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2013/07/11

【舞台】原田知世が生かされてニャイ!「シレンシオ」

 小野寺修二は、「空白に落ちた男」を初めて観て衝撃を受け、何回か通ったけど、ちょっとマンネリ化してきたので近頃は休んでました。こんかいは首藤康之が出演するというので久々に観に行ったのですが、やっぱり「う〜ん」という感じでした。公式サイトはこちらです。
 前に書いたことの繰り返しになりますが、おのでらんの売りはマイムなので、自分の劇団を作ってマイムの技術を徹底的に鍛え上げ、舞台でそれを披露するというのがひとつの方向性だと思います。しかし小野寺は、他分野のアーティストとのコラボ路線を選びました。だとすると、マイムを基本にして、それを超える面白みーーストーリーとかテーマとかーーが必要だと思うのですが、それが見当たりません。
 タイトルはイタリア語で静寂を意味するsilenzioですが、特にそんな印象は受けなかったし、そもそもマイムなんだから声は出さないだろうという感じ。統一性が感じられず、オムニバスのヴォードヴィル・ショーみたいでした。
 今回は、原田知世と首藤康之が出演していたのですが、原田がマイムをできないのは仕方ないとして、だとしたら原田をどう生かすかが大切だと思うんですが、彼女の魅力があまり感じられませんでした。いっぽう首藤の方は、彼のダンス・パフォーマンスが何カ所か出てきました。しかしぽん太にはこれは、首藤のテクニックを生かしているのではなく、彼のテクニックに頼っているように思われました。舞台のラストが首藤のソロダンスでは、何のための小野寺で何のためのマイムなのかわかりません。以前の「空白に落ちた男」では、たしか首藤のダンスは封印されていたと思うのですが。
 と、文句をひとしきり言った後でよかったところをあげると、ユトリロのパリの街並のようなセットが美しかったです。狭いドアから出入りするあたりはシュールで面白かったけど、ハシゴは一回使われただけで物足りませんでした。おのでらんのマイムの技術はさすがにずば抜けてました。レストランで食事をする仕草なども、それを見てるだけで面白かったです。音を出すと記録されてしまうというネタは、馬鹿馬鹿しいけど笑いました。首藤が、椅子や机をまたいで原田に近づきながら踊るのを、何度も繰り返すところは、鳥の求愛ダンスみたいでした。全員が一段となって、崩れ落ちそうになるの支え合いながらゆっくりと進んで行くところもなんか感動しました。
 藤田桃子、「空白」で観た梶原暁子は健在。川合ロンは初めて観ましたが、なかなか良かったです。
 小野寺さん、何かもひとつ、お願いします。


『シレンシオ』
東京芸術劇場 プレイハウス
2013年7月4日

作・演出=小野寺修二
原田知世/梶原暁子/川合ロン/藤田桃子/小野寺修二/首藤康之

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