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2014/06/08

【登山】スキーも履かずに雪の月山

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 昨年もこの時期に月山周辺に来たものの、体調不良から県立自然博物園の散策という苦渋を飲んだぽん太とにゃん子(いえ、県立自然博物園のガイド付きウォークはとても面白く、ガイドさんにも大感謝でしたが、でも、ホントは月山に登りたかったんです)、今年は雪の月山山頂を目指しました。

【山名】月山(1984m)
【山域】朝日・出羽三山
【日程】2014年5月29日
【メンバー】ぽん太、にゃん子
【天候】快晴
【ルート】月山スキー場駐車場11:06…リフト乗車場---リフト降車場11:42…月山山頂13:44-14:07…月山スキー場駐車場15:40

(※3D地図や当日の天気図などは「山行記録のページへ」をクリック)
【マイカー登山情報】月山スキー場の駐車場は、協力金500円。平日なので余裕で停めれました。営業していない旅館の前に停めれそうな気がしますが、夕方にはしっかりロープが張られてたので、停めてはいけません。

Img_9213 夏スキーで賑わう月山スキー場の駐車場(協力金500円也)から、リフト乗車上目指して歩きます。正面が姥ヶ岳。月山山頂はその右側になりますが、手前の山で隠れて見えません。
 リフトは、スキーを履いていない場合は登りのみ乗車可。従業員も手慣れているようで、乗りやすいように速度を落としてくれます。
Img_9215 ぐんぐんと高度をかせいで、降車場に到着。げにリフトは有り難きかな。
Img_9216 一般スキーヤーのみなさんは、ここからゲレンデを滑って行きますが、われわれは登山開始。雪はくさっていてキックステップで登っていけそうですが、足元の安定のために軽アイゼンを装着。
Img_9217 姥ヶ岳山頂に向けてTバーが設定されますが、これを左に見ながら登っていきます。進路を確認しようとしたところ、なんと地図を車の中に忘れたことが判明。月山は2回登ったことがあるし、天気も快晴なので大丈夫でしょう。まんがいち天候急変で視界不良になったとしても、自分の足跡を辿れば大丈夫です。間違えて西俣沢を下らないようにだけは、注意が必要です。
Img_9219 最初の稜線を越えると、広大な雪原の向こうに月山山頂が見えてきます。中央の下の方に見えるゴマ粒は、山スキーのおじさんです。まだお昼だというのに、あちこち入道雲が上がって来ており、遠雷が聞こえました。雪原で雷に遭うのだけは勘弁なので、入道雲が育っていかないか、十分な注意が必要です。あとでググったところでは(livedoor天気予報)、この日、山形市内では、雷注意報に引き続き、大雨洪水警報が発令されたようです。われわれの方に雷雲が流れてこなくてよかったです。
Img_9223 上へ上へ登っていきたいという気持ちがあったため、弓なりに遠回りをする感じになり、また余分なアップダウンが必要となりました。低めのところをショートカットして行ったほうが、早かったかもしれません。真ん中やや下に山スキーのオジさんです。本日バックカントリーに入っていたのは、山スキー2名(途中から滑降)、頂上まで登った山スキー1名、登山者はわれわれを入れて3名の、計6人でした。このぐらいの傾斜だったら、ぽん太たちもテレマークスキーで来れば下りが速かったのに、と後悔しました。
P5290067 雪の上に、緑色のきれいなカメムシみたいなのがいっぱいいました。あとでぐぐってみたら、ハサミツノカメムシの雄のようですが、なんで雪の上にいるのかはわかりませんでした。どなたか知ってたら教えて下さい。
Img_9224 雪原に浮き出た模様と、山スキーのオジさん。
Img_9231 来し方を振り返る。夏になると谷間にいくつもの三日月状の雪が残る姿となりますが、いまはあたり一面真っ白です。
 松尾芭蕉が月山を詠んだ句に「雲の峰いくつ崩れて月の山」というのがありますが、そうした残雪期の風景にインスピレーションを得たものでしょう。
 と書いておいて、ホントかどうか心配になって来たので『おくのほそ道―現代語訳/曽良随行日記付き (角川ソフィア文庫)』(潁原退蔵他訳、角川書店、2003年)を調べてみました。注釈付きの原文に、解説付きの現代語訳があり、さらに「曾良日記」も付いているという便利な本です。それを見ると、芭蕉が月山に登ったのは元禄2年の旧暦6月6日です。『おくのほそ道』の本文では「八日、月山に登る」となっておりますが、実際は6日だったそうで、随行した曾良の日記でもそうなってます。さて、これを現在われわれが使っている西暦に直すと、1689年7月22日となりますから、だいたい時期的には合っているようです。例えばこちらのヤマレコの登山記録は昨年の7月21日のものですが、16枚目の写真(一番右の上から4つ目)にそのような風景が写っています。
 ところで、『おくのほそ道』には虚構が含まれており、厳密な旅行記ではないことはよく知られていますが、なぜ芭蕉は月山に登った日を変えたのでしょうか。しかも直前の羽黒山に登った日は、正しく旧暦6月3日と書いているのに。その理由は上に挙げた本にも書いてませんが、おっほん、なんとぽん太が思いつきました。その理由は「月」にあります。
 旧暦というのは、月の満ち欠けによって日付が決まっておりましたから、昔の人は「何日」と聞くと、その夜の月の形が思い浮かびました。1日が新月(つまり真っ暗)。三日月、半月を経て、15日が満月。そこからはだんだん欠けていって、30日がほぼ真っ暗となります。例えばこちらのサイトを見ると、今月の月齢カレンダーを見ることができますが、日付の下に小数で月齢が書いてあり、これがほぼ昔の日付にあたるわけです。すると月齢6日はいわゆる「三日月」であり、8日は「半月」であることがわかります。月山の残雪の形や、たおやかな山容には、三日月より半月が合うと芭蕉は考えたのではないでしょうか。ちなみに羽黒山に登った3日は「ほそ〜い三日月」で、芭蕉は羽黒山で「涼しさやほの三日月の羽黒山」という句を詠んでおり、凛とした雰囲気に細い三日月がピッタリで、月山と見事に対比されているとぽん太は思います。
 じじつ芭蕉は月山の記述では「月」にこだわっていて、雲や霧が立ちこめるなか雪を踏んで登っていく様子を、「日月行道の雲関に入るかと怪しまれ」(太陽や月が運行する雲の関に入って行くのかと怪しんだ)と書いております。またようやく頂上に達した時に日が沈んで月が現れたと書いており、三日月よりも明るい半月の光が雪に反射して、あたりを照らし出したと考えると、ビジュアル的に優れています。
 さらにみちくさすれば、芭蕉の行程は、羽黒山を馬で出発し、北側から月山に登って山頂で一泊。翌日は南東に下って湯殿神社にお参りし、来た道を戻って再び月山を越え、その日のうちに羽黒山まで帰りました。今でこそ湯殿神社には、湯殿山仙人沢有料道路を使って30分ほどの歩行でゆくことができますが、湯殿神社はパワースポット中のパワースポットの奥の院、昔は芭蕉のように月山を越えて往復するか、あるいは今の志津温泉から玄海古道を通って装束場で月山からの道に合流するしかありませんでした。
Img_9234 ウォッホン、みちくさが過ぎました。
 さて、雪渓を登れる所まで登って、夏道に出ました。写真は鍛冶稲荷神社。ここには「おくのほそ道」にも書かれているカジ小屋というのがあったはずで、ぽん太の持っている地図(1995年版)にも表示されているのですが、現在は撤去されておりました。
Img_9235 頂上小屋の向こうに山頂の月山神社が見えます。神仙池はまだ雪に覆われておりました。天気はよかったのですが北側はけぶっていて、残念ながら鳥海山は見えませんでした。
Img_9250 下りは、登りの失敗を生かして、ショートカット気味のルートをとりました。あゝ、スキーがあればもっと楽だったのに!スキー場に出てからは、谷コースを走り降りました。

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