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2015/02/06

【温泉】尾崎紅葉も泊まった歴史ある建物/清琴楼@塩原温泉郷畑下温泉(★★★)

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 日塩もみじラインの方から西那須野塩原インターに向かって塩原温泉を下っていくと、温泉街とは箒川を挟んで反対側の道をゆくことになるのですが、途中下の方にちらりと緑色の瓦屋根の古風な建物が目に入ります。前から気になっていたのですが、それが金色夜叉ゆかりの宿・清琴楼であることを知り、泊まってきました。宿の公式サイトはこちらです。
 上の写真は明治時代に造られた本館で、尾崎紅葉が泊まった「紅葉の間」を見学することができますが、宿泊はできません。
Img_2808 こちらがぽん太とにゃん子が今回泊まった「別館」です。なんと「木造三階建て」で、大正時代に建てられ、その後改修が重ねられたものだそうです。外壁にモルタルが塗られ、木造らしさが失われてしまっているのが、古い宿が好きなぽん太には残念に思われます。玄関ホールも広く、歪みやきしみも全くないので、ぽん太はコンクリート造と思い込んでいたのですが、木造と聞いてびっくりしました。当時の木造建築技術は優れてたんですね。
Img_2812 玄関まわりには、木造建築らしさが残ってます。看板の字は、尾崎紅葉門下で硯友社同人の小説家・山岸荷葉の手になるそうです。Wikipediaによれば、荷葉は天才書家としても知られているそうです。
Img_2763 廊下もきれいに改装されていて、灯りがいい雰囲気です。
Img_2740 客室も、普通に落ち着く和室ですね。
Img_2751 お風呂はこの時期の平日は、すべて貸し切りです。内湯が家族風呂を入れて三つ、露天が二つありますが、露天の一つは冬季閉鎖になってました。
 露天風呂は、いったん宿を出て、写真の吊橋を渡った、箒川の中州にあります。
Img_2776 川に囲まれ、広々として気持ちがいいです。上にある道路から、ぽん太は清琴楼の緑の屋根を見たんですね。バスやトラックなど車高の高い車からは露天風呂が見えてしまいますが、遠いし、走り過ぎて行くので覗かれる心配はないでしょう。お湯は、わずかに緑褐色に濁っており、独特の香りがします。味は塩っぱくて、「塩原温泉」と呼ばれる由縁ですね。内湯よりもこの露天の方が、温泉力が強い気がします。聞いたわけではなくぽん太の推測ですが、露天だけ循環なしの掛け流しのように思います。ちなみにこの露天風呂で大河ドラマ「八重の桜」のロケが行われたそうで、西島秀俊と長谷川博己が入ったそうです。西島ファンのにゃん子は大喜びでした。
Img_2748 こちらがもう一つの露天風呂。残念ながら冬季は閉鎖です。
Img_2753 内風呂の「静の湯」。手前の井戸みたいなところから源泉が湧き出ています。
Img_2761 もう一つの内湯の「ラッキー風呂」。ちょっとネーミングが……。
Img_2755 温泉分析書の左ページ。泉温63.4度。pHは6.6でほぼ中性ですね。陽イオンでは、やはりナトリウムが多め。
Img_2756 こちらは右ページ。陰イオンでは塩素イオンが多く、やはり塩化ナトリウムが多いことがわかります。他のイオンも適度に混入。泉質は、ナトリウムー塩化物温泉です。
Img_2787 さて、紅葉の間の見学に行きましょう。別館の2階から廊下でつながっています。こちらの建物は昔そのままで、廊下の外側には窓ガラスがなくて、雨戸だけが閉まってます。雨戸や羽目板には隙間が多く、雨風も吹き込むでしょうから、建物が傷んでしまう心配があります。
Img_2789 こちらが紅葉の間。宿のお部屋に置いてあった案内によると、尾崎紅葉は明治32年(1899年)6月10日から約1ヶ月間この部屋に滞在。その頃は「佐野旅館」という屋号でした。紅葉は「紅葉山人」と名乗っていたそうで、宿の人たちは、『金色夜叉』で有名なあの尾崎紅葉だとは気付きませんでした。ところがのちに読売新聞に掲載された『金色夜叉』のなかに描かれていた塩原温泉の「清琴楼」の描写が、あまりにも佐野旅館に瓜二つなのでいろいろと調べたところ、あの紅葉山人が紛れもなく尾崎紅葉その人で、清琴楼のモデルは佐野旅館だったそうです。それにちなんで大正の初め頃に、佐野旅館は屋号を清琴楼に改めたそうです。
Img_2792 紅葉が宿泊した時に残していった書。サインは紅葉山人になってますね。「大智敬三昧索」(だいちをうやまいさんまいをさがす)。
Img_2794 隣りの部屋には、紅葉が愛用したカメラ、硯や、『金色夜叉』の生原稿などが展示されております。
Img_2784 こちらは大広間です。豪華ではありませんが、古めかしい造りがいいですね。
Img_2786 舞台の幕に哀愁が漂います。
Img_2785 窓まわりの造形は、いい仕事してますね。
Img_2768 夕食は、まあ普通の会席料理かな。自家製のイカの塩辛がおいしかったです。白みそのお味噌汁が濃厚で甘いのにはびっくりしました。
Img_2774 こちらは朝食です。
Img_2810 歴史ある旅館で、古い建物が残っていて、「素質」はあるんだけどそれを生かしきれていないという感じでしょうか。観光客の減少のなか、使われていない棟もあるようで、いまさら改修するのは資金的に難しいのかもしれません。消防等の制約もありますしね。しかし温泉(特に露天風呂)はなかなかですし、塩原温泉の歴史を味わえるという点でも、お勧めしたい宿です。

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