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2011/11/26

【バレエ】何とギエムの歌が聴けます「エオンナガタ」

 五反田のゆうぽうとでギエムの『エオンナガタ』を観てきました。公式サイトはこちら
 この前ギエムの公演を観たのは確か10月だったけど、それ以降ずっと日本にいたの?調べてみると、Hope Japanで東北も含めて地方を回っていたようです。あゝありがたや、ありがたや、ギエム大明神様!
 「エオンナガタ」というのは変なタイトルですが、なんでもルイ15世〜16世の時代に、エオンの騎士(Chevalier d'Eon, 1728年〜1810年)という男性だか女性だかよくわからないひとがいたそうで、これと歌舞伎の「女方」を掛けているのだそうな。シュヴァリエ・デオンという人物の存在は、ぽん太は初めて知りました。
 出演はご存知シルヴィ・ギエム。「ダイハツ、ミライース!」にちょっと似た風貌のラッセル・マリファントは、2007年の「シルヴィ・ギエム・オンステージ」で、彼自身の振付けの「Push」という作品をギエムと踊ったのを観たことがあります。二人が体重をあずけあいながら踊る面白い振付けでした。ロベール・ルパージュはぽん太はまったく初めてですが、演出をはじめ演劇のさまざまな分野で活躍するマルチ人間のようで、メトロポリタン歌劇場の演出も手がけているようです。カナダのケベック出身だそうで、同じケベックのシルク・ドゥ・ソレイユの演出などもしているそうです。ルパージュ自身が舞台に立つ(そして踊る)のを観れるのはとても貴重だそうです。

 さて今回の舞台、ストーリー性のあるコンテンポラリー・ダンスみたいなものを想像していたのですが、思ったより具象的・演劇的な作品でした。セットや衣装もしっかりあり、短めの場面をつなげていくことで、シュヴァリエ・エオンの生涯を描き出すというものでした。その一つひとつの場面が、武道の演武だったり、コンテンポラリー・ダンスだったり、歌だったり、コメディだったりと、まるでボードヴィル・ショーを見るような楽しさもありました。
 「女方」ということで、武道や着物、文楽人形の頭などジャポズニズムの要素が取り入れられております。とはいえ今回の来日のために作られたものではなく、2009年2月にロンドンで初演され、パリでも大好評を得たそうです。3人のワークショップのなかで作品が練り上げられていったそうで、そのプロセスはDVDの「シルヴィ・ギエム オン・ジ・エッジ」に収録されているそうです。
 冒頭でいきなりルパージュが剣の演武のような動き。次いでギエムが長い台詞でエオンの生涯を説明します。テーブルの上を滑る動きを取り入れたダンスや、鏡を使った演出など、アイディアが豊富で、印象的な場面が多かったです。ギエムのギロチンの歌も可愛かったです。「NBS NEWS Vol.294」(201年8月)のインタビューで「かさおあ自分も彼女やラッセルと踊ることになるとは予想だにしていなかったよ」と言っていたルパージュは、ダンスでは一生懸命付いていってる感じでしたが、表情や動きに演劇人らしい独特の存在感がありました。
 むかし人間は4つの手と4つの足、2つの性器を持っていたけど、神様がそれを半分に切ったために男と女が生まれ、以後失われた半身を求めるようになった、という話しは、プラトンの『響宴』に出てくるアリストパネスの演説が元ですね(→Wikipedia「響宴」)。


「エオンナガタ」
2011年11月20日 ゆうぽうと

【出演】
シルヴィ・ギエム
ロベール・ルパージュ
ラッセル・マリファント

【スタッフ】
照明デザイン:マイケル・ハルズ
衣裳デザイン:アレキサンダー・マックイーン
サウンド・デザイン:ジャン=セバスティアン・コテ

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