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2009/11/19

【歌舞伎】菊五郎の勘平に感服・2009年11月歌舞伎座夜の部

 歌舞伎座最後の顔見世は『仮名手本忠臣蔵』の通し。まずは夜の部から。
 お目当ては時蔵・菊五郎のお軽・勘平です。菊五郎の勘平は平成19年2月に歌舞伎座で見たことがありますが、その時お軽は玉三郎で、時蔵のお軽は初めてです。
 菊五郎の勘平は今回もすばらしかったです。主君のために懸命に忠誠を尽くす早野勘平は、逢い引きをしていて主君の大事に居合わすことがでなかったという失態を犯します。そしてさらに、許しを得て義士に加わるために用立てたお金が、父親を殺して奪ったものだっという状況に追い込まれます。結局それは誤解だったことがわかるのですが、ここで描かれている人間の弱さが、勘平の個人的な性格に留まらず、人間ならば誰しもが持つ弱さにまで届いているところが、この話しが人の心を打つ理由でしょう。菊五郎は、勘平の実直さ、弱さ、いとおしさを余すところなく表現しておりました。時蔵のお軽は、真相を何ひとつ知らずに花街に売られている娘のよるべなさが感じられました。悲しみで口元をちょっとゆがめて虚空を見つめる表情は、深い悲哀が漂っていました。なんとも高貴な梅玉の定九郎は、二年前と比べて動きが板についていたように思いました。
 その他の役もベテランで固めておりましたが、歌舞伎はベテランがたくさん出ていればいいというわけではないようで、ぽん太にはちょっと地味でテンポが遅いように思われました。ベテランと中堅、若手がほどよく配された方が、活気が感じられるような気がしました。
 また六段目には、花形歌舞伎の『盟三五大切』で人を斬りまくった殺人鬼・不破数右衛門が更生して登場しておりました。
 七段目は、福助と幸四郎のコントがねばっこい同士でとてもおもしろかったです。ごひいき仁左衛門もよかったですが、大名よりもちょとと情けない町人の方がぽん太は好きです。
 十一段目は、スピーディーな立ち回りが見所だと思いますが、ぽん太はあまり好きではありません。忠臣蔵の大団円、もう少しおもしろい演出はないのでしょうか。江戸時代の演出はどのようなものだったのでしょうか。


歌舞伎座さよなら公演
吉例顔見世大歌舞伎
通し狂言 仮名手本忠臣蔵
平成21年11月・夜の部

五段目  山崎街道鉄砲渡しの場
     同 二つ玉の場

六段目  与市兵衛内勘平腹切の場

七段目  祇園一力茶屋の場

十一段目 高家表門討入りの場
     同 奥庭泉水の場
     同 炭部屋本懐の場
     両国橋引揚の場

【五・六段目】
            早野勘平  菊五郎
            女房お軽  時 蔵
            母おかや  東 蔵
           千崎弥五郎  権十郎
          不破数右衛門  段四郎
            判人源六  左團次
            斧定九郎  梅 玉
          一文字屋お才  芝 翫

【七段目】
          大星由良之助  仁左衛門
            遊女お軽  福 助
            赤垣源蔵  松 江
          富森助右衛門  男女蔵
           矢間重太郎  宗之助
           中居おつる  歌 江
            斧九太夫  錦 吾
            大星力弥  門之助
          寺岡平右衛門  幸四郎

【十一段目】
          大星由良之助  仁左衛門
           小林平八郎  歌 昇
           竹森喜多八  錦之助
            赤垣源蔵  松 江
           佐藤与茂七  萬太郎
           矢間重太郎  宗之助
          富森助右衛門  男女蔵
            大星力弥  門之助
           原郷右衛門  友右衛門
            服部逸郎  梅 玉

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