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2010/04/21

【オペラ】初日でちょっと硬かったのかしら・新国立劇場『愛の妙薬』

 今回の新国立オペラは、ドニゼッティの『愛の妙薬』。初めてみる演目です。ドニゼッティというのも、先日バレエで「ドニゼッティ・パ・ド・ドゥ」を観たくらいのもの。 Wikipediaを見てみると、1797年生まれ、1848年死去、ロッシーニとともに19世紀前半のイタリアを代表するオペラ作曲家だそうです。『愛の妙薬』の初演は1832年。当然のことながら、ワグナーの『トリスタンとイゾルデ』は踏まえてないわけですな。ちなみにこちらが新国立劇場公式サイト、そしてこちらが『愛の妙薬』特設サイトです。
 イタリア・オペラということで、男性歌手のとろけるような美声を楽しみにしていたのですが、ネモリーノ役のジョセフ・カレヤの最初のアリアは、声量はありましたがちょっと硬かったです。声にのびというか、つやがなく、イタリア・オペラ独特の声が裏返るようなナキが入りません。公演初日ということで、少し緊張していたのでしょうか。それともちょっと間抜けな若い農夫という役だったので、抑えて歌ったのでしょうか。あるいはぽん太自身がちょっと風邪気味で体調不良だったので、感性が鈍っていたのかもしれません。第一幕は、全体に「のってない」感じでしたが、第二幕になってからは、掛け合いのテンポも出て来て、とても面白かったです。シシリアーナ風のアリア「人知れぬ涙」は心にしみました。アディーナ役のタチアナ・リスニックは、透明できれいな声なのですが、恋の手練手管に長けたアダっぽさがなく、どちらかというと気の強いお嬢様風でした。ジョセフ・カレヤの実の奥さんだそうです。与那城敬はなかなかの美男子で、声もイタリア勢にひけを取らず、色男の軍曹ベルコーレを颯爽と演じておりました。ブルーノ・デ・シモーネのインチキ医者ドゥルカマーラがいかにも滑稽でいかがわしく、隙っ歯から息をもらしながらの歌も上手で、いい仕事しておりました。愛の妙薬と偽って安ワインを高額で売り付けておいて、実際にネモリーノがモテ始めたら、ひょっとしてオレにはすごい力があるのではないかと勘違いし始めるあたりが、医者をうまく描いております。
 演出と美術は、鮮やかな色彩を使ったポップなものでしたが、ちょっと「指輪」と重なるところがあって、損してたかも。オペラの筋は、もうちょっとひねりや毒や隠し味があるといいのですが、単調に感じました。ドニゼッティの音楽もきれいで流麗だけどやはり単調。「国立」の劇場で改まって聴くのではなく、小さな劇場でくつろいで観たらもっと楽しいかも、と思いました。


「愛の妙薬」
[New Production]
ガエターノ・ドニゼッティ/全2幕
【イタリア語上演/字幕付】
2010年4月18日・新国立劇場オペラ劇場

【指 揮】パオロ・オルミ
【演 出】チェーザレ・リエヴィ
【美 術】ルイジ・ペーレゴ
【衣 裳】マリーナ・ルクサルド

【企 画】若杉 弘
【芸術監督代行】尾高忠明
【主 催】新国立劇場

【アディーナ】タチアナ・リスニック
【ネモリーノ】ジョセフ・カレヤ
【ベルコーレ】与那城 敬
【ドゥルカマーラ】ブルーノ・デ・シモーネ
【ジャンネッタ】九嶋香奈枝

【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

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