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2013/02/01

【オペラ】ワーグナーを満喫「タンホイザー」新国立劇場オペラ

 ワーグナーの生誕200年の開幕を飾る、新国立の「タンホイザー」を観てきました。公式サイトはこちらです。
 「タンホイザー」は、以前に小澤征爾の「オペラの森」で観たことがありますが、その時はタンホイザーが「画家」という設定のキワモノだったので、正統的な演出で観るのが楽しみでした。全体としては、重厚さには少し欠けましたが、壮大で質の高い舞台だったように思います。「もの凄く感動した」とまではいきませんでしたが、「ワーグナーを観た」という満足感を得ることができました。
 タイトル・ロールのスティー・アナセンは、もう少し力強さがあるといいですが、長い舞台を堂々と歌いきりました。エリーザベトのミーガン・ミラーはちょっとヴィヴラートがかかりすぎて清楚さが薄まりましたが、3幕の自分の命をかけてタンホイザーの赦しを願う歌(名称不明)が心を打ちました。十字架の前に横からのライトを受けながら歌う姿は、まさに聖母マリアそのものでした(わざとそういう服装にしたのかしら?)。ヴェーヌスは「ニーべルングの指輪」でフリッカを歌ったエレナ・ツィトコーワ。普通ヴェーヌスは、グレイト・マザー的な迫力あるオバサンが多いですが、ツィトコーワのそれは細身で綺麗で可愛らしく、まるでディズニー映画に出てくるお姫様のようですが、それでいて偉そうで恐ろしいという不思議なキャラ。「愛欲」や「官能」という感じではなく、わがままお嬢さんという感じ。今回のタンホイザーはアキバ系のようです。ヴォルフラムのヨッヘン・クプファーは、体は細身だけど声量があり、のびのある美しい声で、なによりも深みがあって、「夕星の歌」は聞き惚れました。領主ヘルマンのクリスティン・ジグムンドソンは、元生物学者らしく知的で貫禄がありました。牧童の國光ともこは、明るく透き通るような声で、ヴェーヌスベルクから突然現実世界に戻ってきた場面転換を、印象づけていました。落とした帽子をタンホイザーが拾ってかぶせてあげたのはアドリブか?新国立劇場合唱団も、「行進曲」では迫力ある歌を聴かせ、また「巡礼の合唱」も感動的で、ラストもたいへん盛り上がりました。新国立劇場バレエ団の踊りもよかったですが、メークがきつくて誰だかわかりませんでした。でも振付けはちょっと地味。
 コンスタンティン・トリンクスが指揮した東京交響楽団は、重厚さとパンチ力には欠けましたが(4階で聞いてたせいか?)、壮大で緊張感のある引き締まった演奏でした。美術もクリスタルっぽくて美しく、とくに冒頭の霧のなかにセットが次々とせりあがってくるところは、神秘的な美しさがありました。


「タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦」
リヒャルト・ワーグナー
Richard Wagner : Tannhäuser und der Sängerkrieg auf Wartburg
2013年1月30日、新国立劇場オペラ劇場

【指揮】コンスタンティン・トリンクス
【演出】ハンス=ペーター・レーマン
【美術・衣裳】オラフ・ツォンベック
【照明】立田雄士

【領主ヘルマン】クリスティン・ジグムンドソン
【タンホイザー】スティー・アナセン
【ヴォルフラム】ヨッヘン・クプファー
【ヴァルター】望月哲也
【ビーテロルフ】小森輝彦
【ハインリヒ】鈴木 准
【ラインマル】斉木健詞
【エリーザベト】ミーガン・ミラー
【ヴェーヌス】エレナ・ツィトコーワ

【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京交響楽団

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コメント

 dezireさん、コメントありがとうございます。すごい亀レスで申し訳ありません。
 dezireさんのブログものぞかせていただきました。いろいろと観てらっしゃいますね。
 今後ともよろしくお願いします。

投稿: ぽん太 | 2013/03/25 14:25

こんにちは。
私も、「タンホイザー」を鑑賞してきましたので、興味深く読ませていただきました。私の気が付かなかった所も詳細に書かれていて、当日の舞台が再び目に浮かびました。ありがとうございます。
私個人の感想としては、主役級の歌手と合唱、オーケストラの演奏のバランスもよく、楽しめる舞台だったに感じました。

私もブログに率直な感想などを書いてみましたので、ご意見、ご感想などコメント頂ければ感謝致します

投稿: dezire | 2013/02/03 12:12

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