« 【登山】岩の上に建つ不思議建築・笠森観音堂、気持ちよいハイキングコース・笠森グリーンルート(途中で折り返し) | トップページ | 【クラシック】スペクタクルな演奏だけど、なんか年末っちゅう感慨がないな〜/エッティンガー指揮東京フィルの『第九』 »

2014/12/15

【雑学】ツキノワグマは(自然界で)共食いするのか本で調べてみた【拾い読み】

P9190308←クマの共食い(?)シーン。グロ注意。

 今年の夏に黒部でクマに遭遇したぽん太は(そのときの記事はhttp://ponta.moe-nifty.com/blog/2014/10/4-1b46.html)、二つの疑問を抱いたのでした。すなわち(1)ツキノワグマは共食いするのか、(2)ツキノワグマは草食のくせに、なぜ無駄に力が強いのか、です。この謎を解明すべく、『山でクマに会う方法』(米田一彦著、山と渓谷社、2011年)を読んでみましたが(そのときの記事はこちら)、まだ十分には納得できませんでした。
 そうこうしているうちに、熊本県「阿蘇カドリー・ドミニオン」でクマの共食い事件が起きたというニュースが飛び込んできました(ライブドア・ニュース)。今年の11月23日、ヒマラヤグマの檻の中で、一頭のクマに6〜7頭のクマが折り重なるように襲いかかり、共食いをしたとのこと。
 ニュースの写真を見ると、首のところに白い三日月型の斑紋が見えます。調べてみると、ヒマラヤグマ(ヒマラヤツキノワグマ:Ursus thibetanus thibetanus)は、ニホンツキノワグマ(Ursus thibetanus japonicus)と同じく、アジアクロクマ(Ursus thibetanus)という種に含まれる仲間のようです。
 ということで、(ニホン)ツキノワグマの共食いも大いにありそうですが、ただ今回の事件は動物園での出来事。果たして自然界でツキノワグマの共食いがあるかどうかは、はっきりしません。
 そこでぽん太は、ツキノワグマに関する本をさらにいくつか読んで見ました。

 まずは『日本のクマ―ヒグマとツキノワグマの生物学』(坪田敏男他編、東京大学出版会、2011年。日本に棲むに種類のクマ(ヒグマ、ツキノワグマ)について専門家が分担執筆したもので、ちと専門的で読みにくいです。
 進化論的には、中新世にイヌの仲間が大型でがっしりした動物に進化し始め、鮮新世には大きな頭と頑丈な歯を持つ動物が出て来ました。新生代中期から後期には、クマ類が、四肢が短く、獲物を追いかける習性が薄れた食肉類として進化してきました。日本には、草原性に進化したヒグマ、森林性に進化したツキノワグマが分布するようになりました。
 クマは食肉目でありながら、雑食性あるいは草食性に傾いていきました。現存する5種のクマでは、完全肉食性がホッキョクグマ、完全昆虫食性がナマケグマ、完全草食性がジャイアントパンダとメガネグマ、中間的な雑食性がヒグマ、クロクマ、ツキノワグマ、マレーグマとなるそうです。
 しかしクマの消化器官は、いわゆる草食動物のように複数の胃があったり食べ物を反芻したりはせず、胃袋が一つしかなく、草食に適した構造にはなっていません。冬眠からさめた草食性のクマは、草や葉を食べている春から夏はどんどん体重が減っていき、イチゴ類や木の実などを食べるようになって、ようやく体重が増えて来るのだそうです。
 共食いに関しては、この本には書かれておりませんでした。

 次いで、『ツキノワグマ―追われる森の住人』(宮尾嶽雄編著、信濃毎日新聞社、1995年)。ツキノワグマに関する分かりやすい総説。
 体が大きいことの利点について、相対的に体表面積が小さくなるため、体温を保つためのコストが少なく、寒冷気候に対して優位なこと、絶食に対する抵抗力が大きいことが挙げられています。また寿命が長くなることで、親の経験を学ぶ機会が得られるという利点もあるといいます。
 寒さに強いということは、逆にいえばオーバーヒートしやすいということで、真夏に熱そうにしているホッキョクグマの様子はテレビのニュースの定番ですよね。
 長野県筑摩山地でのクマの糞の分析からは、動物性食物の糞も見つけられています。哺乳類と昆虫類があるそうで、哺乳類ではカモシカとノウサギが食べられていたそうです。
 ツキノワグマに食べられたと推定されるカモシカの死骸が見つかっておりますが、生きたまま襲われたとは考えにくく、死亡後に食べられたと推定されるそうです。

 そのほかに、『ツキノワグマ―クマと森の生物学』(大井徹著、東海大学出版会、2009年)や、『ツキノワグマ―滅びゆく森の王者』(岐阜県哺乳動物調査研究会編著、岐阜新聞社、1997年)を読んでみましたが、共食いに関する記載はありませんでした。

 う〜ん、(2)の草食性のくせに体が大きい理由は、進化の過程や、大型動物の利点から、何となくわかってきたけど、(1)の共食いについてはよくわかりません。というか、生きた動物は滅多に襲わないと考えられているようです。するって〜とぽん太が見たのは、たまたま死んでいたクマを、他のクマが食べていたということなのか?そんな偶然ってある?そもそもいくら死んでたからって同じクマの肉を食べるのか。
 謎は謎のまま、もうみちくさがめんどくさくなってきました。クマの件は、ここらで一休みにしたいと思います。
 なお、先日イタリア料理店で熊肉入りのスパゲッティーがあったので、それを食べて、人を脅かしたクマさんに復讐してやりました。

|

« 【登山】岩の上に建つ不思議建築・笠森観音堂、気持ちよいハイキングコース・笠森グリーンルート(途中で折り返し) | トップページ | 【クラシック】スペクタクルな演奏だけど、なんか年末っちゅう感慨がないな〜/エッティンガー指揮東京フィルの『第九』 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

雑学」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/74997/60808923

この記事へのトラックバック一覧です: 【雑学】ツキノワグマは(自然界で)共食いするのか本で調べてみた【拾い読み】:

« 【登山】岩の上に建つ不思議建築・笠森観音堂、気持ちよいハイキングコース・笠森グリーンルート(途中で折り返し) | トップページ | 【クラシック】スペクタクルな演奏だけど、なんか年末っちゅう感慨がないな〜/エッティンガー指揮東京フィルの『第九』 »