« 【拾い読み】アウンサンスーチーに入門/根本敬・田辺寿夫『アウンサンスーチー 変化するビルマの現状と課題』 | トップページ | 【フロイト「不気味なもの」を読む(1)】はじめに/イェンチュについて(p1〜4) »

2013/02/22

【温泉】教えたくないプライベートな雰囲気の宿。下諏訪温泉みなとや旅館(★★★★)

Img_4747
 2月8日に笹子トンネルが全面開通したとの知らせを聞き、中央道方面の温泉に行くことにしました。こんかいお世話になったのは、下諏訪温泉みなとや旅館さんです。公式サイトはこちらです。
 下諏訪は諏訪湖の北側に位置しています。諏訪大社の下社(春宮と秋宮)があり、勇壮な木落としが行われる御柱祭で有名です。その秋宮のすぐ西にあるのが下諏訪温泉です。大きなホテルが建ち並ぶ上諏訪とは違ってこじんまりとしており、静かな佇まいが楽しめます。
Img_4768 下諏訪は、古くから宿場として栄えてきました。甲州街道の終点であると同時に、中山道唯一の温泉に入れる宿場でした。写真は歴史民俗資料館です。明治時代に造られたものだそうですが、宿場の雰囲気を色濃く残しております。下諏訪にはこのような古い建物がところどころ残っているようです。中山道と甲州街道が下諏訪のどこを通っていたかについては、こちらのサイトが地図もあって詳しいです。
Img_4767 こちらがみなとや旅館です。旧中山道沿いにある小さな旅館です。もともとは木造三階建てだったんだそうですが、消防上の問題から建て替えざるを得なかったそうです。
Img_4754 ただし設計は、最近は古民家再生で有名な降旗廣信だそうです。初期の作品だそうで、梁を見せながらも、細身の柱を使って重々しくならないようにしており、いわゆる「古民家風」とは違なる瀟洒で気品ある建物に仕上がってます。
Img_4766 ロビーの正面にある「龍」の書は、岡本太郎の手によるものだそうです。さすがに踊り出しそうですね。この宿は、岡本太郎をはじめ白州次郎・正子夫妻など、多くの著名人に愛されてきたそうです。
Img_4757 2階の廊下です。この両側に5つの部屋が並んでいますが、これが客室の全てです。
Img_4765 こちらが客室の内部です。落ち着いた雰囲気の和室です。部屋に着くと、ご高齢の女将が自らお茶を入れて、歓迎してくれます。
Img_4745 さてお風呂ですが、いったん玄関を出て、庭の方に向かいます。
Img_4752 こじんまりとした露天風呂があります。浴槽は木製で、底には白い玉砂利が敷き詰めてあります。周りは日本庭園になっていて、古めかしい蔵などが並んでいます。道路側からは建物が窮屈に立ち並んでいるように見えますが、それからは想像できない広々とした空間です。とくに今回は前日に降った雪が積もっていて、えも言われぬすばらしい景色でした。お湯は無色透明で、もちろん源泉掛け流しです。泉質は単純硫黄泉だそうですが、硫黄の匂いや味は感じられません。
 ただ、身体を洗うカランはないので、湯船のお湯をすくって洗うことになり、ガシガシ汚れを落とすのには不向きです。気温が低かったのでちと寒かったです。
 それからお風呂はこれしかないので、宿泊客は順番に風呂に案内されるシステムになっています。この日はぽん太とにゃん子しか泊まっていなかったので、夕食前、夕食後、朝食前とお風呂を使わせていただきましたが、混んでいたらそんなには入れないかもしれません。
Img_4753 みなとやの源泉は「綿湯」(わたのゆ)です。こちらのサイトによれば、下諏訪には22もの源泉があるそうです。そのうち3名湯といわれているのが「児湯」(こゆ)「旦過の湯」(たんかのゆ)「綿湯」(わたのゆ)です。伝説によれば、上社の女神が、湯を含ませた化粧用の「綿」を持って下社に渡られたとき、したたり落ちた湯が温泉となったのですが、最後にその綿をを置いたところが現在の「綿湯」なんだそうです。「綿湯」は神聖な湯で、不浄の者が入るとたちまち湯が濁るという伝説があり、「湯玉の清濁」として下社の七不思議のひとつに挙げられてるそうです。
Img_4738 夕食は別室でいただきます。地元の食材がたくさんのお皿に少しずつ盛りつけてあり、ぽん太とにゃん子は大喜び。二人でつまむ形式ですから、皿の数だけ食材があるのです。ざざむし・蜂の子・イナゴは言うまでもありません。山菜も、たらの芽やふきのとうといったよくある食材は使わず、山の奥深くまではいらないと採れない珍しいものを使っているそうです。横に女将が座り、配膳しつつ会話を楽しみながら夕食といただくというシステムです。料理の素材の話し、下諏訪や宿の昔話し、岡本太郎や白洲夫妻のエピソードなどを聞きながら、食事を楽しみます。
Img_4739 こちらが馬刺。量も十分ですが、とっても新鮮で、生臭さがまったくありません。
Img_4744 こちらは最後に出てくる桜鍋。ネギを敷き詰めた上に馬肉がのり、タレがかかっています。ネギを通してゆっくりと熱が回ったところでいただきますが、とってもジューシーです。
Img_4763 こちらが朝食です。
Img_4760 最初にいただくのは凍った柿。甘くて柔らかくて口の中でとろけるようで、空腹の胃袋をほどよく刺激します。
Img_4762 ご飯は焼きおにぎり。夕食のご飯もそうでしたが、魚沼コシヒカリだそうです。日によって米の種類が変わることもあるそうです。
Img_4764 朝食の最後は蕎麦ぞうすい。蕎麦の香りがし、フワフワと柔らかくて、これまたとっても美味しゅうございました。
 歴史ある下諏訪温泉にあるこじんまりとした落ち着いた宿。食事もとってもおいしかったです。これで建物が昔の木造三階建てだったら……というところがあり、ぽん太の評価は4点です。
 全体に女将を中心として回っていく宿で、お風呂も順番に案内されるというところもあり、自分のペースで勝手気ままにくつろぎたいという人にはお勧めできません。女将との会話を楽しみながらお風呂やお食事を品よく楽しみたいという方にだけ、ぜひおすすめしたいプライベートな雰囲気の宿です。

|

« 【拾い読み】アウンサンスーチーに入門/根本敬・田辺寿夫『アウンサンスーチー 変化するビルマの現状と課題』 | トップページ | 【フロイト「不気味なもの」を読む(1)】はじめに/イェンチュについて(p1〜4) »

旅・宿・温泉」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74997/56785421

この記事へのトラックバック一覧です: 【温泉】教えたくないプライベートな雰囲気の宿。下諏訪温泉みなとや旅館(★★★★):

« 【拾い読み】アウンサンスーチーに入門/根本敬・田辺寿夫『アウンサンスーチー 変化するビルマの現状と課題』 | トップページ | 【フロイト「不気味なもの」を読む(1)】はじめに/イェンチュについて(p1〜4) »