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2010/02/27

【歴史ある街並と宿を訪ねて(4)】加賀橋立の民宿北前船

Pb260133 琵琶湖の竹生島を観光したぽん太とにゃん子は、一路車を北に走らせ、石川県は加賀橋立の民宿北前船に泊まりました。昨夜は京都府に泊まったのに、なんで今日は石川県なのか……。にゃん子の旅行計画は恐ろしいです。まさか天橋立(あまのはしだて)と間違えたんじゃないだろうな……。
 こちらが民宿北前船の公式サイトです。なんでも、築150年になるという、北前船の船主の屋敷をそのまま利用した民宿なんだそうです。き……北前船って何だっけ。
Pb260136 天井は高く、立派な太い梁が張られています。
 北前船(きたまえぶね)というのは、江戸時代から明治時代にかけて物流を担った船で、春に大阪を出航し、瀬戸内海を経て関門海峡を抜け、日本海側を北上します。初期は北陸・東北で折り返しましたが、後には北海道まで行くようになったそうです。再び逆コースをたどり、秋に大阪に戻りました。途中、東北の米を初めとし、さまざまな物資を輸送することによって、莫大な利益があがりましたが、ひとつ間違って遭難すると、大勢の人の命が失われ、大きな経済的打撃も受けるという面もありました。明治になって電信・電話が発達して価格の地域差が小さくなり、また鉄道網が整備されるに連れて、北前船はその役目を終えました。北前船に関しては、Wikipediaや、石川新情報書府のサイトが詳しいです。
Pb260140 部屋の造りもこのように立派です。
 橋立にはこの北前船の船主が大勢住んでおり、この民宿のような(あるいはそれ以上の)豪邸がたくさんありました。しかし明治5年に橋立は大火に見舞われ、歴史ある建物の多くが焼けてしまいました。しかしこの時期は、北前船の最盛期に当たっていたため、以前にも増して豪華な建物が建てられました。しかし明治末期になって北前船が衰退してくると、住人が次々と村を離れるようになり、空き家となった邸宅は荒れ果てて「幽霊屋敷」のようになりました。
Pb260129 二階の部屋を見せていただきました。細かいところまで美しく作り込まれています。
  昭和50年代の高度成長期になると、館の立て替えや廃屋化が進むとともに、歴史的な景観の保存の重要性が認識されるようになりました。昭和57年(1982年)に酒谷長兵衛家を加賀市が買い取って「北前船の里資料館」として公開したのを皮切りに保存と整備が進み、平成17年(2005年)には国の重要伝統的建造物群保存地に指定されました。このあたりの橋立の歴史に関しては、こちらの加賀市加賀橋立伝統的建造物群保存地区保存計画が詳しいです。
Pb260131 こちらは物置として使われている部屋ですが、をゝ、天井がカーブしています。偶然にも、数日前に泊まった長浜の宿「紗蔵」と同じ意匠です。
Pb260141 建物の外観です。真新しい杉板がとてもきれいです。補助金を使って改装したばかりだそうです。
Pb250238 こちらが夕食。この季節の北陸ということで、贅沢してカニ料理をお願いしました。橋立港で取れたズワイガニで、「加能ガニ」と呼ばれるものだそうですが、越前ガニのように名が知れていないので少し安く買えてお得だそうです。味は越前ガニに引けを取らずおいしかったです。
 ズワイガニの雌は越前では「セイコ」と呼びますが、ここでは「コウバコ」と言うそうです。小さな甲羅がまるで香箱(香合)みたいなので、そう呼ばれるそうです。ちなみにネコが腕を組んで座る姿も香箱と呼ばれます。かわいいですね。
Pb260248 こちらは朝食です。民宿のシンプルな朝ご飯です。
 宿のお母さんは、とても話し好きで、橋立にまつわるいろいろな話しをしてくれました。とても面白かったです。
Pb260146 翌日、橋立の街並をちょこっと散策。写真は福井別院橋立支部というお寺です。杉ですっかり覆われているのは、デザインなのか、雪がおおいせいなのか、ぽん太にはわかりません。
Pb260151 上で書いたように、家主が居なくなって幽霊屋敷のようになっている家です。
Pb260153 気持ちのよい小径です。右側の塀に囲まれた広大な屋敷も、住む人はいません。

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