« 【バレエ】小林十市を観れて幸せ・ベジャールの『M』東京バレエ団 | トップページ | 【精神医療】教職員の休職、校長がなんと1年半後までの診断書を要求 »

2010/12/26

【クラシック】現代風ドラマチックなエッティンガー・東京フィルの『第九』

 恒例の年末の『第九』。今年は東京フィルにしてみました。エッティンガーも新国立の『東京リング』で聞いたし、森麻季もジャパン・アーツのオペラで何度か聞いているので、なんとなくなじみのメンバーのような気がします。あいにく年末の疲れで風邪気味で体調がすぐれず、ベスト・コンディションで楽しめなかったのが残念でした。
 最初はモーツァルトのK.165のモテットです。モーツァルト17歳の時の作曲で、早熟さを伺わせる若々しくも明るく軽やかな曲でした。『第九』でもソロを歌う森麻季は、美人でスタイルもいいけれど、やはり声量がないのが気になります。身体が細身なので、声が共鳴する部分が少ないでしょうか。それともホールの音響が悪いのか。この曲は当時有名だったカストラートのために書かれものだそうで、技巧的なパッセージがちりばめられておりますが、そういった技の部分はとても上手で美しかったです。小さめのホールで聞いたら、きっとすばらしいだろうと思うのですが……。
 続いて『第九』。東京リングのときは聴き込んでいる曲じゃなかったので、エッティンガーの特徴はわからなかったのですが、『第九』は聞き慣れているので、多少理解できました。
 第一楽章の冒頭は、非常にゆっくりしたテンポで始まりました。その分、第一主題の反復の後半でスピードアップしてました。第四楽章の歓喜の歌の主題が低弦で現れるところも、十分に間を取ってからゆっくり演奏。ためるところはため、速いところはきびきびと速く、緩急の差が大きいダイナミックな演奏でした。かといって感情に流された重々しい演奏ではなく、ドライでクリアな印象でした。細部の表現にはあまりこだわらず、ビートやリズムをはぎれよく強調し、ときに耳新しいリズムを取り出してくれました。全体として「現代風ドラマチック」という感じでしたが、構成美や様式感には欠けたような気がします。面白い髪型と服装のエッティンガーも大奮闘で、途中で指揮棒を落とし、ヴィオラ(?)のお姉さんが拾ってあげてました。
 で、客観的にはそんなところで、問題はそれが感動を生み出したかどうかなのですが、最初に述べたように体調が悪かったので、感性が麻痺しててよくわからなかったのが残念です。


東京フィルハーモニー交響楽団
『第九』特別演奏会
2010年12月23日 Bunkamura オーチャードホール

指揮 : ダン・エッティンガー
ソプラノ : 森 麻季
アルト : 谷口 睦美
テノール : シー・イージェ
バリトン : 堀内 康雄
合唱 : 東京オペラシンガーズ
管弦楽 : 東京フィルハーモニー交響楽団

モーツァルト / モテット「踊れ、喜べ、汝幸いなる魂よ」 K.165
(ソプラノ : 森 麻季)
ベートーヴェン / 交響曲第9番 ニ短調 作品125「合唱付」

|

« 【バレエ】小林十市を観れて幸せ・ベジャールの『M』東京バレエ団 | トップページ | 【精神医療】教職員の休職、校長がなんと1年半後までの診断書を要求 »

芸能・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74997/50380736

この記事へのトラックバック一覧です: 【クラシック】現代風ドラマチックなエッティンガー・東京フィルの『第九』:

« 【バレエ】小林十市を観れて幸せ・ベジャールの『M』東京バレエ団 | トップページ | 【精神医療】教職員の休職、校長がなんと1年半後までの診断書を要求 »