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2014/06/24

【歌舞伎】「名月八幡祭」の吉右衛門の芸/2014年6月歌舞伎座夜の部

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 6月の歌舞伎座夜の部は、松緑の息子の藤間大河くんが、三代目尾上左近を襲名しての初舞台。祝い幕の馬のおもちゃ(土鈴?)が可愛いです。公式サイトはこちらです。
 初代の尾上左近は、現在の松緑のお父さんの初代尾上辰之助。1952年の初舞台で初代尾上左近を名乗りました。1965年に初代尾上辰之助を襲名。「三之助」の一人として人気を集めましたが、1987年に40歳の若さで他界。没後の2001年、三代目尾上松緑を追贈されました。
 二代目の尾上左近は、現在の松緑ですね。1981年、二代目尾上左近として初舞台。1991年、二代目尾上辰之助を襲名。2002年、尾上松緑を襲名しましたが、上に書いたように前年に父親に三代目松緑が追贈された上で、四代目松緑を名乗りました。
 ということで三代目の尾上左近くん、2006年生まれ、2009年10月の歌舞伎座の「音羽嶽だんまり」(おとわがたけだんまり)で、3際の時に初お目見得、そしてこんかい8歳での初舞台となりました。

 その初舞台の演目は「蘭平物狂」。「義賢最後」か「蘭平物狂」かという激しい立ち回りが見物です。さらに前半の踊りがあり、刃物を見ると気が触れるというユニークな設定もあり、親子の情、「実ハ」の趣向もあって、なかなか楽しい歌舞伎です。蘭平の松緑、奴みたいな役はいいですね。物狂いの踊りはちょっと柔らかさに欠けたか。立ち回りに入って最初は、なんかおとなしいな〜と思っていたら、徐々にヒートアップ!後半のクライマックスに向けて、前半はやや抑えていたのかもしれません。左近くんも元気一杯。三階から見てると、まるでおもちゃみたいで可愛かったです。菊五郎の在原行平が、昼の部の実盛と対照的に、鷹揚でとぼけた感じが絶品でした。
 「素襖落」は、ぽん太は体調不良にて意識混濁状態でした。
 「名月八幡祭」は二度目。前回は三津五郎だったかしら。これは吉右衛門の芸に酔いしれました。眠ってしまった美代吉に、自分の手ぬぐいをかぶせた枕を与えたり、着物を掛けたりするところでの一つひとつの細かな芝居。美代吉が三次への愛想尽かしのなかで新助を誉めた時に、嬉しそうな顔を客席にちらりと見せる所ーーテレビや映画なら笑顔のカットを挟む所を、吉右衛門は顔を拭っていた手ぬぐいを外して客席に笑顔を見せましたが、これは決してリアルな演技ではありません。また、だまされたことを知って突っ伏している新助を、魚惣が腕を引っ張って立たせようとした時の、左腕だけを後ろに上げた姿。バレエを思わせるような美しいポーズでした。
 芝雀の辰巳芸者ぶり、錦之助の色男だけどどうしょうもない情夫、歌六の魚惣の気の短い江戸っ子ぶり、鷹揚として決して怒らない又五郎のお殿様、歌女之丞の女房お竹、全員がすばらしかったです。
チケットぴあ

歌舞伎座
六月大歌舞伎
平成26年6月22日

夜の部

  倭仮名在原系図
一、蘭平物狂(らんぺいものぐるい)
  三代目尾上左近 初舞台
   劇中にて口上相勤め申し候
   
 奴蘭平実は伴義雄    松 緑
 女房おりく実は音人妻明石    時 蔵
 水無瀬御前    菊之助
 一子繁蔵 初舞台左 近
 壬生与茂作実は大江音人    團 蔵
 在原行平    菊五郎
  
二、新歌舞伎十八番の内 素襖落(すおうおとし)
   
 太郎冠者    幸四郎
 太刀持鈍太郎    彌十郎
 次郎冠者    亀 寿
 三郎吾    錦 吾
 姫御寮    高麗蔵
 大名某    左團次

三、名月八幡祭(めいげつはちまんまつり)
   
 縮屋新助    吉右衛門
 芸者美代吉    芝 雀
 船頭三次    錦之助
 魚惣女房お竹    歌女之丞
 藤岡慶十郎    又五郎
 魚惣    歌 六

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