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2012/12/07

【オペラ】楽しかったけどちょっと雑多「セビリアの理髪師」新国立劇場

 「セビリアの理髪師」は、序曲は有名で昔から何度も聞いていましたが、オペラを観るのは初めて。しかもロッシーニは、以前に新国立で観た「チェネントラ」がとても素晴らしかったので、観に行くのを楽しみにしておりました。特設サイトはこちら。公式サイトはこちらです。
 「セビリアの理髪師」は、ロッシーニ(1792年〜1868年)の作曲で、1816年に初演されたオペラです。
 原作の戯曲はフランスの劇作家ボーマルシェ(1732年〜1799年)が書いた同名の戯曲(1775年)で、『フィガロの結婚』(1784年)、『罪ある母』(1792年)とともにフィガロ3部作をなしています。従って有名なモーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」は、「セビリアの理髪師」の後日談となっております。「フィガロの結婚」の伯爵夫妻が、「セビリアの理髪師」のアルマヴィーヴァ伯爵とロジーナですし、フィガロは二人の仲を取り持った功績を認められて伯爵の家来に取り立てられているわkです。後見人バルトロや音楽教師バジリオも「フィガロ」に出てきますよね。
 ぽん太は「フィガロの結婚」ってイタリアの話しかと思ってましたが、スペインが舞台だったんですね。
 で、舞台の感想ですが、フィガロ役のダリボール・イェニスが、声量ある表情豊かな歌で会場を圧倒しました。ぽん太はこの歌手は、以前に小澤征爾が振った「エフゲニー・オネーギン」のオネーギン役で聴いたことがあります。ただ風貌も含め、なんとなくならず者っぽいフィガロでした。それから、「もし私の名を知りたければ」では、彼自身が本当にギターを弾いていたようですが(4階から双眼鏡で観てたので、違ってたらごめんなさい)、とっても上手でした。ロクサーナ・コンスタンティネスクは、なかなかキュートなロジーナでした。アルマヴィーヴァ伯爵のルシアノ・ボテリョは、甘いいい声をしてましたが、ちょっと声量に欠け、声に深みがありませんでした。バルトロ役のブルーノ・プラティコは、とにかくコミカルな演技が最高でした。カーテンコールでも、カーテンの隙間からお茶目に首だけ覗かしたりしてました。ドン・バジリオの妻屋秀和が堂々たるバスを鳴り響かしていました。
 カルロ・モンタナーロの指揮は、スマートでシャープな印象。序曲の最初の2音も、タターと殆ど間を空けずに演奏しておりました。その分、裏を返すとあっさりした感じも受けました。東フィルの演奏の良し悪しは、ぽん太には判断がつきません。
 セットは、3階建ての建物が回り舞台で回転すると、反対側から内部が見えるようになっております。これがグルグル回りながら舞台が進行します。カラフルでポップな舞台装置で、赤い花びらのような椅子など、小物にも神経が行き届いておりました。ただ演出はちょっと散漫だった気がします。広くて高さもあるセットのあちこちで同時に小芝居をしてたり、種々雑多なひとたちが何度も意味もなく舞台を横切ったりします。また序曲の途中でフィガロが何度も手を打ちますが、フィガロが登場人物全体を仕切っていることを示す目的かもしれませんが、有名な序曲に耳を澄ましているときに音が聞こえるのは、ちょっと不快でした。
 全体としては、イェニスの歌唱やプラティコのコミカルな演技などが印象に残り、楽しいオペラに仕上がっていたと思います。


セビリアの理髪師
ジョアキーノ・ロッシーニ/全2幕
2012年12月6日 新国立劇場オペラ劇場

【指揮】カルロ・モンタナーロ
【演出】ヨーゼフ・E ケップリンガー
【美術・衣裳】ハイドルン・シュメルツァー
【照明】八木麻紀

【アルマヴィーヴァ伯爵】ルシアノ・ボテリョ
【ロジーナ】ロクサーナ・コンスタンティネスク
【バルトロ】ブルーノ・プラティコ
【フィガロ】ダリボール・イェニス
【ドン・バジリオ】妻屋秀和
【ベルタ】与田朝子
【フィオレッロ】桝 貴志
【隊長】木幡雅志
【アンブロージオ】古川和彦

【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

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