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2012/09/16

【絵画】上野でフェルメールの競演!《真珠の首飾りの少女》&《真珠の耳飾りの少女》

20120913_1750 上野にフェルメールの絵が二枚来ておりますが、どちらも9月17日までなので、先日観に行ってきました。平日だというのに上野はすごい人出。東京美術館の方は入館50分待ちということなので、まず国立西洋美術館の「ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年」から始めました。公式サイトはこちらです。
 西洋美術館に来ていたのは《真珠の首飾りの少女》。日本初公開だそうです。画像ファイルはこちらです。1662年から65年のあいだに描かれたと推定されているそうです。ちなみにフェルメールは1632年に生まれ、1675年に43歳で亡くなっておりますから、30歳そこそこで描いたことになります。左側に例の窓があり、そこから入る光で人物が照らされるという、いつもの構図です。少女は、首にかけられた真珠のネックレスを手に取り、うっとりと憧れるような表情をしております。なんでも、左の壁にかかっている額のようなものが実は鏡で、鏡をみながらネックレスのリボンを結んでいるんだそうです。少女が着ている黄色い上着は、《手紙を書く女》、《婦人と召使》、《恋文》、《ギターを弾く女》などにも描かれているものですね。背景の壁は、フェルメールなら絵のひとつでも掛けてありそうなものですが、この絵では真っ白です。当初はネーデルランドの地図が描かれていたのを、あとで塗りつぶしたんだそうです。黒い布は暗い部分の濃淡がつぶれてしまってますが、描かれた当初はもっとグラデーションがはっきりしてたんでしょうか?イアリングや椅子の鋲がキラリと輝いているのはいつものとおり。テーブルの下の白い絵の具は、手前にテーブルの脚のシルエットがあるようですが、床に日があたっているのでしょうか?よくわかりません。画面全体が黄金色に輝く、とても幸福そうな絵でした。
 そのほか、ルーカス・クラーナハ(父)の《マルティン・ルターの肖像》や《ルクレティア》、ベラスケスの《3人の音楽家》、ボッティチェッリの素描などがありました。
20120913_1659 続いてリニューアルされた東京都美術館の「マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」。すごい人です。熱中症対策か、列の途中には給水所もあります。旗を持ったガイドさんに導かれた観光ツアーのような人たちもいます。フェルメールを観るツアーとかがあるんでしょうか。朝日新聞やフジテレビが主催なので宣伝がうまいのか、それとも魅惑的な少女の表情に魅了される人が多いのか。50分並んで入場し、さらに絵を最前列で(立ち止まらずに歩きながら)見る列に30分ならんで、ようやく《真珠の耳飾りの少女》にご対面です。
 《真珠の耳飾りの少女》は、1665年から1666年に描かれた作品。フェルメールが33歳から34歳頃の作品ですね。画像ファイルはこちら。ウルトラマリンブルーのターバンの大きなマッスがまず目を引きます。《真珠の首飾りの少女》などのような空間の広がりはありませんが、一見無造作に置かれたホワイトで見事に表現された真珠の耳飾り、本来なら影になっているはずなのに光が当たっているターバンの垂れ下がった部分、眼球や唇に置かれたハイライトなど、光の魔術師と呼ばれたフェルメールならではの表現が見られます。そしてなんといっても、何かを訴えかけているような少女の表情。たくさんの人がこの絵を目当てに列を作る理由もわかるというものです。
 でも、待てよ。この少女の表情、他のフェルメールの絵に比べ、やけに現代的で生き生きとしすぎている気がします。こちらのWikipediaにも書いてあるように、この絵が1881年に競売で落札された時の価格は約1万円で、非常に傷んでいて、真贋も明らかでなかったそうです。1882年に一回目の修復が行われたのち、さらに1994年から1996年に入念な修復が行われて、現在の姿になったようです。素人のぽん太の素直な疑問を口にするなら、ひょっとして修復の過程で現代っぽく書き換えられたんじゃないでしょうね。ネットで検索すると修復前の画像がいろいろ出て来るようですが(例えばこちら)、おそらくこれは1994年から行われた修復の前で、1882年の修復後、ということでしょうね。1882年の修復前はどのような絵だったんでしょうか?ググってみてもちと見つかりません。
 修復と言えば、先日テレビのニュース番組でやってましたが、スペインの教会の120年前のフレスコ画を、善意の素人が修復しようとして、めちゃくちゃな絵になってしまった事件が記憶に残っております(例えばそのCNNの記事はこちら)。その衝撃的な画像はこちら!この画期的な修復技法を使って、さまざまな名画の修復が行われているようです(あまりに酷い修復が行われたフレスコ画のコラ画像が大人気!世界中で修復される名画たち)。試しにぽん太も『真珠の耳飾りの少女』を修復してみました
 本日の記事の冒頭で、フェルメールが二つ来ていると書きましたが、実はもうひとつ≪ディアナとニンフたち≫も来ていました。この絵はぽん太は、2012年の東京都美術館の「フェルメール展」で既に見てますが、フェルメールの作品ではないという説もある絵です。
 その他、フランス・ハルスの《笑う少年》やレンブラントの晩年の≪自画像≫などもありました。

 夜は、ゴールデンレトリバー君一家と、赤坂の天茂(食べログ)で天麩羅をいただきました。先日の蝶ヶ岳登山のおりにゃん子が、グルメのレトリバー君においしい天麩羅屋を尋ねたことから実現した企画です。お寿司にも「新鮮な魚を握りました!」というのと、一手間かけて素材を美味しくしている店がありますが、天麩羅も素材を美味しく変化させる技であることをぽん太は初めて知りました。絶品です。

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