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2014年2月の5件の記事

2014/02/26

【バレエ】ラトマンスキー振付けを初見!「くるみ割り人形」アメリカン・バレエ・シアター(ABT)

 2014年のアメリカン・バレエ・シアター来日公演、ぽん太とにゃん子は、まずはシムキン君の「くるみ割り人形」から鑑賞です。う〜ん、華やかで素敵な舞台だったけど、これぞABT!という感動にはちと欠けたかな。シムキン君の踊りももっと見たかったです。公式サイトはこちらです。
 音楽はいいけど振付けに苦労する「くるみ割り人形」、こんかいは2010年にラトマンスキーが振付けたヴァージョンです。
 ぽん太はラトマンスキーといえば、マリインスキーの『イワンと仔馬』と、他にガラでいくつか観たことがあります。が、実のところどんな人か良く知らないのでググってみたところ、英語のWikipediaに出てました(Wiipediaとそのgoogle翻訳)。
 Alexei Osipovich Ratmansky (Алексей Осипович Ратманский)は1968年レニングラード生まれ。ボリショイバレエ学校を卒業後、キエフ・バレエ、ウクライナ国立バレエ団、デンマーク王立バレエ団などで踊りました。振付家としては、1998年にグルジア国立バレエ団のために振り付けた「日本の夢」で頭角を現し、2004年にボリショイ・バレエ芸術監督に就任。2009年からは、アメリカン・バレエ・シアターの常任振付家になったそうです。
 で、ラトマンスキーの「くるみ割り人形」ですが、幕が開くといきなりキッチン。クリスマスパティーのごちそうを準備しているようですが、ネズミが現れて大パニック。やがてパーティーが始まって人気がなくなると、ネズミがうじゃうじゃ出て来て大暴れします。
 パーティーの場面では、ガキども、いえ、子供たちの行儀が悪いのが気になりました。プレゼントに殺到したり、けんかしたり、これがアメリカ流なんでしょうか。
 ストーリーとしては、ネズミ軍団と、くるみ割り人形率いる人形軍が戦い、クララちゃんが靴を投げつけて、七つの頭を持つネズミの親玉をやっつけるというもので、ホフマンの原作の前半部分にかなり忠実です。バレエの原作であるホフマンの『くるみ割り人形とネズミの王様』のあらすじは、ぽん太の以前の記事をご覧下さい(→こちら)。例えばKバレエの『くるみ割り』は、「童話中童話」の「クラカツーク・クルミを割ると魔法が解ける」という物語を取り入れてます。
 雪の精たちが、クララとくるみわり人形をいじめたりしてました。また、クララとくるみ割り人形が、金平糖の精の国においては王子と王女にダブっていくという設定。二組が一緒に踊ったりします。ラストは「すべては夢でした」というオチでした。
 踊りに関しては、動きはクラシカル。群舞はあまり幾何学的ではなく、いくつかのグループが舞台上を入れ替わりながら踊る感じで、ちょっと雑然としつつもダイナミックな印象。花のワルツは赤白のグラデーションの衣装が美しかったです。男性ダンサーの蜜蜂が加わるのが面白い。アラビアの踊りは、ハゲの男性を三人の女性がからかう感じで、ちょっと大人っぽい。通常は「葦笛の踊り」の「くるみ割り人形の姉たち」も見応えがありました。
 シムキンとサラ・レインのパ・ド・ドゥは、ダイナミックさはないものの華麗で優雅、まさに夢の中のような美しさでした。サラ・レインも女王の品格がありながらも可愛らしかったです。映画『ブラック・スワン』のダンスの代役で有名になった人ですね。二人とも素晴らしかったけど、もっとたくさん踊るのを見たかったです。
 大勢出演する子供たちはK-BALLET SCHOOLとのこと。会場も子供たちが大勢観に来てました。
 オケは東京シティ・フィル。ちょっと迫力に欠けた気がしましたが、そこは悪名高いオーチャードホール、音響のせいかもしれません。金管とシンバルもちと不満。


アメリカン・バレエ・シアター2014年来日公演
≪くるみ割り人形≫
2014年2月21日(金) オーチャードホール

振付:アレクセイ・ラトマンスキー
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
装置・衣裳:リチャード・ハドソン
副デザイナー:ジャスティン・アリエンティ、マウリシオ・エロリアーガ
照明:ジェニファー・ティプトン
指揮:デイビッド・ラマーシュ
管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

<出演>
クララ(少女/王女) :アデレード・クラウス/サラ・レイン
くるみ割り人形(少年/王子): ダンカン・マクイルウェイン/ダニール・シムキン
ドロッセルマイヤー: ロマン・ズービン
乳母/金平糖の精:ツォンジン・ファン
子ねずみ:ジャスティン・スリオレヴィーン
フリッツ(クララの弟):グレゴール・ギレン

キッチン
執事:アレクセイ・アグーディン
コック:ケネス・イースター
メイド:ケリー・ボイド、ルシアーナ・パリス
シュタールバウム夫妻 :グラント・デロング,ニコラ・カリー

パーティー
コロンビーヌ(人形) :ミスティ・コープランド
ハーレクイン(人形) :クレイグ・サルステイン
新兵(人形):カルヴァン・ロイヤル
従軍商人(人形):ニコール・グラニエロ
おばあさん :マリアン・バトラー
おじいさん :ショーン・スチュワート
二人のおばさん:ジェシカ・サーンド,ポリーナ・ワスキー
親たち:エリーナ・ミエッティネン,ローレン・ポスト,クリスティーン・シェフチェンコ,ルシアーナ・ヴォルトリーニ,ジェニファー・ウェイレン,キャサリン・ウィリアムズ,トーマス・フォースター,パトリック・フルネット,スンウー・ハン,パトリック・オーグル,ホセ・セバスチャン,ツィアオ・チャン

闘い
ねずみの王様:トーマス・フォースター
ねずみ:グレイ・デイヴィス,パトリック・フルネット,ジョセフ・ゴラック,ブレイン・ホーヴェン,ジョナサン・クライン,ダンカン・ライル,キャメロン・マキューン,ルイス・リバゴルダ,アロン・スコット,ゲイブ・ストーン・シェイヤー,エリック・タム,ツィアオ・チャン


雪の精:相原舞,アレクサンドラ・バスメイジー,スカイラー・ブラント,プアナニ・ブラウン,ニコラ・カリー,ブリタニー・デグロフト,ツォンジン・ファンエイプリル・ジャンジェルーソ,メラニー・ハムリック,ガブリエル・ジョンソン,ハンナ・マーシャル,エリーナ・ミエッティネン,ローレン・ポスト,ケリー・ポッター
ジェシカ・サーンド,エイドリアン・シュルツ,クリスティーン・シェフチェンコ,デヴォン・トゥシャー,カッサンドラ・トレナリーー,リーヤン・アンダーウッド,ルシアーナ・ヴォルトリーニ,ジェニファー・ウェイレン,キャサリン・ウィリアムズ,リリー・ウィズダム

金平糖の精の国
家令:アレクセイ・アグーディン
くるみ割り人形の姉たち:ステラ・アブレラ,ミスティ・コープランド,エイプリル・ジャンジェルーソ,メラニー・ハムリック,リーヤン・アンダーウッド
アラビアの踊り:ジェームズ・ホワイトサイド,ニコラ・カリー,エリーナ・ミエッティネン,ケリー・ポッター,デヴォン・トゥシャー
スペインの踊り:ルシアーナ・パリス,パトリック・オーグル,クリスティーン・シェフチェンコ,グレイ・デイヴィス,イサドラ・ロヨラ,ホセ・セバスチャン
中国の踊り :ジェマ・ボンド,ジョセフ・ゴラック
ロシアの踊り:ブレイン・ホーヴェン,クレイグ・サルステイン,アロン・スコット
ジンジャーおばさん:ケネス・イースター
花の精:相原舞,ケリー・ボイド,プアナニ・ブラウン,マリアン・バトラー,クレア・デヴィソン,ブリタニー・デグロフト,ニコール・グラニエロ,ガブリエル・ジョンソン,コートニー・ラヴァイン,小川華歩,ローレン・ポスト,ジェシカ・サーンド,カッサンドラ・トレナリー,ルシアーナ・ヴォルトリーニ,ポリーナ・ワスキー,ステファニー・ウィリアムズ
蜜蜂:トーマス・フォースター,ダニエル・マンタイ,ルイス・リバゴルダ,エリック・タム

パーティの子供たち/おもちゃの兵隊/妖精/小姓/道化:K-BALLET SCHOOL

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2014/02/17

【鉄道模型】トラ6000プラキット(HO1067、Models IMON)

Img_7800
 ワム50000と同時にトラ6000も作ってみました。

 参考サイトはこちら!
IMON ワム50000 プラキット/models IMONの製品紹介ページ。ご購入もこちらから。
IMONプラ貨車、トラ6000 | 拝啓 井門義博です/井門氏のブログ。トラ6000の製作記。
国鉄トラ6000形貨車 - Wikipedia
[PDF]橡 トラ6000/トラ6000の形式図のpdfファイル。
貨車のページ 無蓋車編/トラ6000を含む無蓋車の写真あり。

Img_7803
 トラ6000形は、戦前から戦後にかけて、汎用の無蓋車の主力として全国で使用されました。
 1941年(昭和16年)から1954年(昭和29年)にかけて計6,122両が新製されました。他形式から編入されたものも合わせると、総数は6,649両に及ぶそうです。一部が戦時中にトキ66000形に改造され、戦後に復元されるなど、複雑な経過を辿っているようです。
 1968年(昭和43年)10月国鉄ダイヤ改正時までにほとんどが2段リンク式に改造され、残りはトラ16000形に改称されて北海道で使われました。
 1965年(昭和40年)から廃車が始まり、1983年(昭和58年)に形式消滅となりました。

 作り方は、ワム50000と基本的に同じです。車輪は12φ 9.8スポークPL長軸黒車輪、カプラーはIMONカプラーHO101、インレタトラ6000用インレタを使用しました。
Img_7801 金属製のアオリ戸押さえは、井門氏のブログにあるように確かにかなり華奢なパーツなので、井門氏の失敗を参考に、折り曲げた部分にハンダを流しておきました。
 また井門氏の言う通り、この模型は手すりや札受けの位置に問題があるため、インレタを貼るスペースがなかったりします。井門氏はしかたなく別の位置に貼ったようですが、ぽん太は貼れないものは省略しました。
 アオリ戸押さえの接着には合成ゴム系を使用。つや消し黒のラッカー系スプレーで塗装したのち、タミヤのウェザリングセットで軽くウェザリングを施しました。
 次はこいつらを引っ張るものを造りたいところですが、いつのことになるやら。

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2014/02/16

【鉄道模型】ワム50000プラキット(HO1067、Models IMON製)

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 Models IMONのワム50000プラキットは、HO1067の車両が格安で手に入るという、ありがたい製品です。プラスチック製ということで、正月休みを利用して気軽に作ろうと思ったのですが、けっこう時間がかかってしまいました。

 参考URLはこちら!
 ・IMON ワム50000 プラキット | 鉄道模型 Models IMON/購入もこちらから。
 ・ワム50000を組立る | 拝啓 井門義博です/井門氏のブログ。自身による製作記があり、参考になります。
 ・ワム50000 - 筒井俊之の貨車研究サイト/ワム50000のデータや豊富な写真、形式図のpdfファイルもあり。
 ・国鉄ワム50000形貨車 - Wikipedia

Img_7795 ワム50000形は、1940年(昭和15年)から各社によって製造され、1946年(昭和21年)までに合計3645両が製造されました。前身のワム23000が鋼製だったのに対し、ワム50000は戦時設計だったため、木造に後戻りしました。筋交いの入った鉄柱に横羽目式の木造構造は、古風な魅力があります。
 1956〜57年(昭和31〜32年)に、90両が車体の鋼体化と2段リンク化の改造を施され、ワム90000形に編入されました。
 1963年(昭和38年)から、約半数の車両に対して、雨漏り対策として羽目板を耐水合板に交換する工事が進められました。同時に大部分に2段リンク化が施されました。
 1968年10月ダイヤ改正時に2段リンク化されていなかった26両は、ワム150000形と形式変更され、北海道で使われた後、1970年(昭和45年)までに全廃されました。
 大部分はダイヤ改正後も引き続き使用されましたが、1970年代前半から廃車が始まり、1985年(昭和60年)までに全廃されました。

 さて、キットに戻りますが、井門氏のブログでは塗装をしてから組み立てているようですが、塗装面同士の接着だと強度的に不安な気がしたので、ぽん太は組み立ててから塗装をすることにしました。
 さらにブログによると、このキットの素材は、一般のプラモデルに使われているスチロールではなく、ABS製とのこと。なんだそりゃ、とググってみたところ、普通のプラモ用の接着剤ではうまくくっつかないらしい。あわてて近くのホームセンターに行ってみたら、セメダイン 接着剤 ABS用というのがあったので、それを使うことにしました。
Img_7797 実はこのキットを通販で買ったとき、1台のつもりで、うっかり2台注文してしまいました。まったく同じものが2両というのも芸がないので、一両を耐水合板製に改造することにしました。このキットでは羽目板の合わせ目が凹ではく凸で表現されているので、それを削り取りました。ルーターにヤスリを付けて削り取り、残った隅っこの方は時計用マイナスドライバーのさきっちょでガリガリしました。完全にフラットにはなりませんでしたが、感じは出たと思います。削り終わってから写真を良く見ると、耐水合板製でも、中央に横一本つなぎ目があるようです。筋を一本だけ残しておけばよかったのですが、後の祭りです。凹の削り目を新たに入れることも考えましたが、失敗する可能性大なので止めました。
 また、手すりや連結器の開放テコも浮き彫りで表現されております。削り取って真鍮線で作り直す手もありますが、そこまでするなら最初から真鍮製のキットを買え!という気がしてきて、そのままにいたしました。
Img_7796 車輪は、IMON製の12φ9.8スポークPL長軸黒車輪を使いました。
 塗装は、再び近所のホームセンターで買った、ABSに塗装可能なラッカー系スプレーのつや消し黒を用いました。屋根は、同じくホームセンターで仕入れたストーン調のスプレーを吹いてみました。ちょっと粒子が粗すぎましたが、まあ良しとしました。
 ワム50000用インレタを使ってみましたが、これも慣れない作業で歪んでしまいました。だんだんとコツをつかんではきたのですが、現時点での技術力を反映していると考え、剥がしてやり直すのは止めました。
 妻板のブレーキ位置表示はデルタモデルの16番用があるとのことなので、買って試してみたのですが、古いものだったのかうまく転写できず、あっさりあきらめました。
 カプラーは、HO-101 IMONカプラーを取り付けてみました。ケーディーカプラーに比べて一回り小さいし、組み立てた状態でパチッと整うので、扱いやすいですね。確かにぽん太はこれまでケーディーのアームを使ったことは一度もありません。大きなレイアウトを持っている人でもなければ、アームはいらないと思います。
Img_7793 この車両が、ぽん太のHO1067デビューとなります。鉄道模型を始めた子供の頃から、16番(1/80, 16.5mm)のプロポーションには不満を持っておりました。線路幅が広すぎて狭軌の感じが出ない上に、下回りの彫りが薄っぺらになります。こうした不満のために、1/80, 13mmがあるわけですが、1/80という縮尺も13mmという線路幅も、日本独特のガラパゴス規格という欠点があります。だったらいっそのこと、国際的な縮尺(1/87)にあわせ、12mmにすれば……というのがHO1067の発想のようです。
 こうして妻板側から見た時の、車体と線路のバランスがいいです。スケールモデルならではの美しいプロポーションです。
 それから、ぽん太はこれまでウェザリングをしたことはなかったのですが、こんかい初めてチャレンジしてみました。タミヤからウェザリングマスターという商品が出ているのをネットで知り、これなら大失敗はなさそうだと思ったからです。ウェザリングマスターCセットで連結器やブレーキシューの赤錆色、ウェザリングマスター Aセットで下回りや車体の汚れを、控えめに表現してみました。

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2014/02/15

【歌舞伎】41年振り再演の「心謎解色糸」は意外に薄味/2014年2月歌舞伎座昼の部

 2月の歌舞伎座、菊之助と松緑の「白浪五人男」はちと飽きた感じがあるので、昼の部だけの観劇としました。公式サイトはこちらです。
 『心謎解色糸』は、なんと41年ぶりの再演で、しかも歌舞伎座ではお初なんだそうです。四世鶴屋南北の作だけあって、さすがに脚本は良く出来てます。三組の男女の恋愛模様が複雑に絡み合って展開する物語、お家の重宝に愛想尽かし、ゆすりたかりに切腹、「実ハ」の展開に早変わりと、歌舞伎の定番も満載です。南北お得意の棺桶付き。役者たちも張り切って演じていて、一つひとつの場面は悪くなかったんですけど、なんだか全体が平板というか、意外に薄味というか、盛り上がりに欠けるような気がしました。南北らしい心の闇をえぐり出すようなおどろおどろしさもなく、ぐっと引きつけるような場面もありませんでした。
 ちょっと体調が悪かったせいもあるのですが、何度も睡魔に襲われました。おそらくは演出の問題なんだと思いますが、狸のぽん太には具体的にはよくわかりません。
 役者はそれぞれ健闘。松也の山住五平太の「悪役」ぶりが、ちと目を引きました。「いかにも憎々しげ」という感じではなくって一見いい男ですが、癇が強そうです。お墓の下りは笑いましたが、ここは亀蔵の死体役で見たかったです。

 ところでこの芝居の舞台は深川です。ということは、小糸は辰巳芸者ですから、もっとシャキシャキしててもいいのでは。
 序幕の舞台の深川八幡は、現在の富岡八幡宮ですね。八幡宮の境内には二軒の茶屋があり、「二軒茶屋」と呼ばれておりました。今回の舞台となった「松本」は、現在の数矢小学校のあたりだそうです。もう一軒は「伊勢屋」で、「盟三五大切」の愛想尽かしの舞台ですね。ここをぽん太が訪れた時の記事はこちらです。
 「本町」というのは深川にあるのでしょうか、古地図をしばし睨んでみましたが、発見できませんでした。三幕目の「大通寺」も不明。
 「深川相川町」は、永大橋のやや南側にあります。それから、熊井町を挟んで南東の堀沿いにも、「相川丁」という町名があります。よろしければこちらの「goo古地図」でご覧下さい。
 「州崎弁天」は現在の州崎神社ですね。東京の寺社に詳しい「猫の足あと」さんのページはこちら。それによると、現在は町中にありますが、元禄13年(1700年)の創建当時は、海に浮かぶ島だったそうです。幕末に作られた切絵図を元にした「goo古地図」では、州崎弁天は海岸沿いにありますが、すでに島ではなくなっており、近くに「江島ハシ」という橋が架けられています。
 小石川の伝通院の公式サイトはこちら。もともとは応永22年(1415年)に開山された浄土宗のお寺でしたが、江戸時代には徳川家の菩提寺となり、3代将軍家光の次男亀松君や、2大将軍秀忠の娘で豊臣秀頼に嫁いだ千姫(大阪夏の陣を舞台にした坪内逍遥作の歌舞伎「沓手鳥孤城落月」〈ほととぎすこじょうのらくげつ〉で、砲弾が撃ち込まれるなか救い出されるお姫様ですね)の墓があるそうです。また、僧の学問所としても栄えたようです。

 文化デジタルライブラリーの中に、「心謎解色糸」の解説がありました(→こちら)。
 それによるとこの作品は、「本町糸屋娘」(ほんちょういとやのむすめ)という作品の書換え狂言だそうです。さらにその元になったのが『松の落葉』という本にある「糸屋むすめ」という小唄で、本町二丁目の糸屋の21歳と20歳のふたりの娘を歌ったものだそうです。
 これって、ひょっとして、起承転結の例としてよくあげられる「糸屋の娘は目で殺す」ってヤツ?ぐぐってみると、細かいところは様々な相違があるようですが、確かに「大坂本町の糸屋の娘」というヴァージョンもあるようです。なるほど、「本町」っていうのは「大阪本町」だったのか。道理で深川に「本町」が見つからないわけです。ということは、「大通寺」も大阪の大通寺ですね(→公式サイト)。これですべて明らかになりました。
 さらに文化デジタルライブラリーによれば、「心謎解色糸」の初演の前年に起きた、山の手に住む旗本の次男坊が墓を掘り起こして、女性の死体を犯したという猟奇的な事件が、「お房・綱五郎」の元になっているそうです。
 「鶴屋南北全集」第3巻に原作が入っているようなので、そのうちみちくさしてみます。


歌舞伎座
歌舞伎座新開場柿葺落
二月花形歌舞伎
平成26年2月5日

昼の部

通し狂言 心謎解色糸(こころのなぞとけたいろいと)
  小糸左七
  お房綱五郎

   序 幕  深川八幡の場
        二軒茶屋松本の場
        雪の笹藪の場
   二幕目  本町糸屋横手の場
        同   奥座敷の場
        元の糸屋横手の場
   三幕目  大通寺墓所の場
   四幕目  深川相川町安野屋の場
        同 洲崎弁天橋袂の場
   大 詰  小石川本庄綱五郎浪宅の場
        同  伝通院門前の場
   
  お祭左七/半時九郎兵衛 染五郎
  本庄綱五郎 松 緑
  芸者小糸 菊之助
  糸屋の娘お房/九郎兵衛女房お時 七之助
  神原屋左五郎 松 江
  山住五平太 松 也
  赤城左京之助 歌 昇
  廻し男儀助 萬太郎
  芸者小せん 米 吉
  芸者お琴 廣 松
  丁稚與茂吉 玉太郎
  番頭佐五兵衛 松之助
  中老竹浦 宗之助
  石塚彌三兵衛 錦 吾
  鳶頭風神喜左衛門 男女蔵
  松本女房お蔦 高麗蔵
  安野屋十兵衛 歌 六
  女房おらい 秀太郎

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2014/02/06

【オペラ】ヴルガリドゥの蝶々夫人はちと物足らず「蝶々夫人」新国立劇場オペラ

 新国立劇場の「蝶々夫人」は、ラストが印象的な栗山民也演出。公式サイトはこちらです。
 このプロダクションはぽん太は3回目なので、関心は歌手へと向かいます。しかし残念ながら、アレクシア・ヴルガリドゥの蝶々夫人は今ひとつ楽しめませんでした。声が硬質で柔らかさに欠け、日本人らしい細やかな感情表現ができず、ピンカートンを信じて待ち続ける哀れさが感じられませんでした。「ある晴れた日」も、こんなもんかな、という感じでした。1月30日の公演では代役が歌ったそうですが、体調が良くなかったのかしら。ヴルガリドゥは確かに美人なのですが、顔が整いすぎているために表情に乏しいという、藤原紀香現象がおきてました。特に出だしでは本調子ではかったのか、突然びっくりするような大きな声を出したりしてましたが、終盤になるにつれて安定してきました。最後にはあちこちからすすり泣きが聞こえ、ぽん太もウルウルでしたが、「蝶々夫人」ではこれくらいが普通でしょう。
 それにしても「蝶々夫人」というオペラは、日本を舞台にして、村社会や母子の愛など、まさしく日本的なテーマを取り上げており、そのまま歌舞伎にもなりそうです。日本の異国情緒を取り入れるだけでなく、日本の精神性を深く理解し、しっかり描いております。やはりプッチーニは天才だったんでしょうね。
 ピンカートンを歌ったミハイル・アガフォノフは、「アンドレア・シェニエ」のタイトル・ロールの素晴らしい歌声が耳に残っておりますが、今回もお見事でした。力強く、朗々たる歌声でしたが、蝶々さんの純情を踏みにじり、最後には「この場には辛くて居られない」と逃げ出すピンカートンにしては、ちと誠実で英雄的すぎるように思いました。
 シャープレスの甲斐栄次郎は、今回もウィーン国立歌劇場の専属歌手という実力を見せつけ、誠実で優しい領事を好演しておりました。
 指揮のケリー=リン・ウィルソンは、細身で長身の女性。指揮や演奏の良し悪しはぽん太はよくわからないのですが、ねっとりしたイタリア・オペラ風ではなく、夜明けのような春のような、ちょっと人を惑わせるような情感にあふれ、透明でどこか印象派の音楽を思わせる、よい演奏だった気がします。

オペラ「蝶々夫人」/ジャコモ・プッチーニ
Madama Butterfly/Giacomo Puccini
2014年2月2日
新国立劇場オペラパレス

指揮:ケリー=リン・ウィルソン
演出:栗山民也
美術:島 次郎
衣裳:前田文子
照明:勝柴次朗

蝶々夫人:アレクシア・ヴルガリドゥ
ピンカートン:ミハイル・アガフォノフ
シャープレス:甲斐栄次郎
スズキ:大林智子
ゴロー:内山信吾
ボンゾ:志村文彦
ヤマドリ:小林由樹
ケート:小野和歌子

合 唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京交響楽団

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