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2013/05/28

【バレエ】ふ……太った?<マラーホフの贈り物 ファイナル!>Aプロ

 1996年に始まった「マラーホフの贈り物」も、今年が最後とのこと。う、う、う、哀しいです。どうしてなんでしょう。ってことで、まずはAプロから。アイシュヴァルトとラドメーカーの来日が遅れたり、マラーホフ自身も左足のふくらはぎに違和感を感じたりと、いくつか演目の変更があったようです。公式サイトはこちらです。
 まずは「白鳥の湖」の第2幕から。東京バレエ団のコールドで四羽の白鳥なども付いて、グラン・アダージョから第2幕の終幕の「情景」の前まで。三羽の白鳥は省略だったかな……ううう、忘れた。ボリショイ・バレエの新鋭オリガ・スミルノワはぽん太は初めて見ました。確かに美人でプロポーションもよく、派手さはありませんが内面的な深みを感じさせ、本格派の予感がしました。
 次いで「トゥー・タイムス・トゥー」。振り付けのラッセル・マリファントは、ギエムと踊るのを何回か見ました。潜水艦のソナーのような音から始まり、次第に激しくなっていく音楽。天井らか照らされた四角しスポットライトのなかで踊るコンテンポラリー・ダンスです。視覚的に面白く、最後の方でスポットライトがロの字型(真ん中はライトが当たっていない)となり、振り回した手足の先だけが光るのも印象的でした。ルシア・ラカッラとマーロン・ディノのミュンヘン・コンビもぽん太は初めて見ましたが、ダンスの良し悪しは、舞台が暗くてよくわかりませんでした。
 「ギルティー」は、ショパンのノクターンにのせて、シュツットガルトのラドメーカーが、現代人の孤独と詩情を踊り上げました。
 次は吉岡美佳とマラーホフの「ラ・ペリ」。いつもはクールなマラーホフがにかっと笑って白い歯を見せてますが、なんか顔もむくんでるみたいで、昔のチャック・ウィルソンを思い出しました。ひょっとして太った?なんだか腹回りもだぶついていた気がします。マラーホフ自身の振り付けだそうですが、ゆっくりした動きの古典的なバレエで、あんまり面白くありませんでした。
 前半の〆はサレンコ、タマズラカルのベルリン国立バレエ組で、「海賊」より奴隷のパ・ド・ドゥ。「海賊」というからいつものやつかと思ったら、違ってました。非常に溌剌としたメリハリのある踊りで、表情も豊かで、リフトも高く美しくかったです。タマズラカルのジャンプもなかなかでした。
 後半に入って、まずサレンコとマラーホフの「シンデレラ」。これもなんだか動きがゆっくり。マラーホフって、振り付けは苦手なのかしらん。
 「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」は、アイシュバルト、ラドメーカーのコンテンポラリーでしたが、なんだか覚えてない。よっとして寝てたか。
 「レ・ブルジョワ」は、タマズラカルが、シャンソンにのせて酔っぱらいのおじさんをコミカルに踊ります。「ベルリン」というよりは「パリ」のようなエスプリを感じさせる踊りです。タマズラカルって何人なんだろう?ベルリン国立バレエの公式サイトのプロフィール(こちら)を翻訳ソフトにかけて読んでみると、モルドバ生まれとのこと。ルーマニアとウクライナのあいだにある東欧の国ですね。どんな国なのかちっともわかりません。
 ラッカラ/ディノのミュンヘン・ペアの「椿姫」第3幕のパ・ド・ドゥは、ラッカラの方ははかなげで良かったけれど、ディノは若すぎて、燃えるような愛の情熱を表現するのはちょと無理。ルグリの印象が強烈なせいかもしれないけど。先走って書くと、Bプロの「椿姫」第2幕のパ・ド・ドゥでは、「純朴な青年」という感じがディノに合ってて悪くありませんでした。
 前半で「白鳥」を踊ったスミルノワが、今度は同じくボリショイのチュージンと「黒鳥」。チュージンは岩田さんが道化をやったときのボリショイの来日公演で王子を見ましたが、今回も大きくのびやかな踊りでした。グラン・フェッテは高速ではありましたが、すべてシングルなのがガラだとちと物足りないです。
 最後はマラーホフの「瀕死の白鳥」。ついに「マラーホフ・パンツ」で登場しましたが、お腹のたるみが気になりました。2010年に見た演目ですが、太ってもマラーホフ。造形的な美しさと精神性がすばらしかったです。


<マラーホフの贈り物 ファイナル!>Aプロ
2013年5月22日 東京文化会館

「白鳥の湖」第2幕より
振付:レフ・イワーノフ 音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
オリガ・スミルノワ、ウラジーミル・マラーホフ
東京バレエ団

「トゥー・タイムス・トゥー」
振付:ラッセル・マリファント 音楽:アンディ・カウトン
ルシア・ラカッラ、マーロン・ディノ

「ギルティー」
振付:エドワード・クルグ 音楽:フレデリック・ショパン
マライン・ラドメーカー

「ラ・ペリ」
振付:ウラジーミル・マラーホフ 音楽:ヨハン・ブルグミュラー
吉岡美佳、ウラジーミル・マラーホフ

「海賊」より奴隷のパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ 音楽:コンスタンティン・フリードリヒ・ペーター
ヤーナ・サレンコ、ディヌ・タマズラカル

「シンデレラ」
振付:ウラジーミル・マラーホフ 音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
ヤーナ・サレンコ、ウラジーミル・マラーホフ

「フランク・ブリッジの主題による変奏曲」
振付:ハンス・ファン・マーネン 音楽:ベンジャミン・ブリテン
マリア・アイシュヴァルト、マライン・ラドメーカー

「レ・ブルジョワ」
振付:ヴェン・ファン・コーウェンベルク 音楽:ジャック・ブレル
ディヌ・タマズラカル

「椿姫」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:フレデリック・ショパン
ルシア・ラカッラ、マーロン・ディノ

「白鳥の湖」より"黒鳥のパ・ド・ドゥ"
振付:マリウス・プティパ 音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
オリガ・スミルノワ、セミョーン・チュージン

「瀕死の白鳥」
振付:マウロ・デ・キャンディア 音楽:カミーユ・サン=サーンス
ウラジーミル・マラーホフ

ピアノ:菊池洋子 (「ギルティー」、「椿姫」)

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