【歴史ある街並と宿を訪ねて(1)】長浜の旅館「紗蔵」・大通寺
さて、そろそろ年末年始のネパール・トレッキングのご報告をしたいところですが、その前にもひとつ昨年の旅が残っております。ぽん太とにゃん子は昨年(2009年)の11月末、関西・北陸の歴史ある街並と宿を訪ねて旅をしてきました。「温泉」という縛りを外したため、いつもとは違った旅を楽しむことができました。
さて、ぽん太とにゃん子が今回泊まったのは、滋賀県は琵琶湖畔にある長浜市の旅館「紗蔵」(さくら)です。こちらが紗蔵の公式サイトです。長浜といえば、豊臣秀吉が長浜城の城下町として整備した歴史ある街で、北国街道を中心と下黒壁スクエア周囲の街並は、観光客に人気です。 旅館「紗蔵」は、黒壁スクエアから北国街道を南に辿ったところにあり、観光の中心地からは外れていますが、その分落ち着いた静かな雰囲気が楽しめます。
「北国街道」と聞くと、関東は東京のぽん太が思い出すのは、信濃の追分で中山道から別れて、善光寺を通って直江津に向かう道です(Wikipediaはこちら、長野県内の部分に関しては、こちらの信州の街道探訪 北国街道が見やすいです)。高速道路でいえば、上信越自動車道の軽井沢から先あたりと思えばいいかと思います。長浜を通る北国街道は、中山道を鳥居本あたりで分岐して北上し、日本海側を越後に至る道で、旧北陸道とも呼ばれるそうです。こちらは北陸自動車道を思い浮かべるといいですね。 紗蔵の建物は、古民家を再生したものだそうです。もともとは江戸時代後期から続く縮緬(ちりめん)商でしたが、長く空き家となっていたそうです。このあたりに関しては、施行を行ったノブワークス材信工務店のブログが詳しいです。
内装は和風モダンとなっております。格子から漏れる明かりが繊細で美しいです。
二階廊下部分です。高い天井、そして柱と梁の組み合わせがリズムを感じさせます。
泊まった部屋は、北国街道沿いの「紅梅の間」。ピンク色の壁にはちとびっくりしますが、障子・格子・簾の組み合わせが絶妙な窓は、虫籠窓と呼ばれるものだそうです。冒頭の写真のようにアールがついた天井など、江戸時代のデザイン感覚には驚かされます。その他の客室も、どれも個性的なようです。
土蔵の窓です、まるで現代彫刻を見るようですね。
こちらがお食事処。窓から見渡せる庭には、笠のように広がった松が生えております。多行松(タギョウショウ)というものだそうで、多くは園芸品種だそうですが、ここ滋賀県では「ウツクシマツ」という品種が自生しており、平松のウツクシマツ自生地は天然記念物に指定されているそうです。
こちらが夕食です。素朴で家庭的ながらもおいしいお食事でした。
朝食もヘルシーな和食でおいしゅうございました。
翌日、大通寺に寄りました。細い参道の正面に立ちはだかる、アンバランスなほど立派な山門が見事です。浄土真宗大谷派の古刹だそうで、公式サイトはこちらです。
伏見城の遺構と伝えられる本堂などの建物が、国の重要文化財に指定されており、また円山応挙や狩野山楽・山雪の障壁画を見ることができます。
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