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2014/10/13

【オペラ】なんかよくわからないけど良かったです「パルジファル」新国立劇場

 正直言って、あんまりよくわからなかったし、すごく感動したわけでもないのですが、「いい舞台を見たな〜」という印象でした。特設サイトはこちらです。
 とにかく長かった〜。午後2時に始まり、途中45分(!)と35分の休憩をはさみ、終わるのが夜の8時前。ぽん太も疲れましたが、歌手や指揮者、オケも大変だったみたいで、カテコのときは「やりきったぜ〜」みたいな雰囲気でした。
 「パルジファル」は、ヴァーグナー(1813年 - 1883年)の最後のオペラ(「舞台神聖祝典劇」と呼ばないと、ヴァーグナーが怒るかもしれませんが)。1882年にバイロイト祝祭歌劇場で初演されました。
 聖杯伝説を元にした中世の叙事詩「パルツィヴァール」に着想を得て作られたそうです。「ローエングリーン」も同じ叙事詩に基づいているそうで、ローエングリーンはパルツィヴァールの息子という設定になってます。
 内容は、極めてキリスト教的です。さらに、ヴァーグナーの独自の宗教観が加わっているそうですが、ぽん太には何のことかわかりません。
 こんかいのハリー・クプファーの演出では、仏教のお坊さんが出て来て、パルジファルたちは最後は仏教の方に向かうように描かれています。このオペラが、キリスト教に留まらない、普遍的な宗教観を持っていることを示そうとしたのだと思いますが、ぽん太は、かえってキリスト教と仏教の違いを感じました。
 キリスト教の基本には「罪悪感」があるようで、アムフォルタスも女性の誘惑に負けて聖槍を奪われたことで罪悪感を抱き、死を願っています。そもそもキリスト教では、アダムとイブが言いつけに背いてリンゴを食べたときから、人間は罪を背負っていると考えてるんだと思いますが、仏教の場合、人間はどうしょうもない存在ではありますが、実は仏性を内に秘めているのであって、「罪深い」という感覚はあまりないようが気がします。
 関連して、このオペラのキーワードのひとつの「共苦」(Mitleid)というのもピンときません。「共感」あるいは「慈悲」だとわかるのですが。
 第一幕の聖餐式や、ラストの場面なども、確かに厳かで、きっとキリスト教徒ならこの場面で感極まるんだろうな〜などと思いましたが、ぽん太自身は特に感動しませんでした。
 クンドリーが第二幕で「あの人を笑ってしまった」という「あの人」がキリストだということも、見終わってから調べてようやく知りました。
 ヴァーグナーの楽劇は、様々な動機によって構成されておりますが、こちらのサイト(東京・春・音楽祭ー東京のオペラの森ー|春祭ジャーナル)がわかりやすいようです。次に聴く機会があったら、予習しておきたいと思います。
 また、上演に先立って行われた「オペラトーク」はこちらのUSTREAMで見ることができます。

 飯森泰次郎が新国立のオペラ芸術監督に就任しての最初の舞台。飯森さんは、以前に東京シティフィルで、チャイコフスキーの「悲愴」やベートーヴェンの「田園」でとても感動した記憶があり、ぽん太の好きな指揮者の一人です。「さまよえるオランダ人」でも棒を振るようで、楽しみにしております。「ヴァーグナーを端から全部上演する」とか言い出さないようにしてください。
 クプファーの演出も、悟りへの光る道と、槍あるいは時計の針が組合わさった舞台装置がシンプルで美しく、セリを使った場面転換もシンプルながら効果的でした。お坊さんが出ていた件は上に書きました。
 タイトルロールのクリスティアン・フランツは、以前に新国立の「ジークフリート」を聴きました。美しい声でしたが、ちょっと声量に欠けたかしら。グルネマンツのジョン・トムリンソンが、声量もある深みと暖かみのあるバスで老騎士を見事に歌ってました。クンドリーのエヴェリン・ヘルリツィウスも細身の美人ながら力強い声でした。長谷川顯、久しぶりに聴きましたが、老いた先王の雰囲気があってよかったです。

パルジファル/ワーグナー作
新国立劇場オペラパレス
2014年10月8日

スタッフ
【指 揮】飯守 泰次郎
【演 出】ハリー・クプファー
【演出補】デレク・ギンペル
【装 置】ハンス・シャヴェルノッホ
【衣 裳】ヤン・タックス
【照 明】ユルゲン・ホフマン
【舞台監督】大仁田 雅彦
【合唱指揮】三澤 洋史

【芸術監督】飯守 泰次郎

キャスト
【アムフォルタス】エギルス・シリンス
【ティトゥレル】長谷川 顯
【グルネマンツ】ジョン・トムリンソン
【パルジファル】クリスティアン・フランツ
【クリングゾル】ロバート・ボーク
【クンドリー】エヴェリン・ヘルリツィウス
【第1・第2の聖杯騎士】村上 公太、北川 辰彦
【4人の小姓】九嶋 香奈枝、國光 ともこ、鈴木 准、小原啓楼
【花の乙女たち】三宅 理恵、鵜木 絵里、小野 美咲、針生 美智子、小林 沙羅、増田 弥生
【アルトソロ】池田 香織

【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

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