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2009/08/11

【バレエ】まさに「祭典」の名にふさわしい・世界バレエフェスティバル・Aプロ

 バレフェスAプロの感想です。何かと忙しくてブログを書くヒマがなかったので、ちょっと気が抜けたビールみたいになってしまいましたが……。
 いや〜すごかったです。にゃん子も興奮状態。バレエ初心者のぽん太とにゃん子は、前回の3年前は観ておらず、バレフェスは今回が初めて。「世界バレエフェスティバル」という看板に嘘偽りなし。最高レベルのダンサーが次々と登場し、しかも全部で4時間半。レベルといいボリュームといい、まさに「祭典」の名にふさわしい公演でした。
 切符を取るのも大変でした。プレリザーブの抽選に外れ、一般発売初日はインターネットがつながったと思ったら既に全席完売。すっかりあきらめていましたが、ある日何気なく見てみたら空席があるではないですか!慌てて確保しました。あまりいい席ではなかったですが、観れただけで幸せでした。
 まずは先日「ドン・キホーテ」を観たコチェトコワとシムキンがいきなり登場。演目は「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」。シムキンの良さは言わずもがな。コチェトワは「ドンキ」ではあまり特徴を感じませんでしたが、とても柔らかくて軽い踊りで、今日の演目では彼女の魅力がよくわかりました。
 続いてオーストラリア・バレエ団組の「くるみ割り人形」。初めて観るコンビです。「くるみ割り」なのに、なぜかピクニックのシーン。マーフィー振付けとのこと。なんかヘンテコなリフトが多くて、技術的には難しいのかもしれませんが、ちっとも美しさがなく、ぽん太にはいま一つの印象でした。
 次は、ヌニュス、ソアレスのロイヤル・コンビの「海賊」。ヌニュスはきらびやかで華があって、ぽん太のハートをわしづかみでした。フェッテの最初のピルエットは、最後がちょっとよろけましたが、4回転でしょうか、5回転でしょうか。びっくりいたしました。
 タマラ・ロホは、草刈民代最終公演では大人っぽい色気を醸し出し、先日の「コッペリア」では可愛らしい娘を踊りましたが、こんかいはコンテンポラリー。なんでもできるんですね。前半では美しい身体の動きを見せ、天井から下がってきた衣装を着て踊る後半では、布の性質を見事に生かして踊っておりました。いい仕事してます。
 コジョカルを観るのは初めてでした。以前に新国立の「シンデレラ」の切符を買っていたのですが、怪我だか病気だかで来日しませんでした。バランス能力がすばらしく、とても安定した踊りでした。
 「ジゼル」のガニオは、スタイルとマスクの良さはいうまでもなく、表現力がすばらしいですね〜。やはりルグリ先生ゆずりなのでしょうか?
 ギエムとリッシュの「クリティカル・マス」は、振付けがおもしろかったです。いわゆる「ミニマリズム」風で、同じようだけど少し違った動きが反復されます。同じ動作が、スピードを変えるだけで、こんなにも印象が変わるのかとびっくりしました。
 ブシェとボァディンの「オテロ」は、ノイマイヤーの振付け。現代的な孤独から切り離されない愛を見事に表現しておりました。
 「椿姫」は、ルグリ先生の踊りを観れただけで満足。
 コピエテルスとジル・ロマンの「フォーヴ」は初めての演目。会場で配られた配役表に、音楽はドビュッシーと書いてあったので、ドビュッシーにそんな曲はあったかなと思っていたら、何のことはない「牧神の午後への前奏曲」に振り付けたものでした。なんかヘンテコな振付けでした。「牧神」は音楽としてはぽん太が大好きな曲なのですが、ディアギレフがヘンテコな振付けをしたせいで、あとから振り付けるときについついそれを意識して、ますますヘンテコな振付けになってしまっている気がします。ぽん太は、いままで観た振付けの中では、ジェローム・ロビンズのものが好きです。
 ザハロワの「黒鳥」はいつもながら完璧。マラーホフ、ヴィシニョーワもよかったです。ポリーナとフォーゲルの「マノン」はとても色っぽく、小娘のように見えたポリーナも急速に大人のダンサーへと変貌しているようです。
 キメはオシポワとサラファーノフの「ドンキ」。以前に観てびっくり仰天したオーシポワの身体能力が今回も全開。しかし、キトリが最初に登場する場面での前後開脚のけぞりジャ〜ンプがなかったのは残念でした。


第12回世界バレエフェスティバル [プログラムA] 
8月2日(日)  会場:東京文化会館

■第1部■ 
「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
マリア・コチェトコワ ダニール・シムキン

「くるみ割り人形」より "ピクニック・パ・ド・ドゥ"  
振付:グレアム・マーフィー/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
ルシンダ・ダン ロバート・カラン

「海賊」
振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴ
マリアネラ・ヌニェス ティアゴ・ソアレス

「エラ・エス・アグア ‐ She is Water」
振付:ゴヨ・モンテロ/音楽:コミタス、クロノス・カルテット
タマラ・ロホ

「くるみ割り人形」
振付:レフ・イワーノフ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
ヤーナ・サレンコ ズデネク・コンヴァリーナ

「コッペリア」
振付:アルテュール・サン=レオン/音楽:レオ・ドリーブ
アリーナ・コジョカル ヨハン・コボー

■第2部■
「ジゼル」より第2幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー/音楽:アドルフ・アダン
上野水香 マチュー・ガニオ

「クリティカル・マス」
振付:ラッセル・マリファント/音楽:リチャード・イングリッシュ、アンディ・カウトン
シルヴィ・ギエム ニコラ・ル・リッシュ

「ライモンダ」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ/音楽:アレクサンドル・グラズノフ
マリア・アイシュヴァルト フィリップ・バランキエヴィッチ

「スカルラッティ・パ・ド・ドゥ」(「天井桟敷の人々」より)
振付:ジョゼ・マルティネス/音楽:ドメニコ・スカルラッティ
アニエス・ルテステュ ジョゼ・マルティネス

「ディアナとアクティオン」
振付:アグリッピーナ・ワガノワ/音楽:チェーザレ・プーニ
シオマラ・レイエス ホセ・カレーニョ

「オテロ」 
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:アルヴォ・ペルト
エレーヌ・ブシェ ティアゴ・ボァディン

■第3部■
「椿姫」より第1幕のパ・ド・ドゥ   
振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:フレデリック・ショパン
オレリー・デュポン マニュエル・ルグリ

「フォーヴ」  
振付:ジャン=クリストフ・マイヨー/音楽:クロード・ドビュッシー
ベルニス・コピエテルス ジル・ロマン

「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ/音楽:ピョートル・I.チャイコフスキー
スヴェトラーナ・ザハロワ アンドレイ・ウヴァーロフ

「カジミールの色」
振付:マウロ・ビゴンゼッティ/音楽:ドミトリー・ショスタコーヴィチ
ディアナ・ヴィシニョーワ ウラジーミル・マラーホフ

「マノン」より"寝室のパ・ド・ドゥ"
振付:ケネス・マクミラン/音楽:ジュール・マスネ
ポリーナ・セミオノワ フリーデマン・フォーゲル

「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ/音楽:レオン・ミンクス
ナターリヤ・オシポワ レオニード・サラファーノフ

指揮:ワレリー・オブジャニコフ  
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団  
ピアノ:高岸浩子

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