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2009年11月の12件の記事

2009/11/29

【山形紅葉行(1)】銀山温泉能登屋旅館を再訪(★★★★★)

Pa210005 10月の下旬、ぽん太とにゃん子は銀山温泉の能登屋旅館に、二年半ぶりに泊まって来ました。今回は日本秘湯を守る会のスタンプを集めてのご招待(無料!)です。前回泊まった時の記事はこちらこちらです。また宿の公式サイトはこちらです。
 写真は銀山温泉の夕暮れです。前回来た時と一番違うのは、中国人観光客が非常に多いことでした。それから前回は泊まった部屋は新館でしたが、今回は念願かなって正面に面した本館に泊まることができました。ということで、ぽん太の評価は満点です。
Pa220052 宿の全景です。実に見事な建物です。温泉旅館らしい華やいだ雰囲気があります。大正14年頃に造られたものだそうで、国の登録有形文化財に指定されております。
Pa220047 外装の鏝絵(こてえ)の装飾も楽しいです。鏝絵とは、漆喰で造ったレリーフで、伊豆の長八などが有名ですね。
Pa210025 夕食です。おいしい山の秋の味覚です。
Pa220029 こちらは朝食。おいしゅうございました。

Pa220043 温泉街のなかにある「あし湯」です。
Pa220059 周囲の山々は、紅葉が始まっていました。

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2009/11/27

【慶良間ダイビング(3)】ベニサンゴヤドカリはとてもきれいでした

Pa140012 あっという間に3日目となり、今日がダイビングの最終日です。最初のポイントは「海底砂漠」。名前の通り、美しい白砂が広がるポイントです。写真はヤシャハゼです。ほかにヒレナガネジリンボウもおりましたが、こちらは寄った写真が撮れませんでした。ヒレナガネジリンボウは伊豆では比較的よく見ることができますが、沖縄では珍しいのだそうです。
Pa140017 このちっちゃなカニはマルガザミです。あとで写真をよく見たら、手にちっちゃなイソギンチャクを持っているみたいです。おまえはキンチャクガニか。ちなみにぽん太はキンチャクガニを見たことがありません。一度見てみたい生物のひとつです。
Pa140020 砂地の定番のひとつ、ガーデンイールです。ガーデンイールには、側面に黒点があるのですが、右手前の個体は、二つ目の黒点がびろーんと下に伸びて線になっています。わかりますか?
Pa140031 こちらはゴマウツボ。しぶい姿ですが、ぽん太は初めてだったので写真を載せておきます。
Pa140046 キツネフエフキです。ハマフエフキという似たような顔が長い魚はよく見かけますが、キツネフエフキはその名の通りさらに顔が長いです。ぽん太は初めて見ました。

Pa140049 2本目のポイントは「久場南湾内」です。写真はニジハギ。珍しくはない魚ですが、名前の通り色がきれいで、偶然真横から撮れたので載せておきます。
Pa140053 この毛むくじゃらのカニは、オラウータンクラブ。まんまですね。ミナミクモガニという和名もあるそうです。カニの目玉があるのがわかりますか?
Pa140060 本日のハイライト、ベニサンゴヤドカリです。素人のぽん太にはありがたさがまったくわかりませんが、とても珍しいものだそうで、ガイドさんも「ケラマでは2度とお目にかかれないかも」と、我を忘れて見入っていました。とてもきれいなヤドカリですね。

Pa140086 今日の3本目、今回のダイビングの最後のポイントは屋嘉良(ヤカラ)です。写真のカニはアナモリチュウコシオリエビ。ぽん太は初めてでした。立派なハサミがカッコいいです。
Pa140100 ヨスジフエダイの群れ。とてもきれいですね。食べるときはビタローという名となり、煮ても焼いてもおいしいです。
Pa140104 ウミウシではなくナマコに付いていたウミウシカクレエビです。ぽん太は以前に見たことがありますが、普通は赤くてバルタン星人みたいですが、この個体は色がとてもトロピカルできれいですね。
Pa140108 イソギンチャクエビは珍しくありませんが、偶然きれいに撮れたので載せておきます。

Pa150110 最終日は、 沖縄県立博物館に寄りました。四角い穴のあいた石壁が美しいです。実用的には日光を遮り、風を通すためのものでしょうか。設計は石本建築事務所・二基建築設計室設計共同企業体だそうです。「琉球使節、江戸へ行く!」という特別展をやっておりました。江戸時代、薩摩に征服された琉球は、何度も江戸に使節を送りました。琉球使節は、町の人々にとっては大変な見物であり、また幕府にとっては中国などの外国の知識を得るための貴重な機会でもあったそうです。
 ぽん太の興味深を引いたのは、東海道を江戸に向かう琉球使節が、伊勢湾を船で渡ったと書いてあったこと。ぽん太は「どうしてここだけ船なんじゃ。東海道を歩いていけばいいのに」と思ったのですが、皆さんには常識でしょうか?調べてみると、桑名宿と宮宿のあいだは船で行くと決められており、 七里の渡しと呼ばれていたそうです。それでも「なんで船なんだ」という疑問は残ったままなのですが、その理由は東名阪自動車道、あるいは伊勢湾岸自動車道を実際に走ってみるとわかります。とにかく川が多いのです。それは こちらの地図を見てもわかるでしょう。当時は橋などなかったでしょうから、これらの川をひとつひとつ渡し船や人足を使ってわたっていたら、えらい時間がかかりますし、増水によってすぐ通行止めになってしまったことでしょう。それでこの部分は船で一気に海を行くことになったのだと思います。

【データ】3日目
1本目 海底砂漠
ヤシャハゼ、ヒレナガネジリンボウ(沖縄では珍しい)、ガーデンイール、マルガザミ(イソギンチャクを持っている)、イソギンチャクモエビ、カスミアジ、リュウグウベラギンポ(初)、キツネフエフキ(初)、ゴマウツボ(初)、アカヒメジの群れ

2本目 久場南湾内
オラウータンクラブ(ミナミクモガニ)、ムチカラマツエビ、ベニサンゴヤドカリ(初)、カスリフサカサゴ、アンナウミウシ、ニジハギ

3本目 屋嘉良(ヤカラ)
ミナミコブヌメリ(初)、キンメモドキ、アナモリチュウコシオリエビ(初)、オシャレカクレエビ、イソギンチャクエビ、イソギンチャクモエビ、コブシメ、ウミウシカクレエビ、ヨスジフエダイ

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2009/11/25

【歌舞伎】『盟三五大切』に出て来た笄(こうがい)とは?

  先日観た花形歌舞伎の『盟三五大切』でひとつ気になったことがありました。源五兵衛が「家賃に充てよ」とひとつを八右衛門にわたし、もうひとつを五人斬りの現場に落とした「こうがい」とはなんでしょうか?
  Wikipediaによれば「笄」という字を当てるようで、もとは中国で女性が髪結いや頭を掻くときに使ったもので、装身具としても用いられたそうです。日本では刀の付属品として用いられ、目貫 (めぬき) ・笄 (こうがい) ・小柄 (こづか)の三つを「三所物」(みところもの)と言うのだそうです。 goo辞書によれば、後藤家の工人によるものが有名なのだとか。そこで『盟三五大切』を読み直してみると、源五兵衛の台詞は「こりや後藤が作の千疋猿、これを預け物に致した上、家主へ払うて遣わせ」となっております。ふむふむ、やはり後藤の作。ググって見ると、後藤作の三所物を紹介したサイトはいろいろあるようです。例えばこちらの 文化遺産オンラインをご覧下さい。ところで、どれが目貫でどれが笄でどれが小柄?
  こちらのブログを見ると、どれがどれで、刀にどのように収まっているかがよくわかります。ペーパーナイフみたいのが笄ですね。そして平たい板みたいなのが小柄。小刀の柄だったんですね。二つある飾りみたいなのが目貫。もともとは刀を柄に固定する釘を目貫と言ったのが、それを隠す物(建築でいう釘隠しですね)をさすようになったもので、次第に装飾性が高くなっていったのだそうです。刀のツバに開いている二つの小穴が、笄と小柄を挿す穴だったとは、ぽん太は初めて知りました。
 「千疋猿」というのは、例えばこちらのサイトの写真にあるような、布の猿をたくさん糸で結びつけたもので、神仏に奉納するのだそうです。千疋猿を図案化した刀の鍔の写真が こちらにあります。
 ところで源五兵衛は、笄の一方を八右衛門にわたし、もう一方を犯行現場に落とします。なんで二つあるの。調べてみると、割笄(わりこうがい・さきこうがい)というものだそうで、お箸みたいな形をしてるもののようです。写真は こちらをどうぞ。

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2009/11/23

【オペラ】気分が滅入るけど面白い・新国立劇場の『ヴォツェック』

 こんなマイナーなオペラを生で観れるとは思ってもいませんでした。いよっ!さすが新国立。多額の税金を投入しているだけあります。新国立劇場のサイトの『ヴォツェック』のページは こちら。公演に先立って行われたオペラトークも読むことができます。

 ぽん太は2年程前に岩波文庫の『ヴォイツェク・ダントンの死・レンツ』を読んでビューヒナーや『ヴォイツェク』に興味を持つようになりました( ビューヒナーの『ヴォイツェク ダントンの死 レンツ』は興味深い:2007/04/20)。なぜビューヒナーの原作は『ヴォイツェク』で、ベルクのオペラは『ヴォツェック』なのかについては、「アルバン・ベルクの『ヴォツェック』は怖すぎ」(2007/05/03)という記事に書きました。そこでは、筆記体のyzがzzと読めてしまった理由を、ビューヒナーが悪筆だったからと書いたのですが、それは間違いのようです。『ヴォイツェク』の草稿はインクが変質してほとんど解読不可能になっていたらしいのですが、これを譲り受けた劇作家エーミール・フランツォースが化学薬品による処理を行い、文字を復元したのだそうです(岩淵達治「原作者ビューヒナーと『ヴォイツェク』」新国立劇場プログラム、2009年)。このため、yzとzzの判読が困難だったと思われます。
 この戯曲の元になった「ヴォイツェク事件」や、ビューヒナーと精神医学の関係、当時の精神医学の状況に関しては、「 ビューヒナーの時代の精神医学の状況は?」(2007/05/20)で書きました。また戯曲に出てくる「局部的錯乱」「第二種症状」などの精神医学用語に関しては、「 ビューヒナーが使った精神医学用語について」(2007/05/23)や、「 グリージンガーの『精神疾患の病理と治療』の抄訳を読む」(2007/06/10)で、わかる範囲で論じました。またドイツの「ヴォツェック裁判」が、フランスの「リヴィエール裁判」とともに、近代精神医学の創成期において、精神障害と刑事責任能力という根本問題との関連で注目を集めていたことは、「 【ヴォイツェク・レンツ】ビューヒナーと精神医学」(2007/11/21)や「 【精神医学】河原俊雄「G・ビューヒナー研究 殺人者の言葉から始まった文学」をさらにみちくさする」(2007/12/01)に書きました。
 ということで、新国立で『ヴォツェック』をやると聞いてとても楽しみにしていたのですが、実際なかなか面白かったです。

 「よくこんなメロディーを暗譜して歌えるな〜」というのが素人のぽん太の最大の感想ですが、それは置いておきましょう。
 冒頭のヴォツェックが大尉の髭を剃る場面は、古びた病室のような寒々とした室内で行われます。第1場が終わると、部屋全体が舞台奥に後退していきます。ぽん太は上の方の席から観ていたのですが、ぽっかりとあいた空間に、部屋が上下逆さまに浮かび上がりました。あれあれ、どうなってるんだろう、鏡でもあるのかなと思ったら、一面が水になっていました。水深は浅く、その上を登場人物がぴちゃぴちゃと歩き回ります。なかなか見事なアイディアです。大尉や医者などの人物は、とてもグロテスクで奇妙キテレツなメーキャップと衣装で、酒場の民衆たちもまるでゾンビです。一方、労働者たち(?)は、黒い帽子とスーツという出で立ちで、なんとも不思議な世界でした。
 普通の演出では、無邪気な子供に対するマリーの愛情が基本となるのだそうですが、今回の演出は違っておりました。第3幕の冒頭でマリーが懺悔する場面では、子供が壁にペンキで「Hure」(淫売)という文字を書きます。また息子は、自分のぬいぐるみをマリーの手から奪い取ります。息子はマリーを許さず、糾弾します。
 全体としては「貧しさが作り出す不幸」といったテーマのようで、マリーの息子は「Gerd!」(金)という文字を壁に書きます。おしてオペラの最後、町の子供たちは貧しいマリーの息子に石を投げつけて去っていきます。ひとり残された息子は、片手に持っていたぬいぐるみを床に落とし、もう一方の手に持っていたナイフを握りしめます。貧困による不幸が親から子へと受け継がれていることを暗示した、暗くて恐ろしい幕切れでした。昨今の日本の不況や殺人事件を思い浮かべてしまい、身につまされる思いでした。
 ただ、こういったテーマを前面に出しすぎると、オペラが説教臭くなってしまいます。ぶちまけられた残飯かなんかに労働者が群がるところなどギリギリという感じでしたが、なんとか手前でとどまっていたように思います。精神科医のぽん太としては、ヴォツェックが精神に異常をきたしていく過程の表現にはあんまり重きが置かれていなかったのが残念でした。
 このようなオペラでは、歌手や指揮者やオケのよしあしはぽん太にはまったくわかりませんが、ヴォツェック、マリー、鼓手長、大尉など、いずれも迫力がありましたし、医者やアンドレスなどの日本人勢も悪くなかったです。
 最初から最後まで、不安や閉塞感、ムンクの「叫び」のような緊迫感がつきまとう重いオペラでしたが、なかなかよかったです。舞台上は水なので、カーテンコールで指揮者などが長靴をはいて出て来たのはおもしろかったです。

 作曲者のアルバン・ベルク(1885年-1935年)は、フロイトと同時代にウィーンで活躍したようですが、そのあたりの関係はぽん太にはまったくわかりません。今後の課題としたいと思います。


『ヴォツェック』
Alban Berg:Wozzeck
アルバン・ベルク/全3幕
新国立劇場/オペラ劇場

【指 揮】ハルトムート・ヘンヒェン
【演 出】アンドレアス・クリーゲンブルク
【美 術】ハラルド・トアー
【衣 裳】アンドレア・シュラート
【照 明】シュテファン・ボリガー
【振 付】ツェンタ・ヘルテル

【企 画】若杉 弘
【芸術監督代行】尾高忠明
【主 催】新国立劇場

【指 揮】ハルトムート・ヘンヒェン
【演 出】アンドレアス・クリーゲンブルク

【ヴォツェック】トーマス・ヨハネス・マイヤー
【鼓手長】エンドリック・ヴォトリッヒ
【アンドレス】高野二郎
【大尉】フォルカー・フォーゲル
【医者】妻屋秀和
【第一の徒弟職人】大澤 建
【第二の徒弟職人】星野 淳
【マリー】ウルズラ・ヘッセ・フォン・デン・シュタイネン
【マルグレート】山下牧子

【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

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2009/11/21

【歌舞伎】イヤなじじいなのに憎めない富十郎の高師直・2009年11月歌舞伎座昼の部

 大序・三段目は富十郎が光っていました。大序で顔を伏せている時は、なんだか眠っているみたいでしたが、三味線の音に合わせてカクカクと面を上げる動作からして音楽的で、表情は文楽人形のようでありながら、なんとも明るく愛嬌があります。高師直は、若狭之助や塩冶判官をいじめまくるイヤなじじいですが、芝居が陰湿に暗くならず、どこか愛嬌があるのは、富十郎の人徳でしょうか?階段を降りる時も一段いちだん慎重で、膝の調子はよくなさそうですが、大序の最後、下手で切り掛かろうとする若狭之助を塩冶判官が押しとどめ、中央で師直が見得を切る場面では、勢い良く右足を踏み降ろして大きな見得!膝はだいじょうぶでしたか。
 勘三郎は、表情豊かに塩冶判官の心理の動きを描写しておりました。やりすぎるとあざとく感じられることもあるのですが、今回はとてもよかったです。判官切腹の場も、持ち前の明るさのせいで暗くなりすぎませんでした。魁春の顔世御前は安心して観ることができました。仁左衛門の石堂右馬之丞は、思い詰めた表情のなかに塩冶判官に対する深い同情が漂っていました。
 今回は一階席だったので、花道の出がよく見えたのですが、三段目などでは揚幕ではなくて襖(ふすま)になっていることに初めて気がつきました。ほかの演目でもあるのでしょうか?
 菊五郎と時蔵の道行きは、まことに粋で情愛を漂わせながらも、忠臣蔵に伴う「影」を感じさせて絶品でした。

 ところで顔世御前が高師直におくった古歌は「さなきだに、重きが上の小夜衣、わがつまならぬ、つまな重ねそ」というものでした。『新古今和歌集』の歌だとのことですが、 こちらのサイトにあるように、もともとの初句は「さらぬだに」で、寂然法師の歌だそうです。


歌舞伎座さよなら公演
吉例顔見世大歌舞伎
通し狂言 仮名手本忠臣蔵
平成21年11月・昼の部

大 序 鶴ヶ岡社頭兜改めの場

三段目 足利館門前進物の場
    同 松の間刃傷の場

四段目 扇ヶ谷塩冶判官切腹の場
    同 表門城明渡しの場

浄瑠璃 道行旅路の花聟

【大序・三段目】
             高師直  富十郎
            塩冶判官  勘三郎
            足利直義  七之助
            顔世御前  魁 春
          桃井若狭之助  梅 玉

【四段目】
            塩冶判官  勘三郎
          石堂右馬之丞  仁左衛門
            顔世御前  魁 春
            大星力弥  孝太郎
            赤垣源蔵  松 江
          富森助右衛門  男女蔵
           佐藤与茂七  萬太郎
           矢間重太郎  宗之助
            斧九太夫  錦 吾
          木村岡右衛門  由次郎
            大鷲文吾  秀 調
           原郷右衛門  友右衛門
        薬師寺次郎左衛門  段四郎
          大星由良之助  幸四郎

【道行】
            早野勘平  菊五郎
            鷺坂伴内  團 蔵
            腰元お軽  時 蔵

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2009/11/19

【歌舞伎】菊五郎の勘平に感服・2009年11月歌舞伎座夜の部

 歌舞伎座最後の顔見世は『仮名手本忠臣蔵』の通し。まずは夜の部から。
 お目当ては時蔵・菊五郎のお軽・勘平です。菊五郎の勘平は平成19年2月に歌舞伎座で見たことがありますが、その時お軽は玉三郎で、時蔵のお軽は初めてです。
 菊五郎の勘平は今回もすばらしかったです。主君のために懸命に忠誠を尽くす早野勘平は、逢い引きをしていて主君の大事に居合わすことがでなかったという失態を犯します。そしてさらに、許しを得て義士に加わるために用立てたお金が、父親を殺して奪ったものだっという状況に追い込まれます。結局それは誤解だったことがわかるのですが、ここで描かれている人間の弱さが、勘平の個人的な性格に留まらず、人間ならば誰しもが持つ弱さにまで届いているところが、この話しが人の心を打つ理由でしょう。菊五郎は、勘平の実直さ、弱さ、いとおしさを余すところなく表現しておりました。時蔵のお軽は、真相を何ひとつ知らずに花街に売られている娘のよるべなさが感じられました。悲しみで口元をちょっとゆがめて虚空を見つめる表情は、深い悲哀が漂っていました。なんとも高貴な梅玉の定九郎は、二年前と比べて動きが板についていたように思いました。
 その他の役もベテランで固めておりましたが、歌舞伎はベテランがたくさん出ていればいいというわけではないようで、ぽん太にはちょっと地味でテンポが遅いように思われました。ベテランと中堅、若手がほどよく配された方が、活気が感じられるような気がしました。
 また六段目には、花形歌舞伎の『盟三五大切』で人を斬りまくった殺人鬼・不破数右衛門が更生して登場しておりました。
 七段目は、福助と幸四郎のコントがねばっこい同士でとてもおもしろかったです。ごひいき仁左衛門もよかったですが、大名よりもちょとと情けない町人の方がぽん太は好きです。
 十一段目は、スピーディーな立ち回りが見所だと思いますが、ぽん太はあまり好きではありません。忠臣蔵の大団円、もう少しおもしろい演出はないのでしょうか。江戸時代の演出はどのようなものだったのでしょうか。


歌舞伎座さよなら公演
吉例顔見世大歌舞伎
通し狂言 仮名手本忠臣蔵
平成21年11月・夜の部

五段目  山崎街道鉄砲渡しの場
     同 二つ玉の場

六段目  与市兵衛内勘平腹切の場

七段目  祇園一力茶屋の場

十一段目 高家表門討入りの場
     同 奥庭泉水の場
     同 炭部屋本懐の場
     両国橋引揚の場

【五・六段目】
            早野勘平  菊五郎
            女房お軽  時 蔵
            母おかや  東 蔵
           千崎弥五郎  権十郎
          不破数右衛門  段四郎
            判人源六  左團次
            斧定九郎  梅 玉
          一文字屋お才  芝 翫

【七段目】
          大星由良之助  仁左衛門
            遊女お軽  福 助
            赤垣源蔵  松 江
          富森助右衛門  男女蔵
           矢間重太郎  宗之助
           中居おつる  歌 江
            斧九太夫  錦 吾
            大星力弥  門之助
          寺岡平右衛門  幸四郎

【十一段目】
          大星由良之助  仁左衛門
           小林平八郎  歌 昇
           竹森喜多八  錦之助
            赤垣源蔵  松 江
           佐藤与茂七  萬太郎
           矢間重太郎  宗之助
          富森助右衛門  男女蔵
            大星力弥  門之助
           原郷右衛門  友右衛門
            服部逸郎  梅 玉

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2009/11/17

【慶良間ダイビング(2)】パンダダルマハゼとピペキ(Phyllidiopsis pipeki)に感動

Pa130092 2日目の最初のポイントは、佐久原隠れ根でした。ヨスジフエダイの群れが見事だったのですが、ちょっと天気が悪かったので、暗くていい写真が取れませんでした。写真はアカククリの幼魚。オレンジ色の縁取りがきれいです。
Pa130174 ちなみにこちらが成魚です。今日の3本目の安室魚礁で撮った写真ですが、並べて掲載しておきます。
Pa130113 タツウミヤッコは初めて見ました。ヨウジウオの仲間ですが、体にたくさん皮弁があって、なんか恐竜っぽいです。写真は顔のドアップです。


Pa130126 2本目のポイントは、アダン下です。水深20mの3番目の根で遊びました。写真はおなじみ、通称タテキンことタテジマキンチャクダイの幼魚です。青と水色のぐるぐるがきれいですが、なかなか横向きの写真を撮らしてくれないのですが、これはまあまあでしょうか。
Pa130129 なにやら見たことないウミウシが。家で図鑑を見たところ、ピペキ(Phyllidiopsis pipeki)ではないかと思います。
Pa130134 オビイシヨウジは、先ほどのタツウミヤッコと同じくヨウジウオの仲間。きれいにとれたのでアップしておきます。
Pa130137 マダライロウミウシも初お目見えです。紫色の斑点がきれいです。触覚に細い縦線が入っているのも(反射ではありません)芸が細かいです。
Pa130143 これもおなじみ、ミナミハコフグの幼魚です。カメラを構えるとどんどん逃げて行くので、後ろ姿になりやすいのですが、この写真はまあまあです。
Pa130152 またもご存知、ミヤケテグリです。歌舞伎のお姫様の衣装のように艶やかな色彩です。
Pa130157 きわめてピンぼけの写真ですが、カメンカクレエビは初めてなのでアップしておきます。岩の間に隠れているので、デジカメではなかなかうまくピントがあいません。しかし名前の由来になっている、仮面ライダーのような茶色い眼球が、おぼろげに写っております。

Pa130166 今日の最後のポイントは安室魚礁です。写真はウミヅキチョウチョウウオ。珍しい魚ではありませんが、これもなかなか真横から撮らしてくれません。名前の通り、海と月の模様が風流です。
Pa130170 イソバナにつくちっちゃなカニ、その名もイソバナガニです。しっかり擬態しておりますが、ガイドさんが見つけてくれました。
Pa130180 クロスズメダイの幼魚です。
Pa130181 こちらはマダラハタ。写真に撮って図鑑で調べてみたら、ぽん太が写真に撮るのは初めてでしたが、よく見かけるきがします。
Pa130190 本日のハイライト。白黒の染め分けで、名前は見たまんまのパンダダルマハゼです。カメラがハウジングに入っているのでシャッターの半押しができず、どうしても手前の珊瑚にピントがあってしまうので、シャッターのタイムラグを利用して対象にカメラを近づけながら撮ってみました。何枚かのうち、一番ましだった写真です。
Pa130195 アカフチリュウグウウミウシです。ぽん太は初めて見ました。緑とオレンジの配色がきれいです。
Pa130207 おしまいはクロスジギンポ。イルカっぽい顔ですね。
 3本目をご一緒した大和田さん、常連のお客さんのようでしたが、東京交響楽団のホルン奏者だったんですね。新国立劇場のバレエで何度も聴いているはずです。今度は来年1月の『白鳥の湖』でお会いできるとおもうので、オケピを見に行きます。

【データ】慶良間、10月中旬、2日目
1本目 佐久原隠れ根
ヨスジフエダイの群れ、ハナゴンベ、アカククリ幼魚、オドリハゼ若魚、ハタタテハゼ、チクビイソギンチャクとクマノミ、タツウミヤッコ(初)

2本目 アダン下
ウコンハネガイ、ミナミハコフグ幼魚、タテジマキンチャクダイ幼魚、ピペキ(phyllidiopsis pipeki)?(初)、オビイシヨウジ、マダライロウミウシ(初)、モンハナシャコ、ミヤケテグリ、ゴマモンガラ、カメンカクレエビ(初)、タテヒダイボウミウシ

3本目 安室魚礁
ハナミノカサゴ幼魚、ウミヅキチョウチョウウオ、ツバメウオ、アカククリ、イソバナガニ(初)、クロスズメダイ幼魚、マダラハタ(初)、パンダダルマハゼ(初)、サンゴテッポウエビ(初)、アカフチリュウグウウミウシ(初)、ナデシコカクレエビ、クロスジギンポ

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2009/11/15

【歌舞伎】伸張著しい右近の吃又・澤瀉屋一門の『傾城反魂香』

 (※本日のブログには題材となる芝居の関係で一部差別的な用語が使われていますが、ご容赦願います)。
 澤瀉屋一門の『傾城反魂香』は、平成19年10月に三越劇場で見たことがあります。たしかこのときは右近が又平の初役だったと思います。猿之助の又平は見たことがないのでよくわかりませんが、猿之助の演技が右近に合わないのか、なんだか又平が吃り以外に知的障害も合わせ持つみたいで、変な又平でした。今回はどうかと思って観にいったのですが、なかなかよかったです。こうやって工夫して演技を変えていくんだなと、歌舞伎初心者のぽん太には大変勉強になり、かつ興味深かったです。「気違い」と言われて女房おとくをたたくところも、前回はマンガのだだっ子のようにぽかぽか叩いておりましたが、そこも工夫されておりました。土佐の名字をもらってから、うれしそうに着替えたり舞ったりする部分も、右近自身が持つ愛嬌やひょうきんさがうまく出ていました。ただ気になったのは、手ぬぐいで顔を覆って泣いている場面が多いこと。右近の表情をもっと見たい気がするのですが、他の役者さんでもこんな感じでしたっけ?次に見るときは注意して観たいと思います。笑三郎の女房おとくは、持ち前の古風な演技がすばらしく、しっかりものの女房でした。弘太郎の修理之助は、又平に同情するものの、土佐将監の命には従わねばならないという葛藤が、十分出ていない気がしました。
 今回も三越劇場のときと同じく、「土佐将監閑居の場」の前に序幕がついてました。「近江国高嶋館の場」があると、絵に描いた虎がなんで出て来るかよくわかります。またお姫様や、虎の立ち回りも、見ていて楽しいです。次の「館外竹薮の場」は立廻りの見せ場のようですが、残念ながら狩野雅楽之助をやるはずだった段治郎が体調不良で休演。代役の猿四郎が奮闘しておりましたが、やはり段治郎の迫力にはかなわなかったです。
 さて、会場は府中の森芸術劇場でした。ぽん太の棲む多摩地区にあって近いので行ってみました。花道がないのはしかたないにしろ、音楽ホールのせいか残響が長くて、ちょっと台詞が聞き取りにくかったです。最後は又平とおとくが客席を通って退場し、大サービスでした。

松竹大歌舞伎 秋季公演
平成21年11月12日 府中の森芸術劇場

一、傾城反魂香(けいせいはんごんこう)

  序 幕 近江国高嶋館の場
      館外竹薮の場
  二幕目 土佐将監閑居の場

            浮世又平  市川 右 近
           女房おとく  市川 笑三郎
            土佐将監  市川 寿 猿
          土佐修理之助  市川 弘太郎
          狩野雅楽之助  市川 猿四郎
            銀杏の前  市川 春 猿
          不破入道道犬  市川 猿 弥
        狩野四郎二郎元信  市川 笑 也

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2009/11/13

【歌舞伎】若々しくてよかった「盟三五大切」・2009年11月花形歌舞伎昼の部

 今年の花形歌舞伎は、昼の部も夜の部も、一つ目の演目は「結局は同じところに行くはずの百両を奪い合う話し」で、二つ目の演目は「毛ぶり」。偶然でしょうか。
 「盟三五大切」は、一年前に仁左衛門の源五兵衛で観てあまりの恐ろしさに震えた演目。その印象がいまだ残っているので、今回のメンバーではどうかなと思っていましたが、どうしてそうしてなかなか面白かったです。脚本がいいのか、役者が良かったのかわからないのが、歌舞伎初心者のぽん太の悲しいところ。
 鶴屋南北の脚本としては、『元禄忠臣蔵』と『東海道四谷怪談』をないまぜにした構成が見事。そして終いには母親の手で赤子を殺させるという冷徹さは、昨今の殺人事件を彷彿とさせます。また、登場人物の名前の数字のお遊びも面白いです。笹野「三五」郎の本名は「千」太郎。妻の小「万」の実の名はお「六」。武士の薩摩源「五」兵衛の実の名は不破「数」右衛門。その若党は「六七八」右衛門。そのほか役も数字が多いです。
 染五郎の源五兵衛は、神経質そうな感じ、女郎に騙されるのもむべないと思われる実直さ、凄まじい恨みの執念など、すばらしかったです。菊之助は、美しい女形だけでなく、美男の男役も板についてきました。まだまだなぞっている感じで、微妙な表現や味、歌舞伎らしい型には欠けるようですが、十分良かったし今後も期待されます。亀治郎はあいかわらず芸達者。愛之助の六七八右衛門はすごく良かったですが、主の身代わりにお縄になるところは、もう少し毅然としてもよかったかも。松也の虎は、松也とは思えない気持ち悪さがよかったです。
 さきほどこの狂言は、『元禄忠臣蔵』と『東海道四谷怪談』を踏まえて創られていると書きましたが、もうひとつの源泉としては小万(おまん)と薩武士源五兵衛の物語があります。この情話のもとになる事件があったのかどうか、いつ頃のどのようなものだったのか、無学なぽん太は知りません。ただこの話しは、俗謡などで歌われ、江戸時代には有名な物語だったようです。井原西鶴は『好色五人女』(1686年、貞享3年)の「恋の山源五兵衛物語」でこの物語をとりあげています。また近松門左衛門は人形浄瑠璃『薩摩歌』(1704年?、元禄17年)を創りましたが、ここでは小万の情夫「笹野三五兵衛」という役名があり、『盟三五大切』の「笹野屋三五郎」との関連が伺われます。
 さらにもう一つの源泉となったのが、1737年(元文2年)、薩摩武士が大阪曽根崎新地の湯女(ゆな)菊野ら五人を斬り殺すという事件。この事件もさまざまな形で歌舞伎化されましたが、この五人斬りの事件と「お万・源五兵衛」の話しを結びつけたものとして、初世並木五瓶の『五大力恋緘』(ごだいりきこいのふうじこめ)があります。1794年(寛政6年)に大阪で初演されたときは、芸子は「菊野」という名前でしたが、翌年江戸で上演されたときには「小万」という名に改められ、以後上方系と江戸系の両方の脚本がそれぞれ繰り返し上演されたそうです。ここでは「小万」、「勝間源五兵衛」、「笹野三五郎」といった登場人物があり、さらに「五大力」を「三五大切」に書き換えるというアイディアも見られます。しかしストーリーは、小万と源五兵衛が愛し合っており、そこに三五郎が横恋慕するもので、『盟三五大切』とは違っております。
 『盟三五大切』では、薩摩源五兵衛は実は四十七士の不破数右衛門という設定。不破数右衛門って誰じゃ。 Wikipediaによると、家僕を斬ったことなどで浅野内匠頭の勘気を受けて浪人となり、松の廊下の刃傷事件のときは赤穂藩の家臣ではありませんでしたが、後に四十七士に加わることが許されたそうです。「斬り殺して浪人」というあたりで、鶴屋南北は、不破数右衛門と薩摩源五兵衛を結びつけたのかもしれません。
 ところで不破数右衛門という人物、ぽん太は『仮名手本忠臣蔵』や『元禄忠臣蔵』を見ているのに記憶にありません。調べてみたところ、『仮名手本忠臣蔵』では、「おかる勘平」の最後で大星由良之助の使いとして金を返しにやってきたものの、勘平の無実を明らかにして四十七士に加える侍が、不和数右衛門でした。また『元禄忠臣蔵』では、「伏見橦木町」で遊興にふける大石内蔵助に、決起を促すべく江戸から駆けつけた急進派の侍が不破数右衛門でした。

 「浅草祭」は、ぽん太は踊りはよくわかりませんが、「盟三五大切」で暗くなった気分が、すっかり明るくなりました。


新橋演舞場 花形歌舞伎
平成21年11月 昼の部

一、通し狂言
  盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)

  序 幕 佃沖新地鼻の場
      深川大和町の場
  二幕目 二軒茶屋の場
      五人切の場
  大 詰 四谷鬼横町の場
      愛染院門前の場  

      薩摩源五兵衛/家主弥助  染五郎
           笹野屋三五郎  菊之助
           六七八右衛門  愛之助
            廻し男幸八  亀 寿
            内びん虎蔵  松 也
             芸者菊野  梅 枝
 賤ヶ谷伴右衛門実はごろつき勘九郎  亀 蔵
             同心了心  竹三郎
           富森助右衛門  家 橘
             芸者小万  亀治郎

二、四変化弥生の花浅草祭(やよいのはなあさくさまつり)

  武内宿禰/悪玉/国侍/獅子の精  松 緑
  神功皇后/善玉/通人/獅子の精  愛之助

【参考文献】服部幸雄他編『歌舞伎事典』平凡社、2000年。

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2009/11/11

【歌舞伎】個々の場面はすばらしいが全体的なドラマの表現に難あり・2009年11月花形歌舞伎夜の部

 菊之助・松緑・愛之助の三人吉三の通し。花形歌舞伎らしく若々しくて勢いがあり、場面ばめんの名台詞や美しさを堪能することができました。しかし幕末特有の退廃的で猟奇的なおどろおどろしさはあまり感じられませんでした。またこの芝居は、伝吉の罪が発端となって、因果の糸が複雑に絡み合い、次々と新しい事実が明らかになって行くという構成が見事なのですが、そうした構成の面白さが伝わって来ませんでした。次々と新しい事実が明らかになって因果の全体像が見えてくるという、芝居全体のドラマティックな盛り上がりにもちと欠けた気がします。
 和尚吉三の松緑は、いなせな兄貴分という感じはよかったですが、細かな感情の表現や、ちょっと力を抜いた小芝居には難点があり、全体に一本調子に感じられました。お坊吉三の愛之助は、重々しさや風格が出て来たものの、ぞくっとするような色気はまだまだです。お嬢吉三の菊之助は女姿の美しさは言わずもがな、男姿がさまになってきました。でも「火の見櫓」で袖まくりをしたときの二の腕の太さが気になりました。歌六がベテランの味で舞台を引き締めていました。
 ぽん太は今回この黙阿弥の芝居の幾何学的な対称性を強く感じました。「大川端」での和尚を中心としたお嬢とお坊のシンメトリーなや、「大川端」のやりとりを「伝吉内」で夜鷹たちが滑稽なかたちで反復すること、「大川端」でお坊がお嬢の百両を借りようとしたけれど、「お竹蔵」ではお坊の百両を伝吉がかりようとするなど。そもそも「三人吉三」という題名がとてもシンメトリックです。

 「鬼揃紅葉狩」は猿之助演出とのこと。更級の前一行と維盛一行が立ち位置を頻繁に変えたり、円形になって公転しながらの毛ぶりなど、観客を飽きさせない演出でした。役者の集中力と身体能力もすばらしく、まさに大熱演で、じっさい観客も拍手喝采でしたが、ぽん太はこういう演出は「好み」ではなく、もっと古風なものが好きです。


新橋演舞場 花形歌舞伎
平成21年11月 夜の部 

一、通し狂言
  三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)

  序 幕 大川端庚申塚の場
  二幕目 割下水伝吉内の場
      本所お竹蔵の場
  三幕目 巣鴨吉祥院本堂の場
      裏手墓地の場
      元の本堂の場
  大 詰 本郷火の見櫓の場

             お嬢吉三  菊之助
             和尚吉三  松 緑
             お坊吉三  愛之助
              十三郎  松 也
              おとせ  梅 枝
             長沼六郎  種太郎
              源次坊  亀 寿
           土左衛門伝吉  歌 六

二、鬼揃紅葉狩(おにぞろいもみじがり)

     更科の前実は戸隠山の鬼女  亀治郎
              八百媛  菊之助
           従者小諸次郎  亀 寿
           同 碓氷三郎  種太郎
           侍女実は鬼女  松 也
                同  梅 枝
                同  巳之助
                同  右 近
                同  隼 人
                同  吉 弥
              平維茂  松 緑

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2009/11/09

【慶良間ダイビング(1)】阿嘉島で水の大切さを知る(付:国際通り居酒屋「じんじん」)

Pa110006 沖縄空港に降り立ったのは夜。腹鼓を打ちながら、早速国際通りに繰り出します。国際通りもここ数年でかなり変わりました。昔ながらの古い店が減って、観光客向きの洒落た店が増えて来ました。そのうち渋谷と変わらない町並みになってしまうのでしょうか。ぽん太とにゃん子は、昔ながらの沖縄料理を食べながら泡盛を飲みたいのですが、新しい店はひと手間加えたりしてしまっていて、かえってシンプルな沖縄料理がありません。そんななかでみつけたのが「じんじん」です。公式サイトはなさそうです。
Pa110004 内部は静かで落ち着いたアットホームな雰囲気です。店主も「沖縄のおじい」という感じでいいです。周りのことを考えない観光客の団体に、決して騒いでほしくない店です。ということで、地図は出さないでおきます。ごめんね。
Pa110034 ゴーヤチャンプルーは豆腐が崩れたタイプ。おいしゅうございました。他にモズク天、グルクン唐揚げ、スーチカーなど、沖縄の定番料理をいただきました。もちろん泡盛も堪能。

 翌日、高速船クイーンざまみで慶良間の阿嘉島へ。どっかからの修学旅行の高校生で満席で、ぽん太とにゃん子は予約をしていましたが、予約してなかったお客さんが乗れなくってびっくりしておりました。コレ!高校生。沖縄まで来てゲームをせず、景色を見ろ!
 お世話になったサービスは、昨年に引き続きシーサー阿嘉島店です。ありがとね。今年の阿嘉島は水不足で、1日起きに断水。本島から送られてくる水で、水道が止まることはありませんでしたが、節約して水を使いました。水の大切さを学ぶことができました。
Pa120010 本日の最初のポイントは「Oh!ハーレム」。外海にある奥武島のポイントです。写真はナデシコカクレエビ。ちとピンボケですが、ぽん太が初めて見るエビなので載せておきます。透明な体に紫の点が美しいです。
Pa120016 カシワハナダイの群れ。光が届いていないので青く写っていますが、ホントは赤色です。尾びれの上下が長く伸びているのがチャームポイントです。
Pa120028 こちらはハナゴンベ。これまでなかなかいい写真を撮らしてくれませんでしたが、今回のはまあまあでしょうか?岩のくぼみの天井にお腹を向け、上下逆さまに泳いでします。
Pa120036 カスリフサカサゴです。カサゴにしてはコロリ、プリリンとしていて、サンゴっぽい雰囲気です。
Pa120042 ウミウサギガイです。白い貝殻を、黒い外套膜が覆っています。シックできれいですが、サンゴの一種のウミキノコを食べる悪いやつです。

Pa120057 2本目のポイントは「アンツタワー」。蟻塚のような見上げるほど大きなパラオハマサンゴがあるポイントです。写真はヒラムシの一種。きれですね。名前はわかりません。だれかヒラムシのいい図鑑を知らないでしょうか?
Pa120080 コブシメ君です。体をギザギザにして周囲にとけ込んだつもりでしょうか?すましたオメメがぽん太は大好きです。

【データ】慶良間、10月中旬、1日目、水温27度

1本目 Oh!ハーレム
ナデシコカクレエビ(初)、カシワハナダイ(初)、ハナゴンベ、カスリフサカサゴ(初)、ウミウサギガイ(初)、アワハダキモガニ(初)

2本目 アンツタワー
イソギンギャクエビ、ヤッコエイ、ミナミホタテウミヘビ、ヒラムシの一種、クチナガイシヨウジ、コブシメ、ハナゴンベ

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2009/11/01

【オペラ】パミーナ役のカミラ・ティリングと松位浩のザラストロがよかった・新国立劇場「魔笛」

 パミーナ役のカミラ・ティリングが、声は透明で柔らかく、容姿も端麗で、とても愛らしかったです。またパパゲーノのマルクス・ブッターも、芸達者で歌も上手でよかったです。タミーノのステファノ・フェラーリはやや不満。ハンサムでしたが、声にツヤがないように思えました。日本勢では松位浩が、声量のある迫力あるバスを聴かせ、外人勢を向こうに張って、堂々とした風格のあるザラストロでした。夜の女王の安井陽子は、コロラトウーラの最高音でも伸びのある声を聴かせてくれましたが、ちょっと速度を落として慎重に音を取っている感じになったのが残念。声が少し細いので「女王」の貫禄にはちと欠けました。
 演出は、冒頭の大蛇の頭が四つに割れていて気持ち悪く、銀の鈴につられて踊りだす動物たちの造形も面白かったですが、全体としては奇をてらわないわかりやすい演出で、楽しめました。
 指揮と演奏の善し悪しはぽん太にはわかりません。
 公式サイトはこちらです。予告編ムービーもあります。


新国立劇場オペラ「魔笛」
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
2009年10月29日 新国立劇場オペラパレス

【指揮】アルフレート・エシュヴェ 
【演出】ミヒャエル・ハンペ
【美術・衣裳】ヘニング・フォン・ギールケ 
【照明】高沢立生
【再演演出】三浦安浩 
【舞台監督】斉藤美穂 
【合唱指揮】三澤洋史
【企画】若杉弘 
【主催】新国立劇場

§キャスト§
ザラストロ…松位浩
タミーノ…ステファノ・フェラーリ
弁者…萩原潤
僧侶…大槻孝志
夜の女王…安井陽子
パミーナ…カミラ・ティリング
侍女I…安藤赴美子
侍女II…池田香織
侍女III…清水華澄
パパゲーナ…鵜木絵里
パパゲーノ…マルクス・ブッター
モノスタトス…高橋淳
武士I…成田勝美
武士II…長谷川顯

合唱…新国立劇場合唱団
管弦楽…東京交響楽団

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