山懐に抱かれたちょとした平地にでます。ここが三斗小屋宿跡です。この宿場は、会津中街道の開通に当たり、人工的に作られた宿場だそうです。
P6020024 今では建物はあと方もなく、用水の石の遺構や、復元された灯籠、石仏などが残っているだけです。
P6020029 復元された石の鳥居があったので近づいてみると、鳥居は川に面していて、向こうは断崖絶壁です。三斗小屋宿は白湯山信仰(はくゆさん・はくとうさん)でも有名だそうで、特に江戸時代後半になって信仰が盛んになると、三斗小屋宿は門前町として栄えたそうです。
P6020019 宿場の外れにはお墓がありました。一角に戊辰戦争で亡くなった人たちの慰霊碑があり、ぽん太は写真も撮らずに通り過ぎてしまったのですが、あとから調べてみて、撮っておけば良かったと後悔しました。というのも、歴史の中で三斗小屋宿がクローズアップされたもうひとつの事件が、戊辰戦争だったからです。1868年(慶応4年)、三斗小屋宿に駐屯していた旧幕府群に対して官軍が攻撃をしかけ、激しい戦闘が行われました。この戦いで建物は焼き払われ、とてもここでは書けないような、住民に対する残虐行為が行われたそうです。これに関しては、次のサイトが詳しいですが(戊辰戦争の恨み 三斗小屋宿の惨劇(1)(2)(3))、真相は薮の中です。
P6020033 会津中街道のうち三斗小屋宿跡から大峠に至る道は、現在は登山地図にも書かれていないので、おそらく廃道になっていると思われます。登山道に沿って歩みを進め、湯川の上流を渡るところに、那珂川源流の碑がありました。へ〜、那珂川って、こんなところから流れていたのか……。
P6020036 やがて三斗小屋温泉に到着。大黒屋と煙草屋の2軒の旅館があります。煙草屋は露天風呂があるのが魅力ですが、こんかいは個室で泊まれる大黒屋さんにお世話になりました。戊辰戦争のあと明治2年に建てられたという歴史ある建物です。
P6020041 古めかしい部屋にも、昔の宿場の雰囲気が感じられます。もちろんアルミサッシなどはなく、障子の外側は雨戸となります。
P6030053 浴室は二つあり、写真の大湯と、小ぶりの岩風呂があります。1時間ごとの男女交代制となっております。なんといっても大湯がすばらしく、古い木の質感、窓越しの樹々がお湯に写って、まるで新緑に包まれたような気分です。
P6020050 夕食はナント部屋食で、お膳でいただきます。おいしゅうございました。
P6030055 朝食です。おいしゅうございました。
P6030063 三斗小屋温泉にある温泉神社です。外側は真新しく素っ気ない建物ですが、内部は古めかしく、かなり手が込んでいます。
P6030091 さて、那須岳の稜線の写真は省略です。三本槍岳も平日なのにけっこう登山者が多かったですが、峰の茶屋付近は生徒さんたちも加わってすごい人出でした。ぽん太とにゃん子は、牛ヶ首から西側に下って行きましたが、こちらはほとんど人がおらず、とても静かでした。ウバヶ平から見た茶臼岳です。まるで日本庭園のような美しさです。紅葉の時季もすばらしいそうです。

|

« 【オペラ】ロッシーニの溢れる才能と古典的様式美・新国立劇場『チェネレントラ』 | トップページ | 【歌舞伎】金太郎くん初舞台・2009年6月歌舞伎座夜の部(付:花畑牧場カフェ) »

登山・ダイビング・アウトドア」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74997/45233451

この記事へのトラックバック一覧です: 【登山】那須三本槍岳(付:会津中街道・三斗小屋宿跡・三斗小屋温泉大黒屋):

« 【オペラ】ロッシーニの溢れる才能と古典的様式美・新国立劇場『チェネレントラ』 | トップページ | 【歌舞伎】金太郎くん初舞台・2009年6月歌舞伎座夜の部(付:花畑牧場カフェ) »