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2014/12/07

【歌舞伎】「高時」の右近が良かったと思うよ。2014年11月明治座昼の部

 11月の明治座は猿之助一座の公演。夜の部は、ぽん太は急性胃炎で欠席。にゃん子だけ観に行って来ましたが、市川團子(=香川照之の息子)が頑張ってたそうで、観たかったな〜。公式サイトはこちら。今月は歌舞伎座の方は、見飽きた演目ばかりなので省略です。

 夜の部のメインは「夏姿女團七」。有名な「夏祭浪花鑑」の舞台を江戸に移し、団七と義平次が女役なるという、けれん味たっぷりの演目です。
 もちろん猿之助が團七縞のお梶。猿之助は、こういうシャキシャキした女性はお手の物。見せ場たっぷりサービス満点のエンターテイメントでしたが、なんか感動がないというか、心に響くものがない。観客を意識した演技で、写実性が乏しいため、感情移入できません。たとえばお梶が義母のおとらを斬り殺したあと、刀を鞘に納めようとして手が震える場面。猿之助は「どうです、震えてますよ〜」とばかりに思いっきり手を振るわせ、観客も拍手喝采でしたが、勢い余って親殺しの大罪を犯してしまったことに対する不安やおののきの感情は伝わってきませんでした。
 竹三郎の義平次婆おとら、とっても面白くて達者でしたが、ちょっとやりすぎかも。男の義平次とは異なる女らしさも欲しかった気がします。この芝居は、昨年8月に大阪で行われた傘寿記念の「坂東竹三郎の会」で上演されたものとのこと。竹三郎さん、まだまだ活躍が続きそうですね。
 この芝居の作者はパンフレットに三世桜田治助(1802年〜1877年)と書いてあります。明治座周辺が舞台になっていて面白かったです。

 ということで実はぽん太は、その前の「高時」の方が、「歌舞伎」としては面白かったです。ぽん太は初めて観る演目でしたが、前半は、高時が自分の飼っていたお犬様を殺した男を手打ちにしようとしたところ、忠臣に諌められるという話しで、後半は、高時が烏天狗の集団に化かされるという話しという、極めて歌舞伎的な訳の分からぬ内容です。公式サイトには「史実を基にした活歴物の代表作」と書かれておりますが、「これのどこが史実なんじゃい!」という感じです。
 しかし、高時役の右近がよくて、右近が演じると何ともいえない味わい、艶やかさ、柔らかさが感じられます。烏天狗を田楽法師と間違えて踊っているうちに、蹴られたり叩かれたりするという滑稽な演目なのに、「歌舞伎」としての面白さが感じられるのは、右近のうまさだと思いました。
 

市川猿之助奮闘連続公演
明治座 十一月花形歌舞伎
平成26年11月19日

昼の部

一、新歌舞伎十八番の内 高時(たかとき)  
 北条高時 市川 右 近
 大佛陸奥守 市川 猿 弥
 安達三郎 市川 弘太郎
 秋田入道 市川 寿 猿
 愛妾衣笠 市川 笑 也

二、夏姿女團七(なつすがたおんなだんしち)
 序 幕 柳橋草加屋の場
 二幕目 両国橋橋詰錨床の場
 大 詰 浜町河岸の場 
   
 團七縞のお梶 市川 猿之助
 玉島磯之丞 市川 門之助
 琴浦ことおはつ 尾上 右 近
 一寸お辰 市川 春 猿
 釣船の三婦 市川 猿 弥
 義平次婆おとら 坂東 竹三郎

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