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2010/07/14

【バレエ】この身体美があればジャンプも回転もいらないです。ルジマトフ「バレエの神髄」

 ルジマトフの濃い〜踊りを見に行ってきましたhappy01。公式サイトはこちら
 おりしも中央アジアのキルギスでは、キルギス系住民とウズベク系住民の血で血を洗うような民族抗争が続いていますが、ルジマトフはウズベキスタンのタシケント出身ですね。いわゆるウズベク民族ではないように思いますが……。
 吉田都と岩田守弘をフィーチャリングして「バレエの神髄」と銘打ってますが、ようするにキエフ・バレエ団を伴ってのルジマトフ・ガラ。「眠りの森の美女」のドムラチョワは初めて見ましたが、小柄でとても愛くるしかったです。次いで岩田守弘の「侍」。"魂"がこもってました。外人が踊っても似合いそうもない、日本人岩田ならではのバレエでした。振付けのラブロフスキーって、この前の「ロミオとジュリエット」を振り付けたひと?なんか時代が合わないような……。調べてみると名前が違うようです。「ロミジュリ」はレオニード・ラヴロフスキー、今回のはミハイル・ラブロフスキーですね。で、ミハイルさんは、レオニードさんの息子さんのようです。斬られて、だいじょぶかなと思わせておいて、最後に突然絶命するあたり、「ロミジュリ」のマキューシオを思わせます。「海賊」のアリを踊ったヴィクトル・イシュクもぽん太は初めて。細身の男性で、ルジマトフのような肉体美とねっとり感はありませんが、テクニックはすばらしかったです。特に回転の連続では、まるでアイススケートみたいに、回転の途中で軸足を少し曲げて沈み込むような動きをしてましたが、ぽん太は初めて見ました。
 さて、いよいよルジマトフの登場。「阿修羅」は昨年7月にも見ました。その時は「日本風」な振付けに少し違和感を感じたのですが、今回は非常に面白く見ることができました。いわゆる阿修羅「像」の少年らしさはありませんが、お腹から腰にかけてのラインなど正に仏像のようで、闇のなかにライトで浮かび上がった姿は美しく優雅で、かつ神々しかったです。「ディアナとアクティオン」は、ドムラチョワと岩田守弘のコンビですが、「眠り」でとても小さく感じたドムラチョワに比べても岩田守弘がさらに小さいのは、仕方ないけどちと残念。でも高いジャンプや豪快な回転技は見事でした。吉田都の「ライモンダ」は、パートナーが急に変わってやりずらそうなところもありましがた、いつもながら軽くて柔らかく、同じ振り付けで踊っている周りのコール・ド・バレエに比べても、ひときわ優雅でした。いたずらっぽいキュートな表情もグッド。ただ、先日の「ロミジュリ」の熱演を観た後では、ちと物足りない感じがするのは、贅沢というものでしょうか。代役のシドルスキー、手足もすらりと長くて、ジャンプも大きく優雅で、ぜんぜん悪くないです。
 昨年の来日では一部しかやらなかった「シェヘラザード」が全幕観れるのが、今回の目玉。いや〜よかったです。ルジマトフには、こういう東洋系の演目がホントによく合います。フィリピエワも、ルジマトフに勝るとも劣らない妖艶さでした。全体のストーリーは大したことないというか、よくわからないところもありましたが、アラブ的な舞台美術、フォーキンの振り付け、リムスキー=コルサコフの音楽、キエフ・バレエの踊り、どれをとってもすばらしかったです。以前にマリインスキー・オペラの「イーゴリ公」のなかで観た、有名な「だったん人の踊り」を思わせると雰囲気ありました。たしかあれもフォーキンの振り付けでしたね。


「バレエの神髄」
2010年7月11日 文京シビックホール

「眠りの森の美女」よりローズ・アダージョ    
音楽:P.チャイコフスキー 振付:M.プティパ
 ナタリヤ・ドムラチョワ
 セルゲイ・シドルスキー/イーゴリ・ブリチョフ/オレクシィ・コワレンコ/チムール・アスケーロフ

「侍」 
音楽:鼓童 振付:M.ラブロフスキー
 岩田守弘

「海賊」よりパ・ド・トロワ 
音楽:R.ドリゴ 振付:M.プティパ/V.チャブキアーニ
 エレーナ・フィリピエワ
 セルゲイ・シドルスキー
 ヴィクトル・イシュク

「阿修羅」 
音楽:藤舎名生 振付:岩田守弘
 ファルフ・ルジマトフ

「ディアナとアクティオン」(「エスメラルダ」より)
音楽:C.プーニ 振付:A.ワガノワ
 ナタリヤ・ドムラチョワ
 岩田守弘

「ライモンダ」よりグラン・パ・ド・ドゥ
音楽:A.グラズノフ 振付:M.プティパ
 吉田都
 セルゲイ・シドルスキー
 キエフ・バレエ

「シェヘラザード」 
音楽:N.リムスキー=コルサコフ 振付:M.フォーキン  
 エレーナ・フィリピエワ
 ファルフ・ルジマトフ
 オレグ・トカリ/ルスラン・ベンツィアノフ/ヴォロディミール・チュプリン
 キエフ・バレエ

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コメント

うふっさん、コメントありがとうございます。
返事が遅くなりもうしわけありません。
ぽん太の趣味は広く浅くで、あんまり節操がありません。
全般的には「肉体派」が好きで、動きがなくて台詞ばかりの演劇とかはだめです。
ボリショイ・マリインスキーは、Bプロを観てきました。長かったですけど、あっという間でした。そのうち感想をアップする予定です。
こんなブログでよろしければ、今後もどうぞお立ち寄り下さい。

投稿: ぽん太 | 2010/10/30 18:28

初めまして。ブルメイステルを調べていて、偶然ブログを拝見いたしました。バレエ、歌舞伎、登山、温泉等々、人生を楽しんでいらっしゃいますね。私は、バレエ、歌舞伎が大好きなのですが、バレエ好きの方は「えっ、歌舞伎?」と言いますし、歌舞伎好きの方は「バレエ?」とおっしゃる方が多いんですよね。ぽん太さんのように、「いいものは、ジャンルを問わずいいんだ」という方が、以外に少ないので、思わずうれしくなってメールさせていただきました。これからも楽しく拝見させていただきます。ところで、今回の「ボリショイ・マリンスキー合同公演」ご覧になりましたか?

投稿: うふっ | 2010/10/28 22:51

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