
7月上旬、ぽん太とにゃん子は愛知県の蒲郡クラシックホテルに泊まってきました。レトロな雰囲気のこじんまりとした素敵なホテルで、窓からのオーシャンビューも素晴らしく、お値段もお手頃。タヌキのぽん太は高級ホテルだとちと緊張してしまうのですが、ここはアットホームな雰囲気で、とってもくつろぐことができました。公式サイトはこちら。

蒲郡と聞いてもどこだかピンとこない人が多いと思いますが、愛知県の海沿いにある二つの半島(左が知多半島、右が渥美半島ですね)の間にある三河湾に面しています。ホテルは湾を見渡す小高い丘の上にあり、広い庭園に囲まれています。
最上階に望楼を備えた和洋折衷の建物は、久野節の設計で昭和9年に竣工したものとのこと。

ぽん太は伊東温泉にある「いな葉」(現・ケイズハウス伊東温泉)や「東海館」を思い出しました。これらも木造ではありますが、望楼を持ってます。ぐぐってみると、東海館は昭和3年(1928年)創業で、望楼が増築されたのは昭和24年(1949年)頃(→
参考サイト)、設計は山本造衛と書いているサイトがひとつありました(→
こちら)。いな葉は大正末に建てられ、望楼のある部分は昭和4年(1929年)の増築だそうです(→
こちらから「いな葉」で検索を)。ということは、あんまり関係がなさそうだな〜。単に望楼が共通してるから、似たような気がしただけか。やれやれ。

蒲郡クラシックホテルを設計した久野節(くの みさお)は、
Wikipediaによると、明治15年(1882年)に大阪府堺市で生まれ、昭和37年( 1962年)に死去。鉄道省に属していたこともあって、浅草駅、浅草松屋や、南海ビルディング(南海難波駅)を設計しているようですね。府中市の東京競馬場も設計したみたいだけど、今は改修されちゃってますね。Wikipediaに出ている
この写真かしら?なんかいい雰囲気ですね。改築前の上野の聚落もそうみたいです。
Wikipediaや
公式サイトによれば、このホテルは昭和9年(1934年)にタキヒョーによって創業されましたが、昭和55年(1980年)にタキヒョーの経営悪化に伴い廃業し、一時蒲郡市に売却。昭和62年(1987年)に西武系の蒲郡プリンスホテルとして再オープンしましたが、やがて西武があのようなことになって、平成24年(2012年)に今度はホテルチェーンの呉竹荘グループが買収、蒲郡クラシックホテルと改称されたそうです。

ロビーに展示してあった新聞の切り抜きには、このホテルの創業以前の話しが書かれていました。名古屋で繊維問屋を営んでいた滝信四郎が、大正元年(1912年)自分の別荘の隣接地に料理旅館「常磐館」を開業しました。場所は現在「海辺の文学館」があるところのようです(
Wikipedia)。ということは、その隣りに信四郎の別荘があったことになりますが、どっち隣りかは不明です。常磐館には多くの文人が訪れましたが、昭和55年(1980年)に廃業し、建物は2年後に取り壊されました。信四郎が、外国人観光客を誘致するために造ったのが、蒲郡クラシックホテルでした。

エレベーターの位置表示は金属製で、矢印が動くタイプ。飾りじゃなくてちゃんと現役で動いてます。ぽん太は実物は初めて見ました。

客室は、若干狭めではありますが、シンプルでいい感じです。

窓からは、竹島を眺めることができます。

バスルームも、外国のホテルのような雰囲気があります。

夕食は3つのレストランがありますが、メインダイニングを選択。窓辺の席を用意していただきました。食器も素敵ですね。

アスパラガスとフォアグラソテー香草風味。

ハモのコンソメゼリー寄せ。関西の夏の味覚ハモを使って、コンソメゼリーが涼しげです。

帆立貝と海老のラビオリ、野菜ソースで。

メインは国産牛フィレ肉ステーキです。

デザートもお見事です。

夕食後は、テラスで夜風に吹かれながら、お酒を頂きました。

朝食です。野菜のグリルが美味しかったです。

パンも食欲をそそります。

ホテルの周りは広い庭園になっております。ツツジの時期は見事だそうです。

玄関前の池に蓮が咲いてました。
最近のコメント