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2013/11/09

【映画】(ネタバレあり)泣くことは泣いたけど「そして父になる」

 ちかごろ話題の「そして父になる」を観てきました。面白かった『誰も知らない』の是枝裕和監督がメガホンをとり、カンヌ国際映画祭で審査員賞を取ったということで楽しみにしていたのですが、ちょっと期待はずれでした。公式サイトはこちら、Movie Walkerのページはこちらです。
 「裕福な家族と貧しい家庭が子供を取り違える」という設定は陳腐ですし、「人の気持ちがわからないエリートが、家族への愛に目覚める」というテーマも陳腐で、その二つを組みあせてみたわけですが、特に新たなものを生み出すことはなかったようです。
 もちろんぽん太も泣きましたよ。泣きましたけど、それは芸術劇な感興ではありませんでした。
 よかったところを挙げますと、まずリリー・フランキーさんの演技。ぽん太は初めて観たのですが、粗野ながら暖かみがある家庭を見事に描き出していました。つぎに、是枝監督のストーリーの省略の仕方。最終的に子供が交換されることになるあたりがバッサリ省略されていたり、野々宮良多が息子が作ってくれたバラの花を亡くすシーンがなかったり……というあたりがよかったです。
 一つひとつの場面を取ると、妻のみどりが夫の「やっぱりそうだったのか」とかいう言葉をなじるところなど、魅力的なシーンも多かったです。また慶多がカメラのプレゼントを断った理由が後でわかるとか、野々宮良多が母親に何を謝ろうとしたかが後でわかるとか、細かいところは悪くないです。
 子供の取り違えの原因が、病院のミスではなく、野々宮の幸せな家庭を妬んだ看護師の犯行だったというのにはびっくりしましたが、その話はその後あまり展開しませんでした。
 ラストシーンもぽん太は、育ての子と和解しつつ実の子と暮らして行くという結末だと思ってましたが、にゃん子に聞いたら、育ての子と暮らすことを決意したんだという。そういわれてみれば、そういう気もしてくるけど、でも、相手方の親の考えもあるじゃん。ん〜、なんか曖昧になってるのね。題名が「そして父になる」だから、血を取るのか、それとも家族として暮らした時間を取るのか、という二者択一に結論を出すのが結末じゃなくて、血のつながった子供と、6年間育てた子供の、両方の「父になる」というのが結末なのかもしれません。
 ん?なんか、色々思い出して考えているうちに、面白い映画に思えてきたな〜。もう一回見てみようかしら…。
 演技に関しては、上に挙げたリリー・フランキーだけでなく、出演者全員が良い仕事してました。子役も素晴らしかったですが、これは監督のお手柄ですね。

「そして父になる」
製作年 2013年
製作国 日本

【スタッフ】
監督 是枝裕和
脚本 是枝裕和
エグゼクティブプロデューサー 小川泰 、 原田知明 、 小竹里美
製作 亀山千広 、 畠中達郎 、 依田巽
プロデューサー 田口聖 、 松崎薫
撮影 瀧本幹也
美術 三ツ松けいこ
録音 弦巻裕
照明 藤井稔恭
編集 是枝裕和
衣装 黒澤和子
アソシエイトプロデューサー 大澤恵
ラインプロデューサー 新野安行
助監督 熊谷悠

【キャスト】
野々宮良多 福山雅治
野々宮みどり 尾野真千子
斎木ゆかり 真木よう子
斎木雄大 リリー・フランキー
野々宮慶多 二宮慶多
斎木琉晴 ファン ショウゲン
織間忠治 大河内浩
野々宮のぶ子 風吹ジュン
上山一至 國村隼
石関里子 樹木希林
野々宮良輔 夏八木勲

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