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2011/08/21

【歌舞伎】父の真似を超えつつある勘太郎・2011年8月新橋演舞場第三部

 夏の歌舞伎座は恒例の三部制。まずは第三部から。
 『宿の月』は、扇雀・橋之助によるユーモラスな舞踊劇。楽しくてよかったですが、初演が昭和30年(1955年)ということで、描かれている夫婦関係が、子煩悩で威厳のない夫やお金に執着する妻など、いかにも昭和小市民的なところが、ぽん太にはいまいち不満。
 『怪談乳房榎』は、2年前に勘三郎で見た演目ですが、こんかいは勘太郎が挑戦!物まねではないかと思うほど口調が勘三郎そっくりですが、「頑張って演じている」感じになってしまって、勘三郎の間というか、力の抜き具合の極意までつかんでいないのは、ここのところの勘太郎と同じ。でも、ところどころ「いいな」と思う部分もありました。たとえばうわばみ三次が最初に(?)切る見得は、イナセさと色気があり、ぞくっときました。また菱川重信の花道の出も、武士出身で江戸随一の絵師らしい落ち着きと風格があり、大きく見えました。早変わりの手際も鮮やかで、盛んに観客を湧かしておりました。
 七之助がお関。菱川重信の奥方を、格式をもって演じておりましたが、磯貝浪江に横恋慕されて、夫の留守中に手込めにされてしまうわけですから、格式の裏に漂う色気があってもよかったかも。三幕目の法要の場面では、お関はすでに浪江と関係を持っているのだと思うが、そういう雰囲気は見られませんでした。もっともこれは脚本の問題なのかもしれませんが。
 その磯貝浪江役の獅童も、悪役ではありますが色気に欠けます。メイクや表情が眼光鋭すぎるだけでなく、声がだみ声の一本調子でることも艶っぽさがない原因かも。また後半が巨悪というより、なんだかチンピラ風で重みがなくなってしまいました。
 大詰めの本水の立ち回りは、夏らしく涼しくかつ楽しかったです。新宿東口の高層ビル街の十二社に滝があった話しは、以前の記事でみちくさしました。

新橋演舞場
八月花形歌舞伎
平成23年8月6日(土)~27日(土)

第三部

一、宿の月(やどのつき)
                   おつる  扇 雀
                   亀太郎  橋之助

二、怪談乳房榎(かいだんちぶさのえのき)
    中村勘太郎四役早替りにて相勤め申し候

うわばみ三次/下男正助/菱川重信/三遊亭円朝  勘太郎
                    お関  七之助
                  住職雲海  市 蔵
                  磯貝浪江  獅 童

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