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2014/12/06

【バレエ】あのチケット代の価値があります/モーリス・ ベジャール振付、メータ指揮イスラエルフィル「第九交響曲」東京バレエ団、 モーリス・ベジャール・バレエ団

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 急性胃腸炎からひどい風邪に移行し、しばらくブログの更新ができませんでした。ぽん太です。だいぶ時間があいて記憶が薄れてしまいましたが、「第九交響曲」の感想です。公式サイトはこちら。です。
 何年か前に「奇跡の響演」と銘打って、メータ指揮のイスラエル・フィルとベジャール・バレエ団の共演がありましたが、奇跡が二度起きるとは思ってませんでした。うれしや、うれしや。
 今回は大奮発をして、1階の席を取りました。NHKホールの1階は生まれて初めてです。舞台が近いにゃ〜。ありがたや、ありがたや。
 前回は「ペトルーシュカ」と「春の祭典」でしたが、今回は「第九」。まさかオケと合唱団がみっちりとオケピに詰まっているわけでは……。幕が開くと、舞台の後方に一段高いステージがしつらえてあり、そこにオケと合唱がおりました。そりゃそうだよね。でも、ということは、メータはダンサーたちを背にして指揮をするということ?つまり、メータがダンサーに合わせて振る気は最初からないということね。でも、おおまかなテンポの指定とかはあるんだろうな。3楽章では、メータも余裕が出て来たのか、時々ダンサーの方を向いて棒を振ってましたが、実はメータが踊りを見たかったからだったりして……。
 第一楽章は東京バレエ団が踊りました。この「奇跡の響演」に慣れないぽん太、ついつい音楽に聞き惚れてしまってバレエを見逃したり、バレエに集中すると音楽を聞き逃したりと、うまく鑑賞できません。贅沢な悩みですね。振付けは、いかにもベジャールといった動きが多く、音楽のニュアンスをうまく捉えておりました。バランシンほど音楽に忠実ではないですけどね。
 第二楽章以降はモーリス・ベジャール・バレエ団が踊りました。う〜ん、東京バレエ団創立50周年記念公演なのに言いづらいけど、なんか全然違う。東京バレエ団のこれまでの歩みは十分に、十分に評価いたしますが、このギャップ埋めるためにさらなる精進を期待いたします。
 ベジャールの振付けですが、祝祭的で、エロチックなものでした。プロローグでジル・ロマンがニーチェのテキストを朗読しましたが、まさにディオニソス的祭典といった感じでした。「歓びの歌」ではなくて「悦びの歌」か?第九の第二楽章は、ちょっと鬼気迫る不穏な音楽だと思うのですが、振付けはあくまでも男女の悦楽に満ちた明るいものでした。男性ダンサーの大貫真幹、なかなか良かったです。細マッチョなのに、相手の女性ダンサーがムッチリ体型で、ちょっと気の毒な気もしましたが。
 第三楽章も、曲だけ聴くと天上の世界を描いたかのような甘美な音さですが、ベジャールの振付けは「パリの街角の大人の恋人たち」という感じでした。
 第四合唱も、フィナーレは皆が輪になって回転というベタな振付けでしたが、なかなか盛り上がりました。
 第九のバレエといえば、以前にKバレエの「第九」を観てぽん太はあまり感心しなかったのですが、振り返って考えてみると熊川哲也の振付けは、意味と物語を盛り込みすぎていたような気がします。そのときの記事にも書きましたが、「第九」自体が交響曲に合唱を加えるという超複雑な音楽なので、さらにその上に物語を重ねるのは無理な気がします。ベジャールのように、あくまでも音楽に寄り添いながら祝祭的・エロス的なニュアンスを付け加える程度の、ちょっと能天気なくらいの振付けで十分なのかもしれません。とはいえ熊川は、ベジャールの振付けを踏まえた上で、その先を目指さなくてはいけない立場なので、仕方ないのかもしれませんが。
 歌の方では、バスのヴィノグラードフが、ギャングのボスのようなドスのきいた声で、ちと面白かったです。
 音楽よしバレエよし。「あの」チケット代が高く感じられない素晴らしい舞台でした。


<東京バレエ団創立50周年記念シリーズ 7>
「第九交響曲」
2014年11月9日、ソワレ
NHKホール

テキスト: フリードリヒ・ニーチェ 
音楽: ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン
オリジナル美術・衣裳:ジョエル・ルスタン、ロジェ・ベルナール 
照明:ドミニク・ロマン
衣裳制作:アンリ・ダヴィラ

指揮:ズービン・メータ
演奏:イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
出演:東京バレエ団、モーリス・ベジャール・バレエ団 

ソプラノ:クリスティン・ルイス  
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子
テノール:福井敬 
バス:アレクサンダー・ヴィノグラードフ

パーカッション:J.B.メイヤー、ティエリー・ホクシュタッター(シティーパーカッション)
合唱指揮:栗山文昭 
合唱:栗友会合唱団

◆主な配役◆

≪プロローグ≫
フリードリヒ・ニーチェのテキスト朗読  
ジル・ロマン

≪第1楽章≫
柄本弾
上野水香

梅澤紘貴 吉岡美佳

入戸野伊織  高木綾
岸本秀雄  奈良春夏

乾友子、渡辺理恵、村上美香、吉川留衣、岸本夏未、
矢島まい、川島麻実子、河合眞里、小川ふみ、伝田陽美

安田峻介、杉山優一、吉田蓮、松野乃知、原田祥博、
和田康佑、宮崎大樹、上瀧達也、山田眞央、河上知輝

≪第2楽章≫
キャサリーン・ティエルヘルム
大貫真幹

コジマ・ムノス、アルドリアナ・バルガス・ロペス、大橋真理、
沖香菜子/キアラ・ポスカ、クレリア・メルシエ

ヴァランタン・ルヴァラン、ウィンテン・ギリアムス、
ドノヴァン・ヴィクトワール、マッティア・ガリオト、アンジェロ・ペルフィド

≪第3楽章≫
エリザベット・ロス
ジュリアン・ファヴロー

リザ・カノ、ファブリス・ガララーギュ
ポリーヌ・ヴォワザール、フェリペ・ロシャ

ジャスミン・カマロタ、渡辺理恵/キアラ・ポスカ、
カルメ・マリア・アンドレス、アルドリアナ・バルガス・ロペス

スン・ジャ・ユン、エクトール・ナヴァロ、
ヴァランタン・ルヴァラン、ハビエル・カサド・スアレス

≪第4楽章≫
導入部
オスカー・シャコン

これまでの楽章のソリスト
柄本弾  大貫真幹  ジュリアン・ファヴロー

「歓喜の歌」
オスカー・シャコン(バス) 那須野圭右(テノール)
マーシャ・ロドリゲス(ソプラノ) コジマ・ムノス(アルト)

フーガ
大橋真理、ウィンテン・ギリアムス
アルドリアナ・バルガス・ロペス、エクトール・ナヴァロ

フィナーレ
アランナ・アーキバルド

モーリス・ベジャール・バレエ団、東京バレエ団
アフリカン・ダンサー(特別参加)

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