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2012/08/09

【バレエ】バジルを尻にひきそうなロホのキトリ「ドン・キホーテ」世界バレエフェスティバル

 今年の世界バレフェスは「ドンキ」から。「ドンキ」といえばオシポワ/ワシーリエフ組を観たかったけれど、月曜日は無理なので、日曜日のロホ/マックレーを観に行ってきました。バジルは当初の予定のセルゲイ・ポルーニンからの変更ですが、これが良かったのか悪かったのかすら、ぽん太にはよくわかりません。公演の公式サイトはこちら
 恒例の小芝居もすんで広場のシーンとなり、キトリちゃんが登場してジャ〜〜ンプ!う〜ん、やっぱりこれはオシポワの超人的ジャンプにはかなわないな〜、などと思って観ていたのですが、だんだんろロホのキトリに魅了されてゆきました。ぽん太は、ロホの全幕物は「コッペリア」しか観たことがなく、そのときはとっても可愛らしい印象だったのですが、今回のキトリは、スペインらしい明るさと濃厚さがありました。フラメンコのようにねっとりとタメたり、要所ようしょをビシっと決める動きは、スペイン人のロホには生来身についているものなのでしょうか。迫力や風格もあり、キトリちゃんもバジルと結婚したら、子供を何人も生んで、でっぷり太って、父ちゃんを尻にひくんだろうな、と思いました。踊っているときの表情がとっても豊かで、笑ったり、真剣な表情になったり、ちょっとおどけてみたり、すましたりし、それが踊りにも現れてました。バランスがすばらしく、シェネも高速。グランフェッテはダブルの連続でした。
 バジルはスティーブン・マックレーは、英国ロイヤルの「ロミジュリ」で吉田都子の相手をしたのを観ました。バジルは全幕では初役だそうです。身体の線は細いけど、キレが良くてとても軽やかです。片手リフトがなかったのは、二人の体格からいって仕方ないか。将来が楽しみです。
 ドン・キホーテが高岸直樹、エスパーダが木村和夫と、男性幹部級ダンサー総出演。木村アニイ、ご苦労様でした。メルセデスの奈良春夏、動きにスペインらしいタメがなく、まるでどこかのマダムといった感じです。先ほど書いたようにタマラ・ロホが様々に表情を変えながら踊るのに対し、奈良春夏はいつも同じ笑顔で踊ってます。このあたりに表現力の違いが出て来るのでしょうか。ドリアードの女王の渡辺理恵、ちょっと緊張していた感じでしたが、エレガンスさが目に残りました。吉岡美佳が若いジプシーの娘。この踊り、ぽん太は嫌いです。実はぽん太は「ドンキ」全幕は東京バレエ団以外観たことないのですが、他の振り付けでもこの踊りがあるのでしょうか。なんか、楽しい「ドンキ」の物語のなかで、ひとり行っちゃった感じで鬼気迫る踊りを繰り広げ、なんかここだけ浮いてるし、見ていて怖いです。音楽もアニメ風に聴こえて違和感があります。高村順子のキューピッドはいつもながらのはまり役。ポール・コネリー指揮の東京フィルも、パンチとキレがあってよかったです。


第13回世界バレエフェスティバル 全幕特別プロ
「ドン・キホーテ」
2012年7月29日 東京文化会館

◆主な配役◆
キトリ/ドゥルシネア姫:タマラ・ロホ
バジル:スティーブン・マックレー
ドン・キホーテ:高岸直樹
サンチョ・パンサ:高橋竜太
ガマーシュ:松下裕次
メルセデス:奈良春夏
エスパーダ:木村和夫
ロレンツォ:永田雄大

【第1幕】
2人のキトリの友人:佐伯知香‐吉川留衣
闘牛士:長瀬直義、宮本祐宜、柄本弾、梅澤紘貴、森川茉央、安田峻介、杉山優一、松野乃知
若いジプシーの娘:吉岡美佳
ドリアードの女王:渡辺理恵
3人のドリアード:西村真由美、矢島まい、川島麻実子
4人のドリアード:森志織、村上美香、岸本夏未、阪井麻美
キューピッド:高村順子

【第2幕】
ヴァリエーション1:吉川留衣
ヴァリエーション2:佐伯知香

協力:チャイコフスキー記念東京バレエ学校

指揮:ポール・コネリー
演奏:東京フィルハーモニック交響楽団

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