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2013/04/25

【歌舞伎】祝歌舞伎座新開場、2013年4月歌舞伎座第1部第・2部

 本日は、第一部・第二部の観劇です。
 第一部、まず初めは「鶴寿千歳」。歌舞伎座新開場を祝う雅やかな舞いです。藤十郎の典雅な踊りが素晴らしかったでが、團十郎の雄鶏がいないので、ちょっと寂しそう。しかし新しい出発にふさわしく、若手も大勢出演しておりました。そのなかではやはり壱太郎が目を引きました。身体のちょっとした動きや、キメのポーズの美しさが違ってました。
 高雅なお祝いの舞いのあとは、民衆の「お祭り」。こちらは勘三郎が出演するはずだった演目。その代役は三津五郎が務めましたが、勘九郎が息子七緒八くんの手を引いて花道から登場すると、観客からは拍手と歓声があがりました。可愛いです。目が離せません。「きちっと座ってられるかな〜」と思って見たのですが、まったくの取り越し苦労。それどころか、踊っている役者を見ながら、扇を広げたり肩に担いだりと、真似をしておりました。大人になった時には、「物心ついた時から舞台の上にいた」というふうになるんでしょうね。さすが歌舞伎役者の跡取りです。
 第一部の最後は「熊谷陣屋」。吉右衛門、玉三郎、仁左衛門と大役者がそろいました。さすがに部分ぶぶんはすばらしかったのですが、ぽん太は全体としては今ひとつ楽しめませんでした。
 吉右衛門の熊谷直実の素晴らしさは、以前に観てわかっております。しかしこれだけの役者のなかで、藤の方の菊之助はちょっと若すぎる気がしました。吉右衛門、玉三郎にしっかりと対することができる格の役者にして欲しかったところ。
 玉三郎の相模は、それだけ取り出せば、非常に格調があり、造形的にも美しい名演技だったと思います。ただ芝居全体の流れからすると、もっと悲しみをだだ漏れさせてよかったんじゃないでしょうか。息子を案じて戦場まで駆けつけてしまうお母さんですから、「私が腹を痛めて産んだのが、この敦盛様」みたいなセリフ(不正確です)で、かろうじて一線を保って「建前」を守ってはいるものの、子を失った悲しみと驚きがもっと出ていい気がします。この相模は、前半で夫に叱られたことを肝に銘じたのか、自らの悲しみを首相にも押さえ込んでいました。それから息子の首は、あんなに着物に包んでいるもんでしたっけ。ぽん太の記憶では、もっと首のまま出していたように思うんですが。
 仁左衛門の義経も、非常に味があり、いつもながら場面ばめんでの動きや表情による表現がしっかりしてました。そのせいで義経が、梅玉の義経があたかも「神」に見えるのに比べ、現実的な「人」として感じられました。
 こうして大役者が3人そろい、それぞれが見事な演技をしていながら、吉右衛門の無常感と、玉三郎の抑制された様式美と、仁左衛門の人間味のあるうまさと、菊之助の若さと美とが噛み合ず、劇として統一感がなかったように思われました。

 第二部の最初の演目は「弁天娘女男白浪」。菊五郎も年取ってきて劣化してきたかな〜などと思っていたのですが、まったくそんなことはなく、すばらしい演技でした。左團次との息もあって、これぞ歌舞伎世話物の世界。幸四郎の鳶頭清次が、脇役なのに暗くて重すぎ。最後、屋根の上の立ち回りも付いてました。
 最後の「将門」はすばらしかったです。玉三郎の、歌舞伎の枠を超えたアーティストとしての実力を堪能できました。ただこの常磐津の名曲は、人間国宝一巴太夫の名調子で聴きたかったです。


歌舞伎座
歌舞伎座新開場
杮葺落四月大歌舞伎
平成25年4月11日

第一部

一、壽祝歌舞伎華彩(ことぶきいわうかぶきのいろどり)
  鶴寿千歳
                鶴  藤十郎
              春の君  染五郎
             宮中の男  権十郎
                同  亀 鶴
                同  松 也
                同  萬太郎
                同  廣太郎
             宮中の女  高麗蔵
                同  梅 枝
                同  壱太郎
                同  尾上右近
                同  廣 松
               女御  魁 春

  十八世中村勘三郎に捧ぐ
二、お祭り(おまつり)
               鳶頭  三津五郎
                同  橋之助
                同  彌十郎
                同  獅 童
                同  勘九郎
                同  亀 蔵
               芸者  福 助
                同  扇 雀
                同  七之助
              若い者  巳之助
                同  国 生
                同  宗 生
                同  虎之介
                同  宜 生
              手古舞  新 悟
                同  児太郎


  一谷嫩軍記
三、熊谷陣屋(くまがいじんや)
             熊谷直実  吉右衛門
               相模  玉三郎
              藤の方  菊之助
             亀井六郎  歌 昇
             片岡八郎  種之助
             伊勢三郎  米 吉
             駿河次郎  桂 三
           梶原平次景高  由次郎
              堤軍次  又五郎
            白毫弥陀六  歌 六
              源義経  仁左衛門

第二部

一、弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)
  浜松屋見世先の場より
  滑川土橋の場まで
          弁天小僧菊之助  菊五郎
             南郷力丸  左團次
            赤星十三郎  時 蔵
             忠信利平  三津五郎
             岩渕三次  錦之助
           浜松屋宗之助  菊之助
             関戸吾助  松 江
            狼の悪次郎  市 蔵
            木下川八郎  團 蔵
            伊皿子七郎  友右衛門
           浜松屋幸兵衛  彦三郎
          青砥左衛門藤綱  梅 玉
             鳶頭清次  幸四郎
           日本駄右衛門  吉右衛門

二、忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)
  将門
       傾城如月実は滝夜叉姫  玉三郎
           大宅太郎光圀  松 緑

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