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2011/02/01

【バレエ】意外と地味 マラーホフの「シンデレラ」ベルリン国立バレエ団

 今年のバレエ初めは、マラーホフ率いるベルリン国立バレエでした。まずは「シンデレラ」。マラーホフの振付けで、ポリーナちゃんが踊るということで、ワクワクしながら観に行ったのですが、意外と地味でした。昨年のパリ・オペラ座のヌレエフ版「シンデレラ」の華やかな舞台が目に焼き付いているせいか、通好みなのかもしれませんが、ちょっと物足りなかったです。ゲルマン人とラテン人の違いでしょうか。公式サイトはこちらです。
 物語としては、新人ダンサーが主役をつかむというシンデレラ・ストーリー。舞踏会の場面は、練習場で思わず寝てしまった新人ダンサーが見た「夢」という設定です。「新人ダンサーは、誰の力も借りず、自分の力で主役を勝ち取ったのだ」とどこかの解説に書いてありましたが、やはりシンデレラが舞踏会あるいは「夢」を通して何らかの成長をするということでないと、プロットとして破綻しているような気がします。「3つのオレンジへの恋」の音楽は使われてなかったのですが、その導入みたいな部分の曲はあって、シンデレラがみんなにオレンジを配っておりましたが、ストーリーの中での意味がわかりませんでした。
 セットも、練習場は四角い部屋の天井に複数のペンダント・ライトが下がっているだけで、夢の舞踏会のシーンも数段の階段と手すり、地味なクリスマスイルミネーションのような単色のライトの装飾があるだけです。シックで洗練されているとも言えますが、これもまた地味。
 マラーホフの振付けも、ゆっくりとした踊りが多く、舞台を大きく使うような動きが少なかったです。確かにゆっくりとした動作のなかで、身体のラインや動きの美しさを見せてくれましたが。身体の美しさを見せるといっても、ベジャール・バレエ団のようなエロティシズムはなくて、まるで彫刻を見ているような印象でした。群舞の振付けもちょっと地味でした。シンデレラのお姉さん役にあたる二人のバレリーナのコミカルな演技も、一生懸命やってるけど何か笑えなかったです。
 それでもポリーナちゃん、まるで10頭身のようなすばらしいスタイル、踊りの正確さ、美しさ、あいかわらずすばらしかったです。ゲスト・ダンサー(王子)はマラーホフじゃなかったのは残念ですが、ミハイル・カニスキンも気品があり、身体の線が造形的で美しかったです。
 指揮者のヴェロ・ペーンはぽん太は初めてだと思いますが、東京シティ・フィルとの演奏もよかったです。
 チケットはS席でしたが、1階の後ろから3番目くらい。S席ひろっ!
 マラーホフが客席で舞台を見てましたが、「いかん、地味すぎた」と思ったかどうか。もうちょっと小さいホールで観たらもっと感動したかもしれません。とはいえ、媚をうらない格調高い舞台で、ポリーニちゃんも見れたのでよかったです。


ベルリン国立バレエ団
「シンデレラ」全2幕
2011年1月16日 東京文化会館

振付・演出:ウラジーミル・マラーホフ
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
装置・衣裳:ヨルディ・ロイク

シンデレラ:ポリーナ・セミオノワ
ゲスト・ダンサー/王子:ミハイル・カニスキン
甘いモノ好きのバレリーナ:ライナー・クレンシュテッター
アル中のバレリーナ:フェデリコ・スパリッタ
元プリマ/仙女:ベアトリス・クノップ
芸術監督:バーバラ・シュローダー
バレエ・マスター:トマス・カールボルグ
衣裳デザイナー:エルフィ・グンプレヒト
そのアシスタント:マルツェナ・ソバンスカ
春の妖精:マリア・ジャンボナ
お付きの騎士:アレクサンドル・コルン
夏の妖精:エリサ・カリッロ・カブレラ
お付きの騎士:アルシャク・ガルミヤン
秋の妖精:ステファニー・グリーンワルド
お付きの騎士:ウラジスラフ・マリノフ
冬の妖精:セブネム・ギュルゼッカー
お付きの騎士:アルトゥール・リル

舞踏会の人々:
ヤーナ・バローヴァ、マリア・ボムポウリ、アニッサ・ブリュレ、ソラヤ・ブルノ、エロディー・エステーヴ、ヴェロニカ・フロディマ、針山愛美、ヨアンナ・ヤブロンスカ、エリナー・ヤゴドニク、アナスタシア・クルコワ、ワレリア・マナコワ、ニコレッタ・マンニ、ナターリア・ミュノス、クリスティアーネ・ペガド、巣山 葵、ヴェレーナ・サーム、クセニア・ウィースト
マルチン・アロヨス、ゲヴォルク・アソヤン、タラス・ビレンコ、ミハエル・ファトゥラ、クリスティアン・クレール、マリアン・ラザール、エイメリック・モッセルマンズ、アレクセイ・オルレンコ、ハビエ・ペーニャ・バスケス、アレクサンドル・シュパク、デイヴィッド・シミック、ウリアン・タポル、メフメト・ユマク

指揮:ヴェロ・ペーン
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

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