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2010/10/27

【歌舞伎】荒事の團十郎の滑稽な道玄 2010年10月新橋演舞場昼の部

 松竹公式サイトの今月の歌舞伎の情報はこちらです。
 最初はぽん太の苦手とする真山青果ですが、やっぱりダメでした。ちまたでは「台詞劇」などといわれて評価されているようですが、身体を使った「演技」で表現するのでなければ、わざわざ舞台で役者が演じる必要がないのでは。ラジオドラマならいいと思いますが。
 例えば小周防が、秘密を言えば愛する畠山重保が救われると聞き、それなら打ち明けようかと迷い出すシーン。それに気付いた畠山重保は、最初はが口を割らないよう小周防に伝えようとし、ある時点で小周防を斬り捨てる決意をするのでしょうが、立ち上がって頼家やそのほかの人たちの面前で心情を述べ、そのあとでおもむろに小周防を斬るのでは、アクションになりません。心情の変化を演技で表現するとか、あるいはいきなりばっさり斬って観客があっけにとられたところで理由を述べるとかではないでしょうか。
 ということで、皆さんそれぞれ熱演でしたが、細かい感想はなし。

 次いで三津五郎と巳之助の「連獅子」。素人目にも三津五郎の踊りのうまさに目が行ってしまいます。毛振りも息があっていましたが、最後にターボがかかったところで、巳之助がただぐるぐる回すだけになってました。

 ということで、「加賀鳶」が一番楽しめました。
 以前のブログで書いた加賀鳶の服装、今回はじっくりと見てみました。まず以前のブログを引用すると、

 さて、鳶の頭の服装は、大きく染め出された雲に稲妻が交差するという派手な長半纏(ながばんてん)に、背中に斧を交差させた紋を白抜きで染めたネズミ色の革羽織を着て、ネズミ色の股引に白紐の脚絆を、青縞の足袋を履いていたそうです。手には手鍵という小型の鳶口を持っていたそうですが、これは実践用というよりは指揮用だったようです。
 また、平鳶は、そろいの半纏に青縞股引、白紐の脚絆、青縞の足袋、茶色の革羽織を着ていたといいますから、鳶頭とほぼ同じ服装でしょうか?股引がネズミ色じゃなくて青縞なのは、ホントか誤植か?髪型は半締という海老の腰のような形で刷毛先を散らしていたといいますが、これもよくわかりません。鳶口の長さは五尺(1.5m)と鳶頭よりも長いようでした。
 まず鳶頭ですが、雲に稲妻の長半纏はその通り。また斧を交差させた門を白抜きで染めた羽織を着てましたが、色は黒だったような。また革ではなくて布製でした。舞台衣装として布で作ってあるけど、革を表しているのかもしれませんが。ネズミ色の股引に白い脚絆はその通りでしたが、足袋は黒だったように思うのですが、ひょっとしたら青縞(濃い藍色)だったのかも。鳶口の長さは短かったです。平鳶は、同じく雲に稲妻の長半纏ですが、股引はネズミ色。白い脚絆に白い足袋。羽織は茶色の布製ですが、先ほどと同じように革を表しているのかも。鳶口は長かったです。マゲはマサカリのように先端が縦に細長くなっておりました。引用の「海老の腰のような形」というのは、よくわかりませんね。別に先端は散らしてなかったようです。次に見たとき、さらに目を凝らして見てみます。
 木戸前は、團十郎の梅吉、仁左衛門の松蔵で、ともに威勢が良くてイナセでかっこ良かったです〜。
 道玄に変わってからの團十郎は、しゃべり方が『笑ゥせぇるすまん』の喪黒福造みたいでおかしかったです。團十郎は荒事の迫力はすごいけど、ちょっと不器用なところもあると思うのですが、「真面目に」こっけいな演技をしているのが、好感が持てました。福助のお兼と互角に立ち向かうというか、こい〜演技の福助といいコンビだったのには驚きました。以前に観た菊五郎の道玄は、世話物っぽく自然に演じながら面白いという感じでしたが、團十郎のはデフォルメされたおかしさでした。右之助の女房おせつがきっちりした演技で芝居をしめていました。
 ところで道玄が伊勢屋与兵衛を強請るところで引き合いに出すお半長右衛門の心中話、ぽん太は知りませんでしたが、ぐぐってみるとはは〜ん、妻も仕事も持ついいおじさんが、いたいけな少女とのっぴきならない関係になるという意味で、引き合いに出されるようですね。例えばこちらの京都新聞のページをどうぞ。
 「加賀鳶」の道玄、海老蔵で見てみたいです。きっとおもしろいぞ。
 

新橋演舞場
錦秋十月大歌舞伎
平成22年10月 昼の部

一、頼朝の死(よりとものし)
             源頼家  梅 玉
          尼御台所政子  魁 春
            畠山重保  錦之助
             小周防  孝太郎
            別当定海  男女蔵
         別当慈円坊祐玄  亀 鶴
              音羽  歌 江
            藤沢清親  市 蔵
            榛谷重朝  門之助
            中野五郎  右之助
          小笠原弥太郎  秀 調
            大江広元  左團次


  七世坂東三津五郎 五 十 回忌
  八世坂東三津五郎 三十七回忌追善狂言
  九世坂東三津五郎 十 三 回忌
二、連獅子(れんじし)
    狂言師右近後に親獅子の精  三津五郎
    狂言師左近後に仔獅子の精  巳之助
             僧遍念  門之助
             僧蓮念  秀 調

三、盲長屋梅加賀鳶
  加賀鳶(かがとび)

  本郷木戸前勢揃いより
  赤門捕物まで
      天神町梅吉/竹垣道玄  團十郎
           女按摩お兼  福 助
          春木町巳之助  三津五郎
             魁勇次  錦之助
           虎屋竹五郎  進之介
            磐石石松  男女蔵
          昼ッ子尾之吉  巳之助
              お朝  宗之助
           御守殿門次  薪 車
           数珠玉房吉  亀 鶴
          金助町兼五郎  市 蔵
            妻恋音吉  門之助
         道玄女房おせつ  右之助
            天狗杉松  秀 調
          伊勢屋与兵衛  家 橘
          御神輿弥太郎  友右衛門
            雷五郎次  左團次
           日蔭町松蔵  仁左衛門

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