【オペラ】特筆すべきとこなけれど秀作「ラ・ボエーム」新国立劇場
新国立劇場の「ラ・ボエーム」を観るのは初めてでした。こちらが本公演の公式サイトと特設サイトです。
ヴェロニカ・カンジェミは華奢な体格で、ミミの病弱でおどおどした感じに合ってました。高音がキンキンせずに暖かみがあり、優しく情感あふれる歌声でした。ロドルフォのパク・ジミンは、軽くて明るいテノールですが、もう少し声量があるとよかった気がします。ムゼッタを歌ったアレクサンドラ・ルブチャンスキーは、元ピアニストという異色な経歴を持つそうですが、美人で背も高く、娼婦っぽいアクのある女性を見事に演じ、かなり存在感がありました。コッリーネ役の妻屋秀和、「古い外套よ」では深い悲しみが伝わってきました。しんみりした歌だったので拍手は起こりませんでしたが、すばらしかったと思います。
美術も奇をてらわずオーソドックスによくできていて、2幕では建物のセットを動かして雑踏の雰囲気をうまく出してました。
をゝ、と驚くようなところはなかったのですが、優れた舞台だったと思います。最後はぽん太もちょっとウルウルしてしまいました。
ラ・ボエーム
ジャコモ・プッチーニ
2012年1月29日 新国立劇場オペラ劇場
【指揮】コンスタンティン・トリンクス
【演出】粟國 淳
【美術】パスクアーレ・グロッシ
【衣裳】アレッサンドロ・チャンマルーギ
【照明】笠原俊幸
【ミミ】ヴェロニカ・カンジェミ
【ロドルフォ】パク・ジミン
【マルチェッロ】アリス・アルギリス
【ムゼッタ】アレクサンドラ・ルブチャンスキー
【ショナール】萩原 潤
【コッリーネ】妻屋秀和
【べノア】鹿野由之
【アルチンドロ】晴 雅彦
【パルピニョール】糸賀修平
【合 唱】新国立劇場合唱団
【児童合唱】TOKYO FM少年合唱団
【管弦楽】東京交響楽団
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