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2014/10/28

【オペラ】「ドン・ジョヴァンニ」が悲劇であることを初めて知る・新国立オペラ

 飯守泰次郎芸術監督のシーズン2演目目は「ドン・ジョヴァンニ」。キャストが充実ししており、これまで同じプロダクションで観た2回に比べても、さらに素晴らしい舞台でした。公式サイトはこちら
 タイトルロールはアドリアン・エレート。ぽん太は2011年の新国立で、「コジ・ファン・トゥッテ」のグリエルモと「こうもり」のアイゼンシュタインを聴きました。明るく柔らかな声もすばらしいですが、なかなかハンサムだし、とてもかっこ良くて魅力的なドン・ジョヴァンニでした。ともすればドン・ジョヴァンニはドスケベで横暴な人物として演じられますが、エレートの場合は貴族らしく優雅でノーブル。セレナーデも美しく、これは次々と女が落ちていくのも仕方ないな、と思わせます。というわけで、最後にドン・ジョヴァンニが地獄に引きずり込まれたとき、「ざまあみろ」とすっとするのではなく、欲望を追い続けることを止められない人間の業に共感し(共苦か?(^_^))、哀しくて涙が出そうになりました。「ドン・ジョヴァンニ」が勧善懲悪の物語ではなく、「悲劇」であることを初めて知りました。
 ドンナ・アンナのカルメラ・レミージョはぽん太は初めてでしたが、演技だ雰囲気だ言うまえに、歌のうまさに感動しました(あたりまえか!)。声の質の変化や、強弱、膨らませ方などが素晴らしかったです。素人のぽん太はうまく言えませんが、歌舞伎でいえば、演技だなんだではなくて、セリフまわしを聞いてるだけで気持ちよくなってくるという感じですかね。
 レポレッロのマルコ・ヴィンコは、昨年「フィガロ」の代役を聴きました。ならず者っぽい雰囲気が、レポレッロにはよく合ってました。あいかわらず演技はとっても上手。
 パオロ・ファナーレは、昨年観た「コジ」の「フェルランド」とはまったく違うキャラクターの、ドン・オッターヴィオを歌いました。誠実でくそ真面目な感じがよくでてました。
 アガ・ミコライは、既にドンナ・エルヴィーラとドンナ・アンナを両方聴いてますが、こんかいも好演。妻屋秀和の騎士長ははまり役。町英和と鷲尾麻衣のマゼット/ツェルリーナも良かったです。新国立劇場合唱団もいつもながら。

「ドン・ジョヴァンニ」
作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
新国立劇場 オペラパレス
2014年10月26日

指揮:ラルフ・ヴァイケルト
演出:グリシャ・アサガロフ
美術・衣裳:ルイジ・ペーレゴ
照明:マーティン・ゲプハルト

ドン・ジョヴァンニ:アドリアン・エレート
騎士長:妻屋秀和
レポレッロ:マルコ・ヴィンコ
ドンナ・アンナ:カルメラ・レミージョ
ドン・オッターヴィオ:パオロ・ファナーレ
ドンナ・エルヴィーラ:アガ・ミコライ
マゼット:町 英和
ツェルリーナ:鷲尾麻衣

合 唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

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