【軽井沢観光(2)】軽井沢会テニスコート、ショーハウス記念館、室生犀星記念館、旧油屋、堀辰雄が愛した石仏
9月初めの軽井沢観光の二日目です。
まずはつるや旅館の近くの軽井沢会テニスコート。天皇皇后両陛下の思い出のテニスコートとして有名ですが、ぽん太が訪れたつい一週間ほど前の8月27日、両陛下が久々にテニスを楽しまれたというニュースをやってました(例えばこちら)。クラブハウスの設計はヴォーリスだそうです。
次いで、軽井沢ショー記念礼拝堂。カナダ生まれの英国国教会宣教師のA.C.ショーは、「別荘地」としての軽井沢の誕生のきっかけとなった人物です。この礼拝堂の原型は、明治28年(1895年)に建てられたそうです。
礼拝堂の裏手には、ショーが住んでいた別荘が復元されています(ショーハウス記念館)。原型は、明治21年に建てられてもので、軽井沢最初の別荘ということになります。
外観は普通の和風建築のようですが、内部は和洋折衷の印象です。意外と質素で、学校みたいな感じもします。
軽井沢宿の入り口あたりにある芭蕉の句碑です。「馬をさへ ながむる雪の あした哉」という句が刻まれています。
たかが句碑と侮るなかれ。この句碑自体が造られたのが、江戸時代の天保14年(1843年)です。
次いで、室生犀星記念館です。昭和6年(1931年)に建てられた室生犀星の別荘で、改修を加えながら昭和36年(1961年)まで使われていたそうで、堀辰雄、津村信夫、立原道造、川端康成、志賀直哉など多くの作家が訪れたそうです(http://www.town.karuizawa.nagano.jp/)。苔むした美しい庭に囲まれた、落ち着く感じの家です。
さて、信濃追分に車で移動して、「油屋」を訪ねました。油屋は、江戸時代の1688年に開業し、中山道の追分宿で脇本陣をつとめた歴史ある宿で、堀辰雄を初めとする多くの文人の定宿として有名です。歴史ある建物は昭和12年(1937年)に焼失し、現在の建物は昭和14年(1939年)に再建されたものだそうです。
しかし2004年(?)以降休業となり、ついには売りに出される事態となりました。なんと!油屋のホームページだけは生き残っているようです(→こちら)。
その油屋は、隣りで古書店追分コロニーを営んでいる斎藤尚宏さんが中心となって結成した「油やプロジェクト」が買い取り、2012年7月21日にアートの拠点として生まれ変わりました。公式サイトはこちらです。
帳場はオシャレで可愛いカフェに生まれ変わってます。
内部は、中古レコード屋やいくつかのアートギャラリーが入居しております。二階は素泊まりの宿として宿泊もできるようです。しまった、堀辰雄が泊まった部屋も残ってるみたいだけど、見るの忘れたな〜。こんど行ったときに見せてもらお〜っと。
追分宿の西端にある茶屋「つがるや」の建物です。
その西が「別去れ」。和田峠を経て諏訪に到る中山道と、上田・長野を経て直江津に抜ける北国街道の分かれ道です。「追分」という地名は街道の分かれ道を意味します。青梅街道と甲州街道の分かれ道の「新宿追分」(現在の新宿三丁目交差点)が身近ですね。
軽井沢の発展から取り残されていた追分宿。渋い建物がまだ残っております。
しかし、たしか数年前までは普通のアスファルトだった道も石畳が敷かれ、オシャレな店も少しずつ出来てきているようです。
さて、ぽん太とにゃん子のお目当てはこの石仏です。堀辰雄の愛した石仏として知られ、小説「大和路・信濃路」の「樹下」で取り上げられています。ご覧になりたい方は、こちらの青空文庫で読むことができます。冒頭ですから探す手間はありません。
その筋では有名な石仏なので、すぐ見つかるかと思って適当に歩いてみたのですが見当たらず、堀辰雄文学記念館の受付のお姉さんに場所を聞きました。泉洞寺というお寺にあるとのことでしたが、それでもなかなか見つからず、ようやくたどり着きました。皆さんのために場所をご案内すると、地図はこちらで(ほぼ正確です)、旧道から泉洞寺の方に入って行き、山門をくぐらずに左に行くと駐車場があります。そこを右方向に行き、お寺の庫裏のような建物を右手にみながらお寺の裏手に進んで行くとお墓があり、道の右手に石仏がいらっしゃいます。 素朴で可愛らしい仏様で、弥勒菩薩などによくみられる半跏思惟の姿勢をしているのですが、痛む歯を押さえているように見えることから、地元では歯痛地蔵と呼ばれているそうです。
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