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2011/11/21

【歌舞伎】菊之助の「京鹿子娘道成寺」は眠くならんかったぞ・2011年11月新橋演舞場夜の部

 11月はいろいろと芸術鑑賞が目白押しなので、新橋演舞場は夜の部のみです。
 こんかいは何と言っても菊之助の「京鹿子娘道成寺」がすばらしかったです。といってもぽん太は、踊りの良し悪しはよくわからず、途中で寝てしまうことも多いのですが、そのぽん太が菊之助から目を離すことがでなかったのです。人間国宝の田之助が「聞いたか坊主」をやるという豪華な配役でしたが、それだけの価値がある菊之助の踊りでした。最初の乱拍子は格調が感じられましたし、手踊りなどはホントに色っぽかったです。また鞨鼓や鈴太鼓はリズミカルで勢いがありました。見た目の美しさに加えて、芸や表現の美しさがあり、脂が乗り切っているという感じでした。
 「道成寺」の前に松緑の「外郎売」。まことに弁舌はぎれよく、こういう古風な芝居はよく似合います。
 ところで、いまさらですが、小田原名物の外郎ってなんだ?ぽん太は聞いたことがないぞ。ういろうといえば名古屋の名物ではないのか。
 Wikipediaのういろう(薬品)ういろう(菓子)の項を見たらよくわかりました。「外郎売」の「ういろう」は、名古屋のお菓子とは別物の薬で、透頂香(とうちんこう)とも呼ばれるそうです。中国から伝わり、室町時代に京都の外郎家が外郎の製造販売を行いましたが、分家が小田原で外郎の製造販売をするようになりました。江戸時代には幕府の保護も受けて、小田原名物として有名になったそうです。小田原に今に残る「株式会社ういろう」の公式サイトはこちら。ではなぜお菓子のういろうが「ういろう」と呼ばれるようになったかについては、色が似ていたからという説と、宗奇が薬のういろうを足利義満に献上した際に添えたお菓子に由来するという説があるようです。
 最後は菊五郎の「髪結新三」。顔見世だからかでしょうけれど、これだけ実力のある役者がそろっているのですから、面白くないはずがありません。
 菊五郎の新三ははまり役で、ホントにあくどいヤツですが色気があってかっこよく、でもどこか可愛らしく、とぼけた雰囲気があります。下剃勝奴は菊之助。昨年(2010年)の5月に同じコンビで松竹座で観ているのですが(その時の記事はこちら)、前回よりも「悪者の弟分」らしい風格がでてきたように思いました。三津五郎の家主が、しゃべりのリズムと間が上手で、嫌ったらしくならずに品よく演じられておりました。時蔵の忠七、左團次の弥太五郎源七も文句なし。
 それにしても黙阿弥の台本もよく出来てますね。いろいろとわからない表現もあるので、そのうち「自由研究」してみたいです。


新橋演舞場
吉例顔見世大歌舞伎
平成23年11月17日・夜の部

一、歌舞伎十八番の内 外郎売(ういろううり)
        外郎売実は曽我五郎    松 緑
            小林朝比奈    権十郎
             茶道珍斎    亀三郎
            近江小藤太    亀 寿
             曽我十郎    松 也
             大磯の虎    梅 枝
             八幡三郎    萬太郎
            化粧坂少将  尾上右 近
             梶原景時    亀 蔵
            小林妹舞鶴    萬次郎
             工藤祐経    三津五郎

二、京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)
  道行より鐘入りまで
            白拍子花子    菊之助
              妙念坊    松 也
              喜観坊  尾上右 近
              雲念坊    男 寅
              阿観坊    小 吉
              仙念坊    團 蔵
              謹請坊    田之助

  梅雨小袖昔八丈
三、髪結新三(かみゆいしんざ)
             髪結新三    菊五郎
             手代忠七    時 蔵
             下剃勝奴    菊之助
           白子屋娘お熊    梅 枝
          家主女房おかく    亀 蔵
           加賀屋藤兵衛    権十郎
             車力善八    秀 調
          白子屋後家お常    萬次郎
            家主長兵衛    三津五郎
           弥太五郎源七    左團次

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